金融心理学を学ぶ

お金持ちになるには、そのための心理学を学ぶことも有効かもしれません。

2024年 6月 9日のCNBC makeitの記事を読んで見ましょう。

How to break bad money habits and achieve your goals, from a financial psychologist: First, understand how brains are wired


金融心理学者が教える、お金の悪習慣を断ち、目標を達成する方法: まずは脳の仕組みを理解する

より良いお金の決断をしたいのにマンネリ化していると感じるなら、自分を責めないで、とファイナンシャル・サイコロジー研究所の共同設立者でアイオワ州立大学教授のチャールズ・チャフィンは言う。慣れ親しんだことをするのは自然なことです。

「私たちは本質的に怠け者で、これを現状維持バイアスと呼んでいます。「基本的に、私たちは大きな変化を望みません。それは10万年前から私たちの脳がどのように配線されているかということなのです」。

つまり、支出や貯蓄、投資をこれまでと同じやり方で続ける可能性が高いということだ。たとえ、見直すことで財務目標達成に近づくことができたとしても。

このバイアスを克服し、お金の管理が上手になるには、やってはいけないことに困難のレイヤーを追加するシステムを設定することだと彼は言う。そして、ポジティブな習慣をシームレスにするのだ。その方法はこうだ。

お金を使うことを難しくし、貯めることを簡単にする

後で使うためにお金を貯めておかなければならないことはご存じだろう。これは、緊急資金を作るなどの短期的な目標にも、退職金などの長期的な目標にも当てはまります。問題は、あなたにも今、経済的なニーズやウォンツがあるということだ。

解決策は、お金が当座預金口座に振り込まれる前に、自動的に必要なところに振り込まれるように設定することだとチャフィンは言う。

「自動化は摩擦をなくし、他の方法ではできないような貯蓄や投資をするのに役立ちます」と彼は言う。「401(k)がいい例だ。退職金積立を自動化できれば、そのお金について決断する必要さえなくなる。予算の一部にもならない」。

逆に、経済的にあなたの足を引っ張るような、特定の行動を難しくすることもできる。例えば、ジャンクフードを断ちたいのなら、オレオ(クッキー)をパントリーに入れないようにすることだろう、とチャフィンは指摘する。ネットで買い物をしすぎることに悩んでいるなら、同じ方法を適用できる。

「被害に遭いやすい人は、こうするのが一番だ: アマゾンやこれらの小売業者にクレジットカードを登録しておかないことです」とチャフィンは言う。「使いすぎるのは簡単すぎる。もっと厳しくしてください」。

それがうまくいかないと思うのなら、すべて現金で使うシステムに切り替えることも考えてはどうだろう。

「現金は目に見えるので、実際にお金を使っているように感じられます。」

具体的な目標を念頭に置く

いくら真剣に節約や出費を減らそうと思っても、お金を使って何を達成したいのかが明確でなければ、どの習慣も定着しない、とChaffin氏は言う。

「目標がなければ、これらの摩擦に関することはすべて無意味です」と彼は言う。「目標がはっきりしていれば、摩擦をなくすことを考え始めることができます」。

目標が具体的であればあるほど、より良い経済習慣を守る可能性が高くなる。5,000ドルを貯めたいと言ったとしても、途中でそれを使った方がいいと思うかもしれない、とチャフィンは言う。「年末までにハワイに行くために5,000ドル必要だ 」と言えば、それが単なる任意の数字である場合よりも、その目標を達成できる可能性が高くなる。

覚えておいてほしいのは、自分に合わないお金の習慣を変えるには、その問題に取り組もうとしなければ何もできないということだ。Chaffin氏は、定期的に家計をチェックし、成功しているところと不足しているところを調べることを勧めている。

お金の習慣を見直すことを避ければ避けるほど、事態は悪化すると彼は言う。

「お金から目をそらしたがる人は、ひどい問題を抱えがちです。お金に目を向け、それに集中していれば、自分の目標と一致するように行動を変えられる可能性が高くなります」。


2017年1月8日の東洋経済オンラインの金融心理学を学びます。


おカネ持ちになれるか、すぐ判る「10の質問」

ウォール街の金融マンも学ぶ「心理学」<上>

皆さんは、ウォール街の金融マンも学んでいる「お金持ちになる心理学」をご存じですか?

程度の差こそあれ、誰もがおカネ持ちになりたいと思っていることでしょう。自ら進んで貧乏になりたいという人など、まずいないと思います。少しでも金銭面で楽な生活をしたいからこそ、人は一所懸命に働きますし、節約に励んで、少しでも手元に資金を残そうとします。

無理に節約して豊かな人生を送れるのか

では、どうすれば少しでも多くのおカネを手元に残すことができるでしょうか。私はマネーセミナーの講師として、資産運用や家計改善のアドバイスなどを行っていますが、そのセミナーで、受講者の方に簡単な「キャッシュフロー表」を作成してもらっています。

キャッシュフロー表とは、ひとことでいえば「将来に向けての収支年表」のことです。つまり、現在の収支状況や将来のライフイベントなどを考慮に入れたうえで、自分の将来の収支や貯蓄残高などを予測するのに用います。この表をつくると、受講者の皆さんは、自分の老後が結構厳しいことに気づきます。

たとえば、もし「70歳の時点で貯蓄が底を尽く」となったら、今のうちから何とかして貯蓄を殖やそうとするでしょう。その方法のひとつとして、多くの人が口にするのが「もっと節約しよう」ということです。それこそ夫の小遣いをカットし、趣味や外食の回数を減らし、なかには教育費を減らすために2人目の子供をあきめるというケースさえあります。

でも、それで本当に豊かな人生を送ることができるでしょうか。

もちろん、満足感につながらない無駄遣いは、止めたほうが良いと思います。しかし、節約にばかり気を向けている人の多くは、なぜか収入を増やすことを考えようとしません。

「会社の給料が増えないから仕方がない」のでしょうか。

確かに、昨今はなかなか給料が増えにくい状況にありますが、一方で成果主義を重視している会社も増えており、若いうちから抜擢されたり高収入が得られたりするチャンスは意外とあります。また、ある程度年齢を重ねた人でも、会社勤めをしながらも、インターネットを使って副業をし、高収入を得ている人や、株式投資などで大きな利益を上げている人も現実にいます。資産家に生まれなくても、おカネ持ちになるチャンスは以前より増えているかもしれないのです。

「どうせおカネ持ちになんかなれない」と思ったら終わり

すべては、考え方次第です。

そうであるにもかかわらず、「どうせ自分はお金持ちになれない」とか、「投資で成功するはずがない」と決めつけていると、それに適合した情報しか入ってこなくなります。

こんな経験ありませんか。

たとえば「ポルシェが欲しい、ポルシェに乗りたい」と日頃から熱望している方。道を歩いている時、「なんか最近、ポルシェが増えたんじゃないか」などと思うことはありませんか。あるいは、ニュージーランドを旅行したいと思っていたら、特集でニュージーランドを取り上げた雑誌を見つけたり、電車の中でニュージーランド旅行に関連した中吊り広告を見つけたりすることはありませんか。

これは偶然でも何でもありません。ニュージーランドへ旅行に行きたいと思っていると、自分の脳が、ニュージーランドに関連する情報を集めようとするからです。つまり何かを意識することによって、人間はそれに適合する情報を集めるようになります。もっと怖いのは、自分でも気づかない「潜在意識」のもとで信じ込んでいることがあると、脳がそれに適合する情報ばかりを集め、強化してしまうのです。

これを投資にあてはめるとどうなるでしょうか。「投資で成功するはずがない」などと思い込んでいると、「投資でおカネが半分になってしまった」とか、「投資にはまった挙句、家庭が崩壊してしまった」とか、総じて投資に対してネガティブな情報ばかりを集めてきてしまい、結果、「投資なんてするものではない」という結論を、何もアクションを起こしていない段階で下してしまうことになるというわけです。

これでは、いつまで経ってもおカネ持ちにはなれませんよね。

したがって、おカネ持ちになりたかったら、「支出を抑えておカネを残そう」と考えるだけでなく、「より収入を増やすにはどうすべきか。自分が働くだけでなく、何かほかの方法を組み合わせて、効率的に収入をアップすることはできないか」という方向に、意識を変えることが大事なのです。

では、どうすればおカネに関する潜在意識を変えることができるのでしょうか。

自分のおカネに対する潜在意識を知る
その前に、自分がおカネに対して、どのような潜在意識を持っているのかを知る必要があります。次の1~10までの設問にある(   )の中を、まずは埋めてみてください。埋める時はじっくり考えてから記入するのではなく、直感で、パッと頭に浮かんだことを素直に書き入れて下さい。

「おカネに対する意識」がわかる10の質問

1、父はおカネについて(    )と思っていた。
2、母はおカネについて(    )と思っていた。
3、幼いころ、私はおカネについて(    )だと感じていた。
4、私の家族にとって、おカネは(    )の原因だった。
5、たくさんのおカネを使うことは(    )である。
6、おカネは人を(    )にする。
7、もっと多くのおカネを手に入れるために、私は(    )する必要がある。
8、おカネ持ちになると(    )を失う。
9、仕事で成功すると(    )を失う。
10、おカネの管理は(    )である。

いかがですか。すべて埋められたでしょうか。それぞれ、自分のおカネに対する潜在意識を知るうえでヒントになるものばかりですが、なかでも4、6、8あたりは、その人のおカネに対する潜在意識を知るうえで、非常に興味深い回答が得られることが多く、それだけ重要な設問でもあります。

『お金持ちになる心理学』

実は、おカネ持ちになれるかなれないかは、知識やスキル以前に、意識の持ち方の影響が非常に大きいのです。

あ、これ以上説明すると答えがわかってしまうので、今回は、なんとなく、おカネを貯めることには心理面がとても大きいことがわかっていただれければ十分です。詳しい解説は、次回(「たくさん貯金できる人」は、どこが違うのか)でしっかりさせていただきます。もちろん、この10の質問は、次回もう一度取り上げますので、メモをとっていただく必要はありません。

ちなみに、これらの設問は、私が以前、参加したことのある「NLPマネークリニック」で用いられているものをベースにしています。このワークショップは、アメリカのNLP&コーチング研究所が開発したメソッドを日本に持ち込んだものですが、アメリカではウォール街の金融マンも受講しています。

「合理性の権化」のようなウォール街の金融マンが、なぜこのようなメソッドに関心を持ち、かつ受講までしているのか。ここがミソなのですが、おそらく知識や理論の積み重ねだけでは到達できない領域があることを、彼らはわかっているのでしょう。


「たくさん貯金できる人」は、どこが違うのか

ウォール街の金融マンも学ぶ「心理学」<下>

「どうせ自分はおカネ持ちになれない」

「投資に成功するはずがない」

このように、おカネに対して潜在的にネガティブな考え方を強く持っていると、ネガティブな情報ばかりを集めてしまい、おカネ持ちになれなくなる。そんな話を前回の「オカネ持ちになれるか、すぐ判る『10の質問』」でご紹介しました。

おカネ持ちになりたい人は、まず自分のおカネに対する潜在意識を把握する必要があります。そして、そのための10の質問を、前回の記事の終わりに書きました。

ここでもう一度、書いておきますね。今回は、質問番号やご自分の回答をメモに書いておくとスムーズかもしれません。

「おカネに対する意識」がわかる10の質問
1、父はおカネについて(   )と思っていた。
2、母はおカネについて(   )と思っていた。
3、幼いころ、私はおカネについて(   )だと感じていた。
4、私の家族にとって、おカネは(   )の原因だった。
5、たくさんのおカネを使うことは(   )である。
6、おカネは人を(   )にする。
7、もっと多くのおカネを手に入れるために、私は(  )する必要がある。
8、おカネ持ちになると(   )を失う。
9、仕事で成功すると(   )を失う。
10、おカネの管理は(   )である。

さて、皆さんはこのカッコの中に、どのような言葉を入れましたか。「10の質問」で何が分かるのでしょうか。

勘の良い方ならお気づきかもしれませんが、質問でわかることは、おカネに対して持っているイメージがポジティブか、それともネガティブかということです。

たくさんのおカネを使うことは「罪」?それとも快感?
たとえば4に、「いざこざ」という言葉を入れて、「私の家族にとって、おカネは(いざこざ)の原因だった」という文章にする人は、意外と大勢います。こういう人は、おカネを稼ぐことに対して積極的になれません。なぜなら、家族にとっていざこざの原因だったことから、おカネは「災いをもたらす良くないもの」、あるいは「人間関係を壊すもの」という印象をぬぐい去れないからです。

話は前後しますが、1と2については、親の影響について確認するためのものです。父親、母親のいずれか、もしくは両者がおカネに対して、悪いイメージを持っていると、子供もその生活環境の中で、いつしかおカネを忌避するようになる傾向が見られます。そして、それは3の答えにつながっていきます。

5に「罪」と書いた人は、おそらく倹約家でしょうし、「快感」と書いた人は、浪費家でしょう。

そして6ですが、これも興味深い設問です。「不幸」と書いた人は、ほぼ間違いなくおカネに対してネガティブな印象を強く持っているはずです。ほかに「孤独」、「傲慢」、「悪者」などと書いた人も同様です。そういう人は、たくさんのおカネを持つと、自分の身に何か災いが起こると考えています。

「いやいや、客観的に考えてもそうでしょ。おカネにはそういう一面があるよね」などと、あくまで自分は違うけれど、世の中一般にはそういう傾向があると、評論家のように分析する方がいます。

でも、それは世の中の傾向ではありません。この設問は、あなたのおカネに対する潜在意識を探るためのものですから、その言葉を入れたということは、あなた自身が心の奥底でそういう意識を持っているということなのです。

7は、おカネを稼ぐための手段をどう考えているかを聞いています。これまでに得た回答で傑作だったのは、「お金持ちと結婚」と答えた20代の女性。「おカネは天から降ってくるもの」というくらいに、おカネについて他力本願というか天然というか、自分で稼ごうという意識はまったく持っていないのです。

他の質問についても、たくさんのおカネを使うことは「幸せ」だ、おカネは人を「いい人」にするとまで言い切っています。一見非難を受けるかもしれない回答ですが、実はおカネに対してねじれた意識がどこにもないこの女性、おカネと仲良くできそうではありませんか?

8と9は、意図的にネガティブワードを入れるように誘導する設問になっていて、多くの方が、両方に似たワードを入れてきます。それは「友情」などの人間関係に関するものや、「時間」、「謙虚さ」といったものが多いのですが、よく考えてみると、それらは、自分自身が日頃から大事にしたいと思っているものかもしれません。

もしそうだとしたら、おカネと引き換えに、自分が大事にしているものを犠牲にすることになりかねず、それではいくらお金持ちになっても、幸せになれません。逆にお金持ちになろうとしても、それ以前に自分が大事にしたいものを優先するため、お金持ちになるための行動にブレーキをかけてしまうこともありえます。

「すぐにおカネ持ちになれる人」の考え方とは?

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引っ掛け問題のようだと思われたかもしれません。しかし、本当におカネに対してポジティブな感覚を持っている人だと、「を失う」というところに横線を引いて消し、「失うものはない」などと書いたりします。これだけポジティブな感覚を持っていると、お金持ちになる道もかなり短くなります。

最後の10は「おまけの質問」みたいなものですが、「大変」というワードを入れた人は、大変なことはやりたくないのが人間の性なので、お金持ちへの道は遠のきます。

「楽しいこと」と入れた人は、きっとおカネが好き。他の設問についてポジティブなワードを入れているようなら、おカネ持ちになれる可能性はぐんと高まります。

「人に任せること」などというのもいいですね。プライベートバンクに資産管理を任せている大金持ちでもなければ、そんなセリフは言えたものではありませんが、せっかくですからそこを目指すのもステキです。