社会人とお金8

新社会人へのアドバイス

私は長いサラリーマン人生の間に、資産運用関係の仕事に携わって来ました。その知見をもとに、就職が内定した自分の子供にお金のアドバイスをしました。このブログでは、数回に分けてそれを説明しています。

② 金融機関の巧妙な誘いには注意する

銀行:近づかない方が良い商品が多い

銀行の預金口座は給与振り込み、クレジットカードの決済などで必要ですが、それ以外の利用はできるだけしないことが肝心。個人が資産運用をしようと思った時に、銀行には、外貨預金、ファンドラップ、個人年金保険等近づかない方が良い商品が多い。

リボ払いの金利は15%

その中でも特に、クレジットカードは、絶対にリボ払いを利用しないようにしなければなりません。私自身が、30年以上前にリボ払いが登場したときに、危険性をよく理解していなかったような気がします。ただし、一回も使ったことはありません。リボ払いの金利は15%だから絶対に利用してはいけません。数年前に、ビックカメラ・Suicaのクレジットカードを作った時に、間違って使うといけないのでリボ払い機能を外したいと思ったのですが、外すことはできませんでした。カード会社は顧客が間違ってリボ払いするのを期待しているのでしょう。

銀行員の自宅訪問、電話営業

銀行の巧妙な誘いのテーマに戻りましょう。銀行員は、普通預金・定期預金のある顧客に対しては、自宅訪問営業、電話の営業を積極的に行います。そして休日も説明会、相談会と称して顧客に働きかけます。

銀行は社会の役に立つ商品を出してほしい

しかし、銀行員がどんなに優秀で、熱心であろうとも、銀行には顧客にとって良い商品がないのです。3メガバンクなどを訪問した時の商品内容を、三井住友・みずほ・三菱UFJ銀行・郵便局訪問記にまとめました。その時の感想は、「こんなに優秀な人たちが、熱心に説明してくれて申し訳ない。しかし、近づいてはいけない商品ばかりなのだから、この優秀な行員たちの熱心な努力は、社会にとって全くの無駄でしかない。何と悲しいことだろうか。もし3メガバンクが良い商品を品揃えすれば、社会の役に立つだろうに」、と思いました。また、銀行には立派なパンフレットがたくさんありますが、個人投資家は、それらに用心すべきだと思います。

証券会社

対面証券からネット証券の時代へ

インデックスファンド、iDeCo、つみたてNISA、ETFを購入するためには証券会社が必要です。特に低コストが徹底していて、品ぞろえが豊富な、SBI証券や楽天証券のようなネット証券を利用することがぜひとも必要です。野村、大和などの対面証券会社の電話の営業、郵送されるパンフレットは、無視した方が良いと思います。

還暦過ぎなら対面証券でもある程度満足

私と連れ合いのような還暦過ぎの人間は、過去数十年間利用してきた野村證券である程度のニーズを満足できますが、20代、30代の若い世代にはネット証券がぜひとも必要です。現在、会社から内定をもらった20代の子供の証券口座を作っているところですので、その顛末記をいずれご紹介したいと思います。

生命保険会社

生命保険会社の商品で利用する価値があるのは、自分が勤めている会社が福利厚生として導入している団体定期保険だけです。子供が生まれたら、子供が成人になるまで20年間入るのが良いのですが、入院特約、通院特約などは付ける必要はありません。日本には高額療養費制度という素晴らしい公的制度があるので、医療保険は不要です。また、また、予定利率の低い財形制度には加入しない。(生命保険会社の部長は団体定期保険しか加入しない方が良いと思います。)

お金の素人は専門家に相談すべきか 保険会社

◎今日のテーマ:お金の素人は専門家に相談すべきか 保険会社

③ 保険会社

団体定期保険

生命保険会社の部長さんたちが入る生命保険は、自分の勤めている会社の福利厚生で導入している団体定期保険(掛け捨て)だけだそうです。それ以外の、例えば医療保険、がん保険、所得補償などには入らないのですが、その理由は損をするからです。保険という商品を販売するには、広告宣伝費、人件費などのコストがかかります。それらのコストのばかばかしさを知っているから、部長クラスともなるとそれらの保険を利用しないのだそうです。一方で、掛け捨ての団体定期保険は、人事部のルートで販売促進と取りまとめをしてくれますから、販売促進費や人件費がほとんどかかりません。つまり、支払った保険料が保険金として返ってくる還元率がとても高いのです。

還元率

ちなみに宝くじの還元率は5割以下ですから、宝くじはぜひ買わないことをお勧めします。競馬の還元率は7割ほどですが、これは楽しみという側面もありますから、3割を趣味にかけるお金と考えるかどうかは、それぞれの人の嗜好だと思います。私は、そういう志向がありませんから競馬はやりません。

がん保険

なお、保険の中でも、還元率が特に悪いものとして「がん保険」があります。街中でがん保険のティッシュペーパーを配ったり、がん保険専門の店舗を構えたり、派手なテレビコマーシャルを長期間流していることを考えれば、どれほど高い広告宣伝量と人件費を払っているかが分かります。その結果、還元率は極めて低いのです。従って、私はがん保険に入りたくないのですが、実は入っています。がん保険については、やめるべきだと繰り返し連れ合いに談判したのですが、その度ごとに返り討ちに合いました。そこで、これ以上は交渉することを止めようという結論になったのです。どれほどの無駄になるとかいうと、1年間の保険料が4万円で、他の保険に比べると1万円ほど高い水準です。この1万円は、連れ合いの趣味の経費だと割り切れば、「仕方ないか」、という金額です。なお、私の知り合いで、このがん保険に入った直後にがんが見つかり、300万円の治療費が全額支払われたという珍しい例がありました。確率的には0.3%という極めて低い確率で、とても運が良い結果となりました。

50歳代ですべて解約

それ以外の生命保険、医療保険については、50歳代の半ばですべて解約してしまいました。子供が大学を出る年になれば、基本的に保険に入る必要はないと思います。治療費で100万円、200万円を払えない人なら入る意味があるかもしれませんが、手元の資金でその金額を払えるのであれば、保険会社の人件費と広告宣伝費を負担してあげる必要はないと思います。