今月の指数は509であり、2002年の600万円の元本が3千万円になっています。
2008年にリーマンショックで3分の1になりましたが、その後は順調に上昇しています。
私は全額を外国株式インデックスファンドで運用していますが、30年、40年の長期にわたる運用の場合、100%外国株式(特にアメリカ株式)で運用することが得策です。子供たちにも、そうすることを勧めています。
日本を含む世界の年金基金の運用状況をGPIFのホームページで確認します。
Q:海外の公的年金の運用状況はどのようになっていますか。
公的年金の制度は主要各国にありますが、日本のように大きな積立金を有し、また、それを金融・資本市場で運用しているのはカナダなどの諸国です。この他、米国の州政府が自らの職員等のための年金制度を有し、一部の州の年金制度の運用金額が非常に大きいものとなっている事例もあります。
このような海外の公的年金(以下「各国公的年金」という。)は、年金積立金管理運用独立行政法人(以下「当法人」という。)同様、運用目標に照らし、分散投資を行うという基本的な考え方のもと、ポリシーアセットミックス(政策的に決定される基本的な資産配分比率)を策定し、それに基づいた運用を行っています。
各国公的年金の運用実績にはそれぞれ差がありますが、それはいくつかの要因によるものです。
- 各国の金利・為替水準や株式市況に違いがあります。また、各国の物価や金利は、それぞれの経済状況等を反映して様々に変動しています。
- また、株式等のリスク性資産の保有比率も影響しています。各国の公的年金はそれぞれ国により運用目標が異なっており、その目標の違いにより株式等の保有比率が違っています。
各国公的年金と当法人との比較
基本(レファレンス)ポートフォリオ(2023年3月末)
※CPPIBについてはBase CPP
資産規模(2023年3月末)
(単位:兆円)
CalPERS(アメリカ)(カリフォルニア州職員退職年金基金) | 60 |
---|---|
CPPIB(カナダ)(カナダ年金制度投資委員会) | 56 |
GPF-G(ノルウェー)(ノルウェー政府年金基金-グローバル) | 206 |
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF) | 200 |
※GPF-G(ノルウェー)は2023年6月末
※1USD=133.09円、1CAD=98.34円、1NOK=13.49円で計算しています。(USD、CADは2023年3月末、NOKは2023年6月末)
運用実績の推移(2004~2022年度)
年金基金 | 2004年度 | 2005年度 | 2006年度 | 2007年度 | 2008年度 | 2009年度 | 2010年度 | 2011年度 | 2012年度 | 2013年度 |
CalPERS | 9.60% | 16.30% | 13.20% | 2.90% | -29.10% | 25.20% | 12.90% | 3.70% | 10.90% | 13.70% |
CPPIB | 8.50% | 15.50% | 12.90% | -0.30% | -18.60% | 14.90% | 11.50% | 6.20% | 9.70% | 16.00% |
GPF-G | 1.00% | 11.50% | 5.60% | -11.40% | -9.50% | 25.50% | 4.90% | 2.80% | 11.00% | 16.60% |
GPIF | 3.40% | 9.90% | 3.70% | -4.60% | -7.60% | 7.90% | -0.30% | 2.30% | 10.20% | 8.60% |
年金基金 | 2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
CalPERS | 6.10% | -0.20% | 10.10% | 11.10% | 3.40% | -0.40% | 25.50% | 7.70% | -4.90% |
CPPIB | 18.20% | 3.40% | 11.80% | 11.50% | 8.90% | 3.10% | 20.40% | 6.80% | 1.30% |
GPF-G | 34.50% | 0.80% | 12.70% | 3.90% | 9.40% | 12.50% | 13.80% | 4.80% | 11.70% |
GPIF | 12.30% | -3.80% | 5.90% | 6.90% | 1.50% | -5.20% | 25.10% | 5.40% | 1.50% |
※CalPERS、CPPIB、GPF-Gの数値は、各基金のホームページの数値です。
※GPIFの運用実績は、2004年度から2019年度は市場運用分の修正総合収益率(時価ベース)および財投債の収益率(簿価ベース)を投下元本平均残高等で加重平均して、運用資産全体の収益率を算出したものです。2020年度以降の資産全体の収益率は、時間加重収益率です。
過去19年間と5年間の平均を見ると、日本のGPIFが最下位です。その理由は、債権の割合、特に日本国債の割合が多いからです。おそらく、
- 日本国債の引き受け手として巨大な受け皿となっているGPIFが、これ以上国債の割合を減らすことが難しい
- 株式市場が乱高下した時の非難を回避したい
- 個人なら数十年の長期運用を念頭に置けますが、GPIFの場合は中期運用なので株式の投資割合をあまり増やせない
ことなどが考えられます。
私達個人は、このような心配をせずに思い切ってアメリカ株式に大部分を投資できますから、GPIFは参考になりません。
年金基金 19年間平均 5年間平均
CalPERS 7.25% 6.26%
CPPIB 8.51% 8.10%
GPF-G 8.53% 10.44%
GPIF 4.37% 5.66%