連れ合いの運用実績:2019年12月の運用益は高級車2台分です

バブル、サブプライムローン、リーマンショック

連れ合いは2007年に投資を始めました。2008年に保有していたのは、1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)を約1千万円、SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)を50万円、欧州投資銀行債を50万円でした。緑の線の運用益を見ると、2008年9月リーマンショックで、50%以下になりました。

マイナス運用は7年間

2010年から2012年まで運用益はマイナス40%前後でした。2012年暮れにアベノミクス、2013年4月に黒田日銀総裁の誕生によって国内株価が上がりました。それ以前に、リーマンショックから立ち直ってアメリカの株価は上昇していたのですが、連れ合いの保有していたSPYは50万円だけですので、ほとんど効果がありませんでした。

ETFの買いっ放し

2015年以降の運用益は10%台でしたが、今月20%を超えました。この間、連れ合いは、ETFを買うだけで一度も売っていません。Buy and Holdが功を奏したと言えるでしょう。しかし、これも中間評価ですから、来年、5年後、10年後にどうなっているかは分かりません。

今回は、連れ合いの保有している1306、SPYを勉強します。

1306

野村アセットマネジメント株式会社が設定・運用するTOPIX連動型上場投資信託で、TOPIX(対象指数)に連動する投資成果を目指します。

TOPIXのスタートは昭和44年

TOPIXは、東証市場第一部に上場しているすべての日本企業(内国普通株式全銘柄)を対象とした、時価総額加重型の株価指数です。TOPIX は、1968年1月4日を基準日とし、基準日の時価総額を100ポイントとした場合、現在の時価総額がどの程度かを表します(算出開始日:1969年7月1日)。

20年間の長期では上昇基調?

運用実績の推移は次のグラフの通りです。凸凹しているので、アメリカの株式相場のような上昇しているのかどうかは分かりません。ただし2007年のバブル時期を取り除けば、上昇しているようにも見えます。また、2008年はリーマンショック、2011年は東日本大震災があって株式相場が低迷していたともいえるでしょう。

分配金が増加傾向

上のグラフは東京証券取引所の株価ですが、分配金を含めるとどうなるのでしょうか。下のグラフで、赤い線が対象指数(TOPIX)、紺色の線が基準価額、水色の線が分配金を再投資した基準価額です。2010年代に入って、分配金が増えていることが分かります。

分配金の推移

最近の分配金の推移は次の通りです。最近は大体株価の2%弱ですが、毎年株価が上昇するので、それに合わせるようにして分配金も上昇しています。私の場合は、税引き前100万円で、所得税等を徴収されたあと80万円になります。そのお金で毎年海外旅行に行っています。

各年7月 分配金(100口当たり、課税前)
2019 3,330
2018 3,050
2017 2,600
2016 2,730
2015 2,300

最近のトータルリターンは以下の通りです。2019年の1年間が高かったことが分かります。

トータルリターン
1年 17.62%
3年 6.52%
5年 6.21%

経費率等は以下の通りです。

資産総額      ( 12/30/2019)  11兆円
設定日              2001年7月13日
直近配当利回り(税込)      1.87%
経費率              0.11%

組入上位銘柄は以下の通りです。

名称 ファンドの割合(%)

トヨタ自動車

3.47

ソニー

1.88

三菱UFJフィナンシャル・グループ

1.62

ソフトバンクグループ

1.49

日本電信電話

1.46

武田薬品工業

1.45

キーエンス

1.4

リクルートホールディングス

1.13

三井住友フィナンシャルグループ

1.11

次にSPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)の現状を確認します。

運用方針
S&P 500 指数の価格と利回りに、経費控除前で連動する投資成果を上げることを目標とします。

総経費率     0.0945%
当初設定日    1993年01月22日

SPYは設定日が1993年ですから約27年間が経過しました。その間株価が7倍になりました。そしてその間、株価に対して2%近い分配金も払い続けているのです。

運用実績は次の表の通りです。過去1年間は約16%でしたが、大統領選前年の過去平均が16%なので、まったく同水準です。また、日本の1306の17%とも同レベルです。

運用実績
1年間 15.91%
3年間 14.71%
5年間 10.84%
10年間 13.28%
設定来 9.65%

SPDR社の出している資料によるとファンド特性は以下の通りです。この中で、予想3-5年一株当たり利益だけは当てになりませんが、他の項目は実績です。

ファンド特性 2019年12月30日現在
予想3-5年一株当たり利益 10.76%
株価収益率 (PER) 19.9倍
組入銘柄数 505銘柄
株価純資産倍率 (PBR) 3.4倍
時価総額加重平均(百万) $290,479.94(米) 約32兆円

投資信託組入れ上位銘柄は以下の通りです。

名称 ファンドの割合(%)

アップル

4.55

マイクロソフト

4.49

アマゾン・ドット・コム

2.87

フェイスブック

1.84

バークシャー・ハサウェイ

1.65

JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー

1.62

アルファベット

1.5

アルファベット

1.49

ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)

1.43

ビザ

1.2

連れ合いの運用実績2019年11月:評価益はほぼ高級車2台相当

評価益1千万円

連れ合いの評価益がほぼ1千万円になりました。

投資開始直後の暴落

この折れ線グラフをご覧になればわかると思いますが、2007年に投資を始めて、リーマンショック直後の2009年には投資額が半分以下に落ち込んだのです。ただし、その頃の投資元本は1080万円でした。投資していないお金は、全てメガバンクの普通預金に預けていました。リーマンショックによって、文字通り精神的ショックを受けた連れ合いは、不機嫌になり、私に文句を言いました。(それはそうでしょう。私が投資を勧めたのですから。)

損切と買戻しは有効か?

連れ合いは、「ETFをいったん売って、もっと安くなったら買い戻す。」と言い始めたのです。それに対して私は、「それで儲かるなら、世界中の人が株で儲けられる。株は上がったり、下がったりするのだから、何もせずに置いておくのが一番だ。」と、激論(喧嘩?)を何度も繰り返しました。それから5年ほど、株式を売ることは無く、しかし、買うこともせずに時間が経ちました。

追加購入を始める

そのうち、日本銀行の異次元金融緩和政策が始まり、日本の株価は上昇し始めました。株価が上がり出すと、人間は買いたくなるようです。2013年と14年に、1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)306とSPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)を合計で1100万円買いました。また、USMMFなどの外貨MMFも1500万円買いました。そして2015年にようやく黒字に転換したのです。この8年間は長く暗い道のりでした。2017年からはSPYではなくVOO(バンガード社のS&P500のETF)を買うようにしました。

今月までに高級車2台分近い運用益が出ています。結局この12年間、一回も株を売らず、保有し続けたのです。いわゆる「買いっぱなし」、連れ合いの言い方だと「買いっぱ!」です。バイアンドホールドですね。

日米の株式ETFを50:50

連れ合いの保有銘柄は、

  • 1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)
  • SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)
  • VOO(バンガード社のS&P500のETF)

の3種類だけです。つまり、日米の株式ETFを半分ずつ保有していることになります。このポートフォリオは、一つの有力な形だと思います。私の場合は日米だけでなく、ヨーロッパ(VGK:バンガード社のETF)、新興国(VWO:バンガード社のETF)、オーストラリア(ASX:ステートストリート社のETF)も持っていて、世界に分散させています。私のポートフォリオも有力だと思います。

6千万円は1億円になるか

連れ合いの資産は現在約6千万円ですが、先日、「1億円になるかなあ?」と聞いたので、「なると思うよ。」と答えました。今後10年の間になるだろうと思っています。ただし、現在がバブルで、それが破裂した場合にはなりません。バブルというのは、その時にはわからず、後になって初めて分かるものです。

ハイパーインフレ対策

しかし、私と連れ合いが国内国外の株式ETFに投資しているのは、資産運用で利益を上げたいというよりは、将来のハイパーインフレに備えて、金融資産を外国に逃避させるのが最大の目的なのです。

1100兆円を超える借金

国・地方合わせて1100兆円を超える借金をしているのに、政府は12月上旬にまとめる経済対策で、財政支出を10兆円超とする調整に入ったそうです。伊藤 隆敏(コロンビア大学教授、元東大教授)は、「今日生きているから明日も生きているわけではない。」と財政赤字に警鐘を鳴らしています。今の国会議員の動きを見ていると、自分が次の選挙に勝てばよい、10年後、20年後はその時のことだ、というように見受けられて仕方がありません。

警鐘を鳴らさない日本

財政赤字の問題は日本だけが抱えているわけでは有りません。アメリカも深刻です。しかし、アメリカでは、パウエルFRB議長や共和党の有識者が警鐘を鳴らしています。それに対して、日本にはそのような人が政界、日本銀行に見当たりません。伊藤隆敏教授は数年後に危険な状況に陥ると警告していますが、もしかすると十数年後になるかもしれません。遅れることは良いことではなく、借金が大きくなるので、余計にひどいインフレになるだろうと思います。

財政再建しない政治

現在の与党も野党も、財政再建に手を付けそうも有りません。野党は10年前に政権を奪取した後、財政再建に取り組もうとしましたが、お金をばらまこうとする自民党に敗北しました。その結果、現在は与野党とも財政再建を避けるようになりました。

国民は自力でインフレ対策

与党にも野党にも頼ることができない状況では、国民は自らインフレ対策をしなければなりません。

資産を世界に分散

有力な方法は、自分の金融資産を外国に逃避させることです。アメリカも財政問題を抱えていますが、それに比べて日本は圧倒的にひどい状態にあります。世界で安全な国は、2回の世界大戦でハイパーインフレに苦しんだ経験のあるドイツでしょう。

( ドイツの通貨インフレ )しかしETFによる投資という観点からは、世界に分散させる必要があるので、アメリカを中心に考えざるを得ません。そしてできるだけ広い世界に分散させるしかないと思います。

戦後のハイパーインフレを忘れた日本

国は国民の生命・財産を守る、と政府は言いますが、第2次世界大戦後20000%のハイパーインフレになって、国民の保有していた国債と預金などの財産は紙切れになったのです。

( 終戦直後の小売物価指数 )

戦後、預金封鎖、新円切り替えにあたった渋沢敬三(渋沢栄一の孫)大蔵大臣は、「よく焼き討ちされなかった」と昭和30年代に述べています。彼は、高税率の財産税の臨時徴収等により、インフレーション対策と戦時中に膨らんだ国債等の国家債務の整理に当たったのでした。終戦直後は食べるものもほとんどなかった時代でした。当時ハイパーインフレで苦しい思いをした人たちは、ほとんどなくなりました。また、戦争、被爆、大空襲を語る人はいますが、ハイパーインフレはなかなか聞く機会がありません。

財務省や日本銀行のOBは退職金を外貨に換える

今、ハイパーインフレを恐れている人たちはごく一部のようです。財務省や日本銀行のOBは、退職金を外貨に換えているそうです。「今、ハイパーインフレになっていないから、10年後もならない。」という理屈は成り立ちません。今回、「真水」で10兆円規模の経済対策をすることになるのであれば、また一歩ハイパーインフレに近づくように思えます。