住宅購入の選択肢

ウッドショック

新型コロナウイルス感染症の拡大でテレワークが広がり、金融緩和で住宅ローン金利が下がったことから、郊外に住宅を購入する人が増え、木材価格を押し上げました。これがウッドショックで、特に北米での住宅需要の高まりがあります。コロナ禍で世界的に物流事情が変化し、物資の輸送コストが高騰していることもこれに輪をかけています。

日本でも東京を中心に住宅価格が昨年から上昇

首都圏中古マンション

7~9月期の首都圏中古マンション成約件数は、前年同期比-7.8%の8,793件と5期ぶりに前年同期を下回わりました。成約㎡単価は同+9.3%の60.78万円/㎡と5期連続で前年同期を上回わりました。成約価格は同+6.6%の3,897万円、12年10~12月期から36期連続で前年同期を上回りました。

中古戸建の成約件数は、同-2.8%の3,519件と5期ぶりに前年同期を下回りました。成約価格は同+9.4%の3,471万円と5期連続で前年同期を上回りました。土地面積は同-6.9%の139.16m2、建物面積も同-1.3%の104.22m2と縮小しました。

東京23区中古一戸建て

直近の東京23区の中古一戸建市況の動向を見てみましょう。東日本不動産流通機構が発表した2021年9月の東京都の中古一戸建の成約価格は、前年同月比で5.5%上昇、成約件数は6.7%の下落となりました。

地域別詳細(いずれも前年同月比)
城東地区(台東区、江東区、江戸川区、墨田区、葛飾区、足立区、荒川区)
成約価格 ↓6.4% 成約件数 ↓10.3%

城南地区(品川区、大田区、目黒区、世田谷区)
成約価格 ↑9.5% 成約件数 ↓3.0%

城西地区(新宿区、渋谷区、杉並区、中野区)
成約価格 ↓0.9% 成約件数 ↓3.2%

城北地区(文京区、豊島区、北区、板橋区、練馬区)
成約価格 ↑2.4% 成約件数 0.0%

住宅は人生最大の買い物ですから、かなりの困難を伴います。ましてや、新型コロナウイルスで価格が上昇している現在はなおさらです。2021年10月21日のUSA TODAYに住宅購入に関するアドバイスが載っているので勉強しましょう。以下は拙訳です。

家を買う余裕がないと考えていますか?次の選択肢をもし考えれば買えるかもしれません

現在家を買おうとしている人に価格はどうかと聞けば、答えは「高い」、「暴騰している」、「全くめちゃくちゃだ」と幅広いかも知れません。7月の住宅価格は前年同月比19.7%でした。この短期間にしてはものすごくショッキングな増加でした。

現在のマーケットで家を見つけるのが難しい場合でも、価格が高騰しているからと言って必ずしもあきらめる必要はなく、他の選択肢を考えた方が良いかも知れません。そのいくつかを見てみましょう。

1.マンションかタウンハウスを買う

マンションかタウンハウス(少ない戸数のマンション)を買えば、大きなビルか複合ビルの中に特定の単位住居を構えることができます。自分の単位住居の維持には責任がありますが、住宅保有者組合に毎月支払う料金に含まれています。

しばしば(必ずというわけではありません)、マンションやタウンハウスを買うということは、一戸建ての住宅に比べて内部の面積は小さくなることを意味します。そして、裏庭を完全にあきらめたり、少なくとも大きな裏庭はあきらめなければならないでしょう。小さな裏庭のあるタウンハウスもありますが、もしマンションを買うのであれば、望めるのはパティオかバルコニーが関の山です。

一方良い点としては、一般的にマンションやタウンハウスは、一戸建てよりも低価格であることです。それなら現在のマーケットでも買えるかもしれません。

2.他の誰かと一緒に家を買う

配偶者でない他の人と一緒に家を買うことは複雑かもしれません。どの経費や修繕に対して誰が責任を持つか、そして一人が引っ越したり売りたいときに何が起こるかなど、共同所有の条件を詳しく書いた書類を作成する必要があるでしょう。しかしもし、別の購入者と提携して、今日で買えば、もっと高価な家を買うために十分なお金を用意することができるかもしれません。それに加えて、他の購入者と提携すれば住宅ローンの資格をたやすく手に入れられるかもしれません。こうすれば、住宅ローンの貸し手に二人分の収入を提示することになります。

3.テナントとシェアできる不動産を買う

家を買うことはある面でとても個人的なことです。このことはもし今アパートを借りていて、他人と共通の壁を持つことをやめたいのであれば、事実でしょう。しかし今日の住宅価格を考えれば、自分が快適に借りられるより高い住宅ローンを引き受けなければなりません。そこで、テナントを入れられる住宅を買うことは賢い方法かもしれません。

テナントを入れるマイナス面は家主の役割を負わなければいけないことと、ある程度自分のスペースを共有スペースにしなければなりません。しかし、正しい手順を踏めば、自分のプライバシーを確保できます。

例えば、もしアパートに改築できる車庫が、別棟になっている家を買えば、自分の屋根の下に実際にテナントを入れなくても家賃収入が連続して入ってくるのです。そして自分が受け取った収入が住宅ローン返済に回り、住宅費用を賄うことが容易になります。

今日の住宅市場は、上昇する住宅価格のせいで厳しい状況にあります。もし自分で払える住宅を見つけるのに苦労しているのなら、これらの選択肢をご検討ください。そしてもしこれらが良くないと思えるのなら、住宅探しをやめることを考え、不動産価格が下がるのを待つことです。金銭面で背伸びをして住宅を購入するのは良い考えではなく、もし住宅の購入に当たって妥協をしたくないのであれば、待つことが良い方策かもしれません。