社会人とお金7

新社会人へのアドバイス

私は長いサラリーマン人生の間に、資産運用関係の仕事に携わって来ました。その知見をもとに、就職が内定した自分の子供にお金のアドバイスをしました。このブログでは、数回に分けてそれを説明します。

① 自分の勉強の教材、講習などに必要なお金は、最優先で使う。

勉強にはお金を惜しまない

私は、内定の決まった自分の子供にお金の話をしましたが、最も大事ななことは、貯めたり、節約したり、増やしたりすることではなく、「自分の勉強の教材、講習などに必要なお金は、最優先で使う。」ということでした。

人生を有意義にするための投資

それは単に、自分が勉強したい分野に投資をして将来のリターンを増やすという意味ではなく、たとえ儲からなくても、自分の可能性を追求した方が、人生が面白いし、将来後悔しないであろうという考え方からです。

自分への投資は若いうちに

ただし、ここで、単に投資といわなかったのは、「投資」という意味があまりに広すぎるからです。ある夫婦は自分たちの将来のために投資をしようと、アルバイトをしては海外旅行を繰り返し、様々な経験をしました。しかし、彼らはやがて中年になり、それまで積み重ねた経験を使うすべがなく、貧しいままで老年になってしまいました。自分への投資は、的を絞って若いうちに行うのが効率的です。

本人の望む勉強は存分に行う

進学校として有名な筑波大学付属高校の生徒のある親は、「子供は高校を出れば十分だから大学には行かせない。」という方針でした。若くして手に職を付けるというのも一つの有力な道ですが、それは子供自身が選ぶべきで親が押し付けて良いものかどうか疑問です。

本は読まなくてはいけない

私自身は大学を出て新入社員になった時、人事課長から「給料の1割は、読まなくても良いから、本を買いなさい。」といわれて、その通りにしました。しかし、買っても読むのはわずかで、読まない本が多いですね。最近断捨離をして、多くを廃棄しました。CDやレコードは、500枚買って、そのほとんどを繰り返し聞いているのですが、本はなかなかそうはいきません。最近は、自分で買った本よりも、図書館で借りた本をちゃんと読むようです。2週間で返さなければいけないと思うと、かなり強制的に読まざるを得なくなるようです。

若い時の勉強は無駄にならない

一方、20歳代で公認会計士の専門学校に1年ほど通って勉強したことがあります。そのうち会社の仕事が忙しくなって勉強は立ち消えになりましたが、簿記1級を受けて合格しました。その後の会社員人生で、多少は役に立ったような気がします。

若い時ほど投資効率が良い

「早く読まないと大人になっちゃう」という本がありますが、それぞれの年代に適した勉強があるかもしれませんから、遅くなり過ぎないように気を付けたいものです。

在職老齢年金制度の見直し

◎今日のテーマ:在職老齢年金制度の見直し

収入が多いと年金が減額

現在の在職老齢年金は、一定の給与がある高齢者の厚生年金を減らす仕組みになっています。私は現在60歳代前半でパートタイマーとして働いています。給与が1か月28万円を超えると、超過分の半額を年金から減額されるので、私は勤務日数を調整して、減額しないようにしています。また、65歳以上では月47万円以上の給与の場合、年金が減額されます。私の場合、働かない日は、親の介護を行ったり、自分の趣味や勉強の時間に充てています。フルタイムで働いて厚生年金の掛け金を増やすか、あるいは、特別支給の老齢厚生年金をもらうかは、それぞれの人々の生き方の問題であるところが大きいと思います。

この減額制度をやめると、年金支給額は年間1兆円以上も増えるために、財源の手当てが課題になります。

一方、60歳代の高齢者から見ると、パートとして働くのではなく、フルタイムで働けといわれているような気もします。具体的に考えると、労働時間、業務内容、労働条件等かなり場合分けが必要で、40代はもちろん、50台になっても具体的な判断は難しいかも知れません。

また、年金が減額され無くなれば、「高額所得者優遇」との批判を招くことにもなりそうです。

しかし、このような制度とは別に、定年まで勤めていた会社にそのまま勤められるだけの余力が、その会社にあるかどうかという問題があります。例えば生命保険会社の営業員は、優秀な人であれば、70歳でも十分に能力を発揮して勤務できますが、そのような能力を持つ人は極めて稀有です。生命保険会社の営業員は100人採用しても100人が続かずに辞めていくそうです。

年金の制度が変わったとしても、現実に努められる職場があるかどうかということは、個々の会社、個々の人材の状況によって大きく変わります。

会社の社員の新陳代謝を図るために、役職定年、出向、転籍などの前倒しで進められていく中で、個人個人がどのようなスキルを身につけ、転身を図っていくかということは難しい問題です。

将来はITの一層の進展によって、現在の事務業務が減り、創造的業務のウエイトが増加するかもしれません。

今回の在職老齢年金制度の見直しは、年金が減ることを理由に高齢者が働くなるのを防いで、引き続き保険料や税金を払う「支え手」になっても売らう狙いがあるとのことですが、業務内容がどんどん変化する社会の中で、そのようなことが現実に可能なのでしょうか。特に高学歴で、管理職を長年にわたって経験してきたような人たちは、現在でも定年後に職を得られない場合が多いようです。私の知り合いの周りでは、60歳初めの年齢で既に7割がリタイアしたといっていました。今回の見直しは、フルタイムで働いている一部の人達の意見を取り入れたもので、現場の感覚とはかなりかけ離れているような気がします。