健康、食品、運動 8

昨日に引き続き、今日は昼食です。

昼食でも、炭水化物はとりませんから、白米、食パン、うどん、そば、ラーメン、スパゲッティは基本的に食べません。食事は

  • 自家製野菜スープ
  • 自家製おからのお好み焼き
  • 昨日の余り物
  • オレンジなどの果物

です。

自家製野菜スープ

前田浩熊本大学医学部名誉教授に推奨するスープで、免疫力が上がり、がんにも効果があるとしています。様々な野菜を時間をかけて煮込んでいますから、体に良いと思いますが、がんに対する効果がどの程度あるかは分かりません。食事の最初に5~10分かけて「食べ」れば、大腸に繊維質が届き、免疫力が上がるだろうと思います。ここで、野菜スープを「食べ」ると書きましたが、それは野菜の具の分量が多く、汁が全体の3分の1くらいなので、飲むというよりは食べると言った方が、実態に合っているからです。

『ウイルスにもガンにも野菜スープの力』(前田浩著)によると、食べ方、作り方は以下の通りです。


我が家では、毎日野菜スープを食べています。大きめのマグカップに6~7割分目まで入れ、朝食と一緒に摂っています。毎日食べるので、その都度(つど)作っていたのでは大変です。

そこで、週1~3回まとめて作り、冷(さ)ましてから小分けにして冷蔵庫で保存しています。長く保存するときは冷凍にします。

多種類の野菜を使うことがコツで、よく使う野菜は、タマネギ、ニンジン、キャベツ、カボチャ、セロリやブロッコリー(茎も)などです。 ルテインの多いホウレンソウやコマツナなどの葉物も、必ず1種類は入れるようにしています。

普段の調理で余った野菜で良いのです。または少しずつスープ用に取っておいて使うのも良いでしょう。ニンジンやダイコンの葉はクセがありますが、抗酸化作用がとても強いので加えてみてください。

野菜はできるだけハウス物ではなく、露地物を選びます。

ホウレンソウの露地物の多くは緑が濃く、軸が太くて短く、根元が赤くなっています。

塩分は控えめにしたいので、基本的に味付けはしません。野菜だけでも十分美味(おい)しく飲めます。ときには味噌や岩塩、あるいはだししょうゆを少し足すだけで万人向けに味が良くなります。

味を付けると、これはこれで変化を楽しめます。お好みでスパイスなどを入れても良いでしょう。

オリーブオイルなどの油やコンソメ、ブイヨンを入れたり、昆布やいりこでだしをとったりして、それをベースに作るなどの工夫をしても楽しめます。

野菜が煮えたらそのまま食べるのも良いですが、ミキサーなどを使ってポタージュにしても良いでしょう。ポタージュ状にすれば、小分けにして冷凍保存もできます。常備薬ならぬ、常備スープですね。

肝心なのは、毎日飲むという習慣にすることです。1週間も続けると、朝食にスープがないと物足りなくなります。

作るのが面倒だと長続きしませんので、作りおきすることをお勧めします。


二人分なら週2回作る

以上が前田教授の、野菜ジュースの作り方です。一回作ると、一人一週間飲めますから、夫婦二人なら週2回作ります。我が家は二人とも血圧が高くないので、塩を加えます。それ以外の味付けは、コンソメ、鶏がらスープの素、隠し味でしょうゆ少々、コショウで、食べるときにタバスコをかけます。我が家ではミキサーを使わずにそのまま食べます。

自家栽培のブロッコリーは、脇芽、葉、茎

材料には、毎回必ずカットトマト一缶(100円程度)を入れます。ジャガイモもたまに入れます。我が家はサトイモを栽培しているので、季節によってはそれも入れます。夏は家庭菜園でピーマンやナスを育てていますので、それも入れます。自家栽培のブロッコリーは、大きな実だけでなく、それを収穫した後は、脇芽を3月まで入れますし、最後には、葉、茎まで入れて食べます。買ってきたブロッコリーの茎も小さくして入れます。

冷蔵庫野菜室の掃除

この野菜スープの良いところは、材料に何でも加えることができるので、冷蔵庫の野菜室にある少し古くなりかけた野菜を全部入れることができ、野菜室がきれいになることです。

がん予防効果

ところで、野菜スープのがん予防効果について前田氏は、次のように述べています。


ファイトケミカル(フィトケミカル)をとることががん予防の最善策

私は長年、副作用のない抗がん剤を目指して研究・開発を続けてきました。がんと向き合うほど、がんの手強さを痛感します。だからこそ、私は「そもそもがんにならないようにする」予防こそが重要だと考えます。

そして、私が長年の研究から得た結論は、「がんの予防には野菜スープが一番」ということです。がんの発症には、活性酸素が深くかかわっています。

活性酸素が体内で過剰に発生すると、遺伝子を傷つけ、正常細胞が突然変異を起こしてがん細胞になります。活性酸素をうまく消去することが、がん予防に直結するのです。

私たちの体には、活性酸素を消去する物質を作る働きが備わっています。ところが年齢とともにこの働きは低下し、活性酸素を処理しきれなくなります。

そこで、役立つのが野菜スープです。野菜には活性酸素を消去するさまざまな抗酸化物質が含まれています。

代表がファイトケミカル(植物が紫外線や害虫などから身を守るために作り出す物質の総称。植物の色素や香り、苦味などを構成する成分)です。

トマトのリコピン、ホウレンソウのルテイン、ニンジンやカボチャのカロテノイドなど、ファイトケミカルは、身近な野菜に豊富に含まれています。

ファイトケミカルのがん予防に関する研究は欧米を中心に進み、発がん物質の解毒、がん細胞の成長・増殖抑制、がん細胞への攻撃力強化などの働きが認められています。野菜を十分に食べ、ファイトケミカルをとることががん予防の最善策といえましょう。

野菜は生よりもスープのほうが抗酸化力が強い

しかし、野菜を生でそのまま食べた場合、ファイトケミカルはわずかしか吸収できません。

ファイトケミカルの多くは、野菜の細胞の中にあります。ファイトケミカルを取り出すには、細胞壁のセルロースを壊さなくてなりませんが、野菜を嚙んだり、包丁で刻んだりした程度では大半の細胞壁は壊れません。

また、人間の体内では、セルロースを消化できないので、細胞の中の有効成分を吸収できないのです。実際、生野菜を食べた後の便を観察すると、野菜の細胞が未消化のまま、便に排泄されているのが確認できます。

細胞壁を壊すのにいちばん簡単な方法が、野菜を加熱し、スープにすることです。野菜を10分も煮れば、細胞が破裂して、細胞内の有効成分は8割方スープに溶け出すからです。

野菜スープには、ビタミン類、ミネラル類など、ファイトケミカル以外の有効成分も丸ごと溶け出しています。野菜スープをとることで、生野菜のサラダとは比較にならない、強力な抗酸化パワーを得られます。

私たちの実験でも、野菜の活性酸素を消去する働きは、生野菜をすりつぶしたものより、野菜を5分間煮出したゆで汁のほうが10倍~100倍強いことが明らかになっています(下のグラフ参照)。

《ゆで汁(スープ)のほうが抗酸化力は強い》

抗がん剤研究の権威が愛飲するスープの正体とは…ファイトケミカルって一体何?

※野菜の生の冷水抽出成分と、5分煮沸した後の熱水抽出成分で、脂質ラジカルに対する抗酸化力を調べた。※数字が高いほど活性が強い。ほとんどの野菜は煮沸後にスープの抗酸化力の値が上昇する。

よく、野菜は生でないと、ビタミンCが壊れてしまうのではないかと、心配するかたがいます。確かに、ビタミンC単体では加熱に弱く、10分も煮沸すると、90%以上が分解してしまいます。

しかし、野菜に含まれた状態でのビタミンCは、種々の抗酸化成分の働きで安定化し、壊れにくくなっており、大半が残っているので心配無用です。ただ、成分はほとんどスープに溶け出しているので、スープを飲むようにしてください。


以上、前田氏は野菜スープの効能がいろいろ述べていますが、具沢山の野菜スープを、食事の最初に十分食べることは悪いわけがありません。我が家では、この自家製野菜ジュースは、すっかり定着しました。