私は、株式ETFを保有していますが、このような場合に貸株制度を利用する方法があります。結論から言うと、リスクがある割には利率が低いので、うまみはなさそうです。日本取引所グループの解説を見てみましょう。
貸株
証券会社各社が提供するいわゆる貸株サービスとは、投資家が、保有している株券等を証券会社に貸し出すことで、証券会社からこれに見合う貸株金利を受け取ることができるサービスです。
証券会社は、投資家から借り入れた株券等を他の投資家等に貸し出すなどの運用を行います。一般に、このような貸株の仕組みは、流動性や決済安定性の向上など、効率的な市場機能の発揮に重要な役割を果たしていると考えられます。
貸株金利は、証券会社が株券を借り入れた投資家に対して支払うレンタル料ともいえ、銘柄や日によって変動しますが、証券会社によっては、年率1%以上が設定される銘柄もあります(2019/8現在。利率等の詳細は、サービス提供証券会社のウェブサイト等をご確認ください。)。
このようなサービスは、現在、インターネット証券などを中心に投資家へ提供されています。なお、サービスの内容は、証券会社各社によって異なりますので、証券会社各社のウェブサイト等で詳細をご確認ください。
※貸株サービスは、日本取引所グループが制度を定める、または提供するサービスではありません。
貸株サービスの主なメリット・留意点
メリット
- 投資家は、保有している株券等から貸株金利を獲得することができます
- 多くのサービス提供証券会社において、投資家は、貸株中でも保有株券等を自由に売却することができます
留意点
- 仮に証券会社が破綻した場合、貸株中の株券等が返却されないおそれがあります
※分別管理義務がなく、投資者保護基金の対象でもないため(無担保貸株を想定)⇒金融機関もつぶれることがあります。山一證券は、創立100周年の1997年11月24日に自主廃業を発表、2005年に解散しました。私の父親は、山一証券の株式を保有していました。 - 基準日を跨いで貸株した場合、各種権利(議決権や株主優待等に係る権利)を失うおそれがあります
※配当がある場合、配当金相当額が支払われることが一般的ですが、配当金相当額は税務上、雑所得扱いとなり、他の所得と合算のうえ総合課税の対象となります(詳細はサービス提供証券会社のウェブサイト等をご覧ください。)。
※各種権利が確保されるよう、多くのサービス提供証券会社では、基準日に自動的に株券が返却されるような設定が可能です(長期保有特典のあるものは、このような設定を行った場合も、権利が確保されないことがあります。詳細はサービス提供証券会社のウェブサイト等をご覧ください。)。
代用有価証券の貸株利用
信用取引の委託保証金や先物・オプション取引の取引証拠金の代用有価証券も、以下の二つの方法により、保証金等として活用しながら(委託保証金・取引証拠金の評価額を減少させることなく)貸株にも利用することができます。
※正確には、(2)の方法では、受入担保を保証金等に活用することになります。
(1)証券会社が投資家の代用有価証券を他の投資家等に貸し出すことを投資家が同意する方法
(2)証券会社が投資家から借り入れる株券等に対し担保を差し入れ、投資家がこの担保を保証金等として利用する(つまり、担保交換する)方法
ここで野村證券の貸出登録を見てみます。
野村の株式得とく登録(事前登録型株式等貸借取引)
お預けになった株式で、毎月「登録料」をお受け取りいただけます。
野村の株式得とく登録とは、野村證券に保護預りされている株式などについて、「貸出登録」(注)をお手続きいただくだけで、毎月、野村證券から「登録料」がお受け取りになれるサービスです。
「貸出登録」とは、お客様が野村證券への貸出し(野村證券の借入れ)を許諾する保有株式などの銘柄、数量およびコースをご登録いただくことです。
株式得とく登録とは
ご登録の際は「登録料優遇コース」と「優待受取コース」の2つのコースの中から銘柄・数量ごとにお選びいただけます。2つのコースに登録中の株式などのうち野村證券が提示した銘柄は、さらに「プレミアム得とくコース」にお申し込みいただけます。
「登録料優遇コース」・「優待受取コース」
登録された株式などは、いつでも返却のお申し込みおよび売却が行えます。
「登録料優遇コース」は株主優待のない銘柄(配当金受け取りのみの銘柄)を保有の方に、「優待受取コース」は株主優待や報告書などを受け取りたい方におすすめです。
登録料優遇コース
算日など(権利確定日)に野村證券がお客様の株式を借入れる場合があります。野村證券が実際に借入れた期間内に決算日など(権利確定日)がある場合、配当金については配当金相当額(税引前100%)を野村證券がお支払いしますが、株主優待や株主向けの報告書などはお受け取りいただけません。また、株主総会の議決権もありません。登録料:年率0.03%⇒かなり安い
優待受取コース
算日など(権利確定日)に借入れないため、配当金や株主優待、株主向けの報告書などをお受け取りいただけます。ただし、貸出期間中は株式の名義・所有権が野村證券に移転しております。そのため、継続保有しているとはみなされない結果、継続保有に伴う長期保有特典などの株主優待を受けられない可能性がございますのでご注意ください。また、株主名簿上同一の株主番号を継続するために、単元株数(通常の最低売買単位)は登録せずに常に保護預り口座に残しておくことをおすすめしております。登録料:年率0.02%⇒かなり安い
SBI証券の金利も確認します。
- SPY:SPDR S&P 500 ETF トラスト:0.01% ⇒とても安い
- VOO:バンガード S&P 500 ETF :0.01 % ⇒とても安い