安心して生活できる収入は?

今年の春闘で日本に賃金は上昇しましたが、世界に比べるとまだまだ低いようです。賃上げと同時の大事なのが円安対策ですが、円高になると、日本銀行のバランスシート、日本政府の財政問題が浮上します。

2024年4月3日のCNBC makeitの記事を読んで見ましょう。以下は拙訳です。

How much money people say they need to earn in 9 countries to feel financially secure


経済的に安心するには9カ国でどれくらいの収入が必要か?

経済的に安心するには年収がいくら必要だろうか?

おそらくその答えは、借金の額、緊急事態に備えての貯蓄額、子どもの有無など、さまざまな要因によって異なるだろう。

もうひとつの大きな要素は、どの国に住んでいるかということだ。

SurveyMonkeyが実施したCNBCのInternational Your Money Financial Security Surveyの回答を見てみよう。米国と他の8カ国の成人に、経済的に安心するには最低いくら稼げばいいかを尋ね、4段階の年収から選択できるようにした。

米国の回答者は、5万ドル、10万ドル、50万ドル、100万ドルだった。他の国の居住者には、自国通貨でほぼ同様のレベルが与えられた。また、回答者は、経済的に安全だと感じることはないと回答することもできた。

世界中の人々が、経済的に安心するために必要な年収はいくらだと答えています。

アメリカ

$50,000: 33%
$100,000: 43% ⇒15,000,000円
$500,000: 13%
$1,000,000: 3%
経済的に安心できない 8%

イギリス

£50,000: 64% ⇒9,450,000円
£100,000: 19%
£500,000: 4%
£1,000,000: 3%
経済的に安心できない 10%

ドイツ

€50,000: 53% ⇒8,150,000円
€100,000: 29%
€500,000: 9%
€1,000,000: 1%
経済的に安心できない 9%

フランス

€50,000: 45% ⇒8,150,000円
€100,000: 30%
€500,000: 13%
€1,000,000: 4%
経済的に安心できない 8%

スペイン

€50,000: 57%  ⇒8,150,000円
€100,000: 27%
€500,000: 8%
€1,000,000 3%
経済的に安心できない 5%

スイス(スイスフラン)

₣50,000: 20%
₣100,000: 54% ⇒16,200,000円
₣500,000: 16%
₣1,000,000: 3%
経済的に安心できない 7%

シンガポール(シンガポールドル)

$50,000: 12%
$100,000: 31% ⇒11,200,000円
$500,000: 30%
$1,000,000: 22%
経済的に安心できない 4%

オーストラリア(豪ドル)

$50,000: 26%
$100,000: 50% ⇒9,800,000円
$500,000: 14%
$1,000,000: 2%
経済的に安心できない 9%

メキシコ(ペソ)

$500,000: 46% ⇒4,600,000円
$1,000,000: 25%
$5,000,000: 13%
$10,000,000: 8%
経済的に安心できない 8%

経済的安定に対する考え方の違い

当然ながら、この調査のデータは、国によって経済的安定がどのようなものかを示す不完全なものである。結局のところ、10万米ドルと10万シンガポール・ドルや10万スイス・フランは同じではない。生活費や平均賃金も国によって異なる。

さらに、提示された給与はニュアンスの余地をあまり残さない。10万ドルでは安心感が足りないと感じている人が、実際にはその5倍は必要ないかもしれないのだ。

とはいえ、いくつかの傾向は際立っている。最も低い給与水準でも経済的に安定していると感じているのは、英国在住者が64%と最も多かった。スペインとドイツの回答者も過半数が同じように感じている。

一方、シンガポール人の過半数は、高い給与帯でなければ安心できないと回答した。約30%が安定を感じるにはアメリカドル換算で370,231ドル、22%が年間740,462ドルが必要だと答えた。

これらの数字は、給与や生活費の違いを反映していると思われるが、どこの国の出身であれ、財政がやや不安定である可能性は高いようだ。メキシコを除いて、調査対象となった各国の回答者の過半数が、給料日前の生活をしていると答えている。

明るい兆しもある: どの国の回答者も、経済的に安心できないと答えた人は10%以下だった。どこの国であろうと、経済的には何とかなるというのが一般的な感覚のようだ。


2023/08/10の東洋経済オンライン

データで見ると歴然!日本と海外の「給料の格差」物価も給料も30年以上低迷する日本は「異常」

専門職の給料さえ激安な日本

日本人の給料はここ30年でほとんど伸びていません。それを具体的に分析するために「業種別の年収」を見てみます(下の表)。

『激安ニッポン』より

たとえば、情報通信産業の年収は624万円で、全体の平均(443万円)を大きく超えています。

ところが、これを他の先進国と比較してみると非常に驚くべきことがわかります。

アメリカの労働統計局が発表している2021年のデータによると、アメリカの情報通信産業に従事している専門職の平均年収は9万9860ドル(約1378万円)でした。アメリカの情報通信産業の平均年収というのは、日本と750万円以上の開きがあるのです。

サービス業の時給で比べても…

IT業界のような高収入の業種だけではなく、海外では他の産業の給料水準も日本より高くなっています。たとえば日本でよく話題になるサービス業の時給は他の国だとどうなのでしょうか。

『激安ニッポン』より

上の表はイギリスの大手求人サイトである「Indeed」が膨大な求人情報の中から収集した、サービス業に従事している人の時給です。政府の経済統計よりも最新の細かいデータです。これを見ると、どの仕事の時給も1700円から1950円程度と日本より高めであることがわかります。

さらに、イギリスの職種別の平均年収をまとめたのが下の表です。

『激安ニッポン』より

一般事務や小学校の教員は日本とあまり変わりませんが、電気工事士の年収が671万円、トラック運転士が705万円と、日本よりかなり高めです。