「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 」で気になる商品 2

毎年「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 」を参考にして、インデックスファンドなどを選ぶのも有効な方法かもしれません。

しかしながら、この表彰上位商品の中で、気にかかるものもあるように思います。それが以下の3商品です。

  1. セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
  2. ひふみ投信

  3. グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)

今日はそのうちの2番目、ひふみ投信を考えます。

「ひふみ投信」を、グーグル検索すると、以下の広告が目に飛び込んできます。

「 投資信託<ひふみ> – R&Iファンド大賞2020 受賞
広告·
hifumi.rheos.jp/
基準価額の上下動に伴うお客様のハラハラ、ドキドキ感をできるだけ軽減する運用に挑戦します。 5年以上ひふみをお持ちいただいたお客様には信託報酬を還元。長期投資をサポートします。 買付&解約時の手数料無料・NISA・つみたてNISA対応。 」

広告しない商品の中に良い商品がある

このような広告を見ると、節約家の私は無駄な経費をかけているなと思います。私が、運用している、SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)、1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))、VOO(バンガード社のS&P500 のETF)等のETFは、このようなリスティング広告を利用していません。

リスティング広告

リスティング広告とは「検索連動型広告」のことで、名前の通り、GoogleやYahoo!などのサーチエンジンで、あるキーワードを検索した際に、画面上に表示されるテキスト形式の広告のことです。

藤野 英人

広告宣伝をする会社、その代表者、その会社の商品は、メディアでも露出度が高くなります。「ひふみ投信」は、レオス・キャピタルワークス株式会社が販売しており、その社長は、藤野 英人 氏です。新聞は、広告宣伝を出してくれる商品を優遇して記事にすることが多いのです。従って、新聞やテレビでよく見かける商品だから、ユーザーサイドに立った商品であるということは、必ずしも言えません。それでは、私たちは何を基準に商品を選べばいいのでしょうか。私は、次のことを基準にします。

  1. 低コストである:信託報酬は概ね0.2%以下である

  2. 純資産総額が大きい:ETFは1兆円以上、インデックスファンドは1,000億円以上

  3. 歴史がある:設定から概ね5年以上経過している

それでは、「ひふみ投信」の内容を確認しましょう。

以下の分の中で「 」はレオス・キャピタルワークス株式会社 の商品説明で、⇒が私のコメントです。

「 運用の特長
1 主に日本の成長企業に投資します
2 守りながらふやす運用に挑戦します
3 顔が見える運用 」

⇒ 1、2は、アクティブ運用ということになりますから、コストが気にかかります。3は、インデックス運用では、あまり必要ありませんから、やはり、アクティブ運用のコストが気になります。

「 コスト
ひふみ投信は、「買付時」と「解約時」の手数料は無料。
保有中にかかる信託報酬も日本で販売している日本株アクティブファンドのなかでは低水準となっています。 」

⇒アクティブ運用は高コストなので、それと比べて低水準は当たり前です。低水準とはどの程度かが気になります。

「 信託報酬 年 0.980%(税抜)

信託報酬は投資信託を購入してから売却するまでの間、毎日かかるコストです。」

⇒ アクティブファンドの中では、信託報酬 年 0.980%(税抜)は高くありませんが、アクティブファンドがインデックスファンドよりも優れた実績を上げられる保証はありませんから、私の基準である0.2%を大きく上回る0.98%は、買う気になりません。

「 資産形成応援団

資産形成応援団とは、直販で5年以上保有いただいているひふみ投信について、信託報酬の一部を当社がお客様に還元することにより、信託報酬を実質的に割り引く、という日本で初めて導入された仕組みです。

5年以上、または10年以上継続して保有されている受益権口数に対して応援金を還元いたします(受益権とはひふみ投信をご購入いただいたお客様が、ひふみ投信の利益を受けることができる権利のことです。)。

応援金還元率は受益権口数に係る資産残高の年率0.2%(5年以上分)、0.4% (10年以上分)です。応援金は、新たにひふみ投信を買付ける資金に充当いたします(原則として、現金のまま、お渡しすることはありません。)」

⇒ 長期継続すると信託報酬を割り引く制度で、最初の5年間は0.98%、次の5年間は0.78%、10年以上だと0.58%ということになります。なるほど、アクティブファンドの信託報酬は2~3%が多いので、それに比べると安いのですが、国内ETFの信託報酬が0.1%以下であることを考えると、私は買う気になりません。

「 直販の特典・サービス

直販であるひふみ投信ならではの特典をご用意しております。

ひふみアカデミー

毎月1回、お客様に向けてひふみ投信やひふみワールドの運用報告、市場動向をファンドマネージャーやアナリストがわかりやすく丁寧に解説します。

ひふみの社会科見学

レオスのメンバーと一緒に企業へ訪問し、現場の働く空気や人、商品、サービスなどに触れ、「ゆたかさの循環」を身近に感じていただくイベントです。

その他イベントなど

その他、お客様とレオスメンバーの交流イベント「ひふみの日」へのご招待や、セミナーの優先ご招待などを行なっています。それぞれの情報は月2回のメルマガ配信にてお届けをしています。」

⇒ 株主優待のようなものかもしれません。私は、このようなことを金融資産に希望していませんので、メリットにはなりません。

基準k額の推移

基準価額の推移を確認します。ひふみ投信の設定日は2008年10月1日ですからリーマンショックの最中にスタートしています。そのため、値上がり率は高く出ることに留意する必要があります。2017年までは上昇していましたが、2018年以降は停滞しています。過去の成績が、将来の成績を約束することはありません。

各機関のリターンは以下の通りですが、年率ではなく全期間に対するリターンです。

1年リターン   22.19%
3年リターン   21.19%
設定来リターン 433.38%

ひふみ投信は2017年まで好調だったのですが、その後はほぼ横ばいです。投資信託を良く知らない人は、基準価額が上がると、これからの同様に上がると思いがちですが、将来の成長を約束してくれるわけでは有りません。

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