連れ合いのポートフォリオ2019年12月

2007年に投資開始

連れ合いは2007年に、1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)を約1千万円、SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)を50万円、欧州投資銀行債を50万円購入しました。

サブプライムローンとリーマンショック

その頃株式市場がバブルで、その勢いに巻き込まれて買ったのでした。誠に浅はかでした。実は連れ合いはあまり投資する気が無かったのですが、私が強く勧めたために買ったのです。その直後にサブプライムローンが問題となってアメリカの株式相場は少し下落しました。そして翌2008年9月15日にリーマンショックが発生し、アメリカの株価は急落しました。

NHKで解説する経済評論家もパニック

NHKラジオで解説している経済評論家は、株価が持ち直すという見通しの原稿しか用意していませんでした。しかし、その直前、既に株式相場は暴落していたのです。そこで困った経済評論家が、用意していた原稿を読み始めたのですが、アナウンサーが「既に暴落しているのに、それを無視した説明をされても意味がない」と制しました。その経済評論家はリーマンショックを解説する準備をしていませんでしたから、「まず、明るい見通しを先に説明させてほしい」といいました。アナウンサーは不承不承「分かりました」と承諾したものの、説明が終わるや否や「それとは全く逆のことが既に発生してしまっている。そこを説明してほしい。」と、いらだちながら問い詰めました。しかし、経済評論家は何も解説できずに時間切れとなりました。経済評論家でも予測できなかったようなショックだったのでしょう。

我が家は大騒動

困ってしまったのは、この経済評論家だけでは有りません。問題は我が家です。1306とSPYを買うことを推奨したのは私です。この一件で夫婦の間は険悪な状況が数年間続きました。しかし、それから5年後の2013年には、日本銀行の異次元金融緩和政策が始まって株価が上昇し始めました。

ETFの追加購入開始

それまで追加投資する元気をなくしていた連れ合いも、少しずつ1306を追加購入し始めました。2015年には初めて評価益がプラスになりました。そして国内TOPIXの1306だけでなく、SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)、VOOも買うようになりました。

評価益は高級車2台分

今月は高級車2台分の評価益が発生していますが、投資を始めて12年間の成果が出て来たと言えます。2015年から2016年にかけてはチャイナショックの影響で、評価益が少し減少しましたが、1年待っていると回復しました。

この12年を振り返ってみると、善い点と悪い点(反省すべき点)があります。

良い点

  • 個別株式でなく代表的なETFだけを保有したこと
  • 「買いっ放し」で一度も売却しなかったこと

悪い点

  • 株価が低迷していたときに追加購入しなかったこと

連れ合いは従業員持株会で積み立てた400万円の株式を倒産によって全額を失った経験があります。ETFは数多くの株式から構成されている投資信託ですから、全ての会社が倒産するということはありません。そして、保有している1306、SPY、VOOは日本とアメリカにおける代表的な銘柄です。

1306は日本最大のETF、低コストなら1308

1306はTOPIX連動型上場投資信託で、純資産総額は11兆円と日本最大規模を誇ります。また指標としては、日経平均よりも東証1部の実態を良く反映しているとされています。ただし、TOPIXを指標とする上場投資信託としては、1308の方がわずかながら経費が安いので良いかも知れません。1308の純資産総額は約5億円ですから、十分大きな銘柄です。

SPYは世界最大のETF、1557でも買える

SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)は世界最大のETFで33兆円です。1993年の発売ですから歴史も長く、安心して買える銘柄です。東京証券取引所においても銘柄コード1557で上場していますから、数百万円程度なら東証で買った方が便利です。ただし、数千万円規模になると、東証では取引量の関係で適正な価格がつかなかったり、あるいは売買が成立しないこともあり得ますので、ニューヨーク証券取引所で買った方が良いでしょう。

VOOは低コスト、ウォーレンバフェットも推奨

VOOもSPYと同様にS&P500のETFですが、SPYよりもコストが低いので、連れ合いが追加購入するのはSPYでなくVOOにしています。ウォーレンバフェットも、自分の死後、相続財産の9割をVOOで運用することを推奨しています。

買いっ放し

連れ合いは12年間の投資経歴の中で一度も売却したことがありません。まさに、「バイ・アンド・ホールド」を実行したのです。フィデリティ証券が、個人投資家で最も成績の良かった人を調査したところ、自分のポートフォリオを忘れてしまった人だったそうです。つまり、買った後、忘れてしまって、売買しないことが最も良いのでしょう。

ETFに損切り、利益確定は不要

リーマンショック後には、株価がどこまで下がるか分からなかったので、連れ合いは「今売って、もっと下がったら買い直す」と言い張ったのです。しかし、私が、「それで上手く行けば、全ての人が株で儲ける。何もしないで置くことが一番良い。」と言い聞かせて、結局一度も売らずに株価は回復したのでした。

過去220年の株式相場の推移

ジェレミー・シーゲル(Jeremy J. Siegel)氏 は、アメリカ・ペンシルベニア大学経営大学院(ウォートン・スクール)の教授で専門は金融論です。彼は、売らずに保有することが一番良いということを、このグラフで説得しています。一時的に株価が下がることがあっても5年か10年待っていれば、株価は回復するものです。もし10年経っても回復しなければ、もう5年待ちましょう。1929年の大恐慌の時も25年で株価は回復しました。その間配当を受け取っていますから、それよりも早く回復しているはずです。

悪い点

  • 株価が低迷していないときに追加購入しなかったこと

人間は株価が下がると、株を買おうという勇気や元気が亡くなるものです。株価が下がるにはそれなりの理由がありますから、心配性の人間は、その事態が悪化して更に株価が下がるのではないかと思います。しかし、悪いことは何時までも続かないものです。そしていつの間にか株価が反転上昇し、気づいたときには買うチャンスを失った時です。従って、定期的に株を買うようなドルコスト平均法に頼ることが、特に初心者の人にはうってつけだと思います。

連れ合いのポートフォリオ2019年11月

リーマンショック直前にETFを1千万円購入

私の連れ合いは、2007年に1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)を約1千万円購入しました。その頃我が家は住宅を購入したばかりで、私の貯蓄はほとんどありませんでした。一方連れ合いは、サラリーマン時代とパートタイマーの仕事で蓄えたお金を、普通預金に入れておいたのです。2007年と言えばリーマンショックが起こる前の年で、サブプライムローンの警戒感も市場では全くありませんでした。そこで私が1306の購入を勧めたのでした。

TOPIXか日経平均か

国内株式のETFとしては、代表的なものがTOPIXと日経平均のETFです。ニュースなどで比較的名前を聞くのが日経平均ですが、市場の動向を良く表すのがTOPIXです。NHKは昔、日経平均という言葉を使わなかった時代がありました。なぜなら、日経というのは民間企業の名前であるので、民間企業を宣伝するような言い方を避けていたのでした。そこで、日経という言葉を使わずに説明していました。正確な表現は忘れましたが、「市場の代表的な株式で構成される指数」というような言い方です。しかし、これはいかにも長く、しかも日経平均以外にも該当する指数がありそうです。このため、数年後には「日経平均」を使うようになりました。

NT倍率

日経平均株価を東証株価指数(TOPIX)で割った数値が、NT倍率と言われます。日経平均株価は値がさ株の影響が強く、TOPIXは時価総額が大きい銘柄の影響を受けやすいという各指数の特色があります。現在の株式市場は、日経平均先物の影響が大きいので、市場全体の株価が上昇していくときは、TOPIXよりも日経平均株価の方が早く上昇しやすいといわれています。NT倍率が大きいときは、市場全体の株価が上昇傾向にあると判断することができます。

NT倍率13.7倍

以前はNT倍率が10倍程度だったこともありますが、現在は13.7倍に上がりました。具体的な銘柄でいうと、指数の中で占めるソフトバンク 、ファーストリテイリング等の値嵩株の割合が高く、一方で銀行などの株価が超低金利政策によって低迷しているからだとされています。

分散化はどちらも十分

日経平均を構成する銘柄数は225、TOPIXは約2000です。TOPIXの方が分散化が図られていますが、日経平均も十分に分散できていると言えます。今から思うと、TOPIXでなく日経平均のETFを買っておけば、数百万円増加していたのですが、株式はいつも良いことばかりではありません。

野村か大和か

さて、TOPIXのETFの中でどの銘柄を選べばよいのかを考えました。当時は、対面証券会社の野村證券と大和証券に強い信頼を置いていたので、この2社が検討対象になりました。経費である信託報酬は、両銘柄とも0.11%で同じでした。私の証券口座が野村證券だったことと、野村が日本最大の証券会社で安心感があったので、1305の大和上場トピックスでなく、1306の野村 TOPIX上場を買いました。当時、1305は東京証券取引所、1306は大阪証券取引所に上場していました。かつて大阪証券取引所に上場されていた株券等は、現在、東京証券取引所に移管されました。

現在のTOPIX銘柄

それでは、今TOPIXのETFを買うとしたらどの銘柄が良いのでしょうか。現在は7銘柄あり、それを信託報酬の低い順に並べました。

コード ETF名 出来高* 乖離率* 信託報酬 (税抜)
1475 iS コアTOPIX 185,976 -0.03% 0.060%
2524 農中 TOPIX 0.15% 0.075%
1348 MAXIS トピックス 68,950 -0.03% 0.078%
1473 One トピックス 210 -0.13% 0.078%
1308 日興 上場TOPIX 107,300 0.02% 0.088%
1305 大和 上場トピックス 52,410 -0.12% 0.110%
1306 野村 TOPIX上場 2,280,390 0.03% 0.110%

ETFのコストはアクティブファンドの10分の一

野村證券の1306は大和証券の1305と並んで信託報酬が最も高くなっています。ETFはインデックスファンドの範疇に入りますから信託報酬はアクティブファンドに比べて10分の1以下です。例えばアクティブファンドで人気のあるレオス・キャピタルワークスのひふみプラスの信託報酬率は1.08%(税込み)ですから、一桁違います。

出来高は野村

出来高は、野村の1306がダントツに多いです。私が取引時間中に売却すると、瞬時に取引が成立します。出来高が多ければ、流動性、換金性が高いので、急いで数千万円を売却したい時などは有利です。

1557(SPY)の売買代金

具体的に例を挙げて考えます。東証に上場している1557というSPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)という世界最大の銘柄があります。アメリカでは最大の銘柄ですが、東京にも上場されていて取引があります。しかし、日本での取引量はとても小さいのです。昨日の売買代金は89百万円でした。そこで数千万円も売ろうとすれば、買いたたかれるか、あるいは一日待っていても取引が成立しないかも知れません。また将来、場合によっては償還(銘柄廃止)になるかもしれません。従って、出来高、あるいは、そのもとになる純資産総額というのは大事な検討要素です。私は原則として、純資産総額1兆円以下のファンドは買わないことにしています。

証券コード1475のiシェアーズ・コア TOPIX ETF

信託報酬が最も低い1475のiシェアーズ・コア TOPIX ETFは、ブラックロック社の銘柄です。同社はアメリカ最大のファンドの会社です。また、同銘柄の純資産総額は、現在3200億円を超えていて、将来的には1兆円を超えるでしょうから有望な銘柄だと思います。1475については、別の機会に詳しく検討したいと思います。