年一回の減価償却120万円
私のポートフォリオは、相変わらず、33,000円の積み立てNISAを自動的に買い増しただけで、他は何も売り買いしていません。ただし毎年11月に、財形年金保険を70万円、DB(確定給付年金)を50万円ずつ減額しています。財形年金保険は6年間、確定給付年金は20年間で全額を受け取ることにしていて、スタート時の金額がそれぞれ420万円、1000万円なので、いわば減価償却分を差し引いているようなものです。この結果、財形年金は残額が70万円になったため、四捨五入の関係で0%になりました。
DCがDBを追い抜く
現在DBが資産全体の5%で、DC(企業型確定拠出年金)が7%なので、DCの方が2%大きい数字になっていますが、スタート時はDBが1000万円、DCが600万円でした。現在DCは1400万円を超えていますので、800万円以上増加しています。
確定拠出年金はすべて外国株式インデックスファンド
確定拠出年金は、企業型、個人型(イデコ)ともに自分で運用するのですが、私は個人型は保有しておらず、すべて企業型です。私の運用は、全額を外国株式インデックスファンドで運用する方法です。2002年に運用を開始し、2035年に受け取りを開始する予定ですので、33年間運用することになります。
10年後に2400万円を皮算用
一般的に、外国株式で運用する方法はリスクリターンが高いと言われますが、これだけ長期間をかけて運用すると、リスクよりもリターンのメリットが大きくなると考えています。10年後の2035年には、運用利回りを6%とすると、おそらく2,400万円程度になるのではないかと期待しています。
西暦 | 評価見込額(6%運用) |
2021 | 14,303 |
2022 | 15,161 |
2023 | 16,071 |
2024 | 17,035 |
2025 | 18,057 |
2026 | 19,141 |
2027 | 20,289 |
2028 | 21,506 |
2029 | 22,797 |
2030 | 24,165 |
利回り6%
運用利回り6%という数字は、決して荒唐無稽な数字だったり、高めの数字ではなく、欲張らない普通の数字だろうと思います。
日本人は信じず、アメリカ人は信じる
私が勤めている会社が確定拠出年金制度を導入したのが2002年で、2035年までの33年で4倍に資産が増えるというのは、銀行預金で運用してきた日本人にとっては信じられないことかもしれませんが、401(k)を運用してきたアメリカ人にとっては当然のことであり、むしろ、もっと高くても良いと思える数字だろうと思います。
S&P500の運用利回りは27年間の年平均で9.5%
日本で運用する外国株式ファンドには、ヨーロッパも含んでいるのですが、ヨーロッパの利回りはアメリカよりかなり低くなります。一方アメリのS&P500の運用利回りは、1993年からの27年間の平均で9.5%ですから、27年間運用すると10倍以上になります。
西暦 | 倍率(S&P500による運用) |
1994 | 1.000 |
1995 | 1.095 |
1996 | 1.199 |
1997 | 1.313 |
1998 | 1.438 |
1999 | 1.574 |
2000 | 1.724 |
2001 | 1.888 |
2002 | 2.067 |
2003 | 2.263 |
2004 | 2.478 |
2005 | 2.714 |
2006 | 2.971 |
2007 | 3.254 |
2008 | 3.563 |
2009 | 3.901 |
2010 | 4.272 |
2011 | 4.678 |
2012 | 5.122 |
2013 | 5.609 |
2014 | 6.142 |
2015 | 6.725 |
2016 | 7.364 |
2017 | 8.064 |
2018 | 8.830 |
2019 | 9.668 |
2020 | 10.587 |
社員の9割は銀行預金を選択して増えず
2002年の確定拠出年金制度導入時に、私は100%外国株式インデックスファンドで運用することを選択しましたが、社員の9割は銀行預金を選択しました。その人たちの評価額は現在でも変わらずに1%のままです。資産運用の評価は常に中途の数字であり、最終的なものではないわけですが、かなり大きな確率で、最終評価には差が出そうです。
1年後に使い道が決まっているなら銀行預金
もし確定拠出年金の運用期間が1年という短期で、しかもそのお金の使い道が決まっている場合には、銀行預金で運用するのが良いでしょうが、10年以上の長期で運用するのであれば、外国株式インデックスファンドで運用することが、もっとも適切だろうと思います。
アクティブはディーラーが設けるファンド
なお、インデックスファンド(パッシブ)以外に、アクティブファンドがありますが、このアクティブという意味は、ディーラーが余計な取引を活発にして、そのコストをお客に持たせるという意味です。実情を良く知らないと、パッシブ(受け身、インデックス)よりも、アクティブの方が恰好が良いと勘違いしてしまう場合がありますが、私たち顧客にとっては損な選択ですから、言葉の持つイメージで惑わされないようにしましょう。
「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2020」が年明けの2021年1月に開催されますが、今年の「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019」の上位は、以下の通りでした。
第1位:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー 三菱UFJ国際投信
第2位: eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
第3位:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
第4位:<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
第5位: eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
私はこれらの銘柄のどれも保有していません。その理由は以下の通りです。
- 私が資産運用を始めた2010以前には、上記の銘柄はありませんでした。
- 私の保有している証券口座は野村証券だけですが、これらの銘柄は野村証券が販売していません。
- 私の保有しているファンドはETFが中心ですが、ETFのコストは十分に安いので、ネット証券のインデックスファンドに移管する必要がありません。
したがって、私は今後とも野村証券でETFを持ち続ける予定です。ただし、私の子供には、SBI証券に口座を開設させて、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドなどを運用させています。これからの時代はネット証券が主流でしょう。