私の金融資産の8割は外国株式ETF(インデックスファンドを含む)、連れ合いは7割です。また、子供たちの貯えはほぼ100%外国株式インデックスファンドです。
また、私と連れ合いの残り2割、3割の金融資産は日本株式ETFですから、現在のような円安にはびくともしません。
2013年にアベノミクス、異次元緩和が始まった時に判断して、実行に移したのです。特に連れ合いの原資は100%銀行預金でした。
安倍首相、黒田日銀総裁の狙いは、デフレからの脱却ではなく、円安によって日本の国の借金(国債や借入金などの政府債務残高)を減らすことだと見切ったからです。
そして、現在それが実現し、現金・銀行預金で持っていた人たちは大損を被っています。
2026年6月末に約40年ぶりの円安になりました。円安はさらに進むのでしょうか。
「有事の円買い」から「有事の円売り」へ、地政学リスクがもたらした構造変化
2026年7月1日 ロイター
過去4年間の経験を踏まえる限り、もはや地政学リスクを受けて予想すべきは「有事の円買い」ではなく「有事の円売り」である。以下ではその構造を簡単に紹介したい。
<「有事の円売り」のメカニズム>
地政学リスクを発端とする貿易収支赤字拡大と、これを起点とする円安加速は誰もが想像しやすい経路である。しかし、日本の国際収支構造を掘り下げていくと、戦争に象徴される地政学リスクの高まりは複数の経路から円売りをたきつけやすいことが分かる。地政学リスクの高まりが需給上の円売りを呼び込む経路に関し、その主軸は資源価格だが、新しい論点も浮上している。
大別すると、1)貿易収支、2)第二次所得収支、3)サービス収支のいずれにおいても地政学リスクと赤字拡大に因果関係が認められる状況にある。例えば今回のように資源運搬にかかわる安全性に疑義が生じた場合、日本から海外への再保険料支払いが増加する展開が想定され、これが2や3に関わってくるという現状がある。
巨額の対外純資産が「有事の円買い」を呼び込めなくなっている最大の理由はその構造変化にある。具体的には証券投資主導から直接投資主導の構造に変容しているという事実だ。証券投資とは違い、直接投資からのレパトリ(本国還流)は性質的に起きにくいという側面があるのは間違いない。しかし、そもそも「国境の外に多くの資産を抱えている」という事実がかつてと同様のポジティブな評価を得られなくなっているという論点は今後、留意すべき事実に思える。
もちろん、戦争有事と円安の関係性を検討するためのサンプルが沢山あるわけではないため、以上のような議論は仮説の域を出るものではない。しかし、「有事の円買い」よりも「有事の円売り」を正当化する材料の方が豊富に存在しそうなことはある程度確かに思える。こうした状況下、円高を警戒するとすれば、IMM通貨先物取引に象徴される投機の円売りが高水準に及んでいるため「売られ過ぎたから一時的に買い戻される」といった展開くらいだろうか。その意味では押し目を期待すべき時間帯に入っていると言えそうだが、その円高の持続性に関してはやはり疑義が付くように思える。
ドル高局面で見誤りやすい円相場、二つの円安パターンとリスクシナリオ
2026年6月30日 ロイター
<日銀、年内利上げ必至>
円相場の今後を考えるうえで重要なのは、日米の金融政策の方向性である。はじめに、日銀は6月の金融政策決定会合にて半年ぶりとなる追加利上げを決定したが、金融緩和度合いを引き続き調整していくとして、利上げ継続方針も堅持した。内田真一副総裁の発言や「主な意見」からは、日銀内でも基調的な物価の上振れリスクへの警戒感が強まりつつあることがうかがえ、年内の追加利上げは必至だろう。
もっとも、追加利上げだけで円安基調が反転するとは考えにくい。なぜなら、市場は既に年内の追加利上げを完全に織り込んでいるからだ。その上、インフレ率の高進が見込まれ、実質金利はマイナス圏にとどまる可能性が高い。実際、5月の国内企業物価指数は前年比で6.3%、生鮮食品とエネルギーを除いた6月の東京都区部消費者物価指数も1.9%とそれぞれ前月から伸びが拡大した。全国の消費者物価指数の伸びも再び2%台へ戻る可能性が高く、短期の実質金利はマイナス圏にとどまる公算が大きい。日銀の利上げが円高転換への決定打にはなりにくく、引き続き円安圧力が残るだろう。
<2通りの円安>
ところで、一口に円安が進むといっても、その進み方はドル高相場かドル安相場かによって「2通りの円安」が考えられる。まず、ドル高地合いの場合、円と同様に他の主要通貨も対ドルで下落するため、ドル/円は上昇するが、クロス円は総じて上値が重くなり、中には下落する通貨ペアもみられよう。足元の為替相場はこのパターンである。
反対にドル安局面の場合は、ドルと円がともに弱い通貨同士となってドル/円の値動きは停滞する。一方、他の主要通貨が相対的に上位に浮上することから、クロス円は堅調に推移することになる。今年を振り返ると、「有事のドル買い」が生じた3月、米国の利上げ観測が浮上した5月以降の為替相場はこの内の前者である。すなわち、ドル/円は堅調に推移するものの、クロス円が軟調だ。先述した米国の金融政策を取り巻く環境に照らせば、年後半の為替市場では、「ドル/円堅調、クロス円停滞(または軟調)」の組み合わせとなる可能性が高いのではないか。
<ドル/円の反落リスクは>
最後に、ドル/円の上昇シナリオに対する当面のリスク要因を確認しておこう。第一に、米国株の急落だ。利上げ観測の高まりは大型ハイテク株を中心に株価調整圧力を強める可能性がある。時価総額の大きい主力株の下落が指数全体へ波及すれば、逆資産効果を通じて米景気が冷やされかねない。結果的にFRBの利上げ観測が消滅し、ドルは反落を余儀なくされよう。もっとも、この場合はドル/円に代わり、クロス円での円安が進みやすくなると考えられる。
第二は、日銀のタカ派への転換だ。市場では現在、年内3回目の利上げもじわりと織り込みつつあるが、それでもメインシナリオはあと1回の追加利上げだ。ところがドル/円の上振れはインフレの上振れを招く恐れがあることから、日銀に利上げの加速を促しかねない。年内2度の追加利上げが行われる場合でも、実質金利はマイナス圏にとどまるとみられるが、それでも実質金利のプラス転化の蓋然(がいぜん)性は増す。貿易赤字といった需給面での円安要因が残るにせよ、円相場に対する市場の評価が変わる可能性あり、要注意だ。