世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。
VOOの購入手数料
その内容確認の前に、今回はVOO(バンガード社のS&P500ETF)を購入する場合にかかる手数料を確認します。
VOOを購入するためには、
- SBI証券でVOOを購入する
- 野村證券でVOOを購入する
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
等の方法があります。
1.と2.の方法でVOOを購入する場合には、株式の買付手数料と為替手数料が必要になります。
1.SBI証券でVOOを購入する
① 買付手数料はVOOの場合無料です。
② 為替手数料は為替スプレッドに含まれており、為替スプレッド以外の手数料はありません。米ドル(USD)の為替スプレッドは、1ドル当たり0.25円です。
2.野村證券でVOOを購入する
① 現物取引手数料(オンラインサービスでの注文)
- 約定金額 店舗(本・支店) オンライン専用支店
- 50万円の場合 3,575円 524円
- 100万円の場合 6,094円 1,048円
- 300万円の場合 14,894円 3,143円
- 500万円の場合 23,364円 5,238円
② 適用為替スプレッド
- 10万米ドル未満 10万米ドル以上 100万米ドル以上
- ±0.50円 ±0.25円 別途ご相談
①と②を比較すると、100万円で①の場合、買付手数料は無料で、為替手数料だけ2,500円かかる(1ドル100円とします。)のに対し、
②は、取引手数料 6,094 + 5,000 = 11,094円 かかります。つまり、SBI証券が0.25%、野村證券が1.1094%かかります。
野村證券は、オンライン専用支店を使えば、1,048 + 5,000 = 6,048 円ですから、0.6048%かかります。SBI証券との差は0.3548%となります。
保有している間は野村もSBIもコストは同じ
一方で、保有するだけなら、両社ともにかかるコストは信託報酬の0.03%ですから差はありません。従って、保有している間は野村もSBIもコストは同じですが、解約、換金するときに野村証券のままにするか、それともSBI証券に移換したうえで解約・換金するかを検討すればよいと思います。
なお、野村証券の場合、一部だけ実店舗(本・支店)にして、残りを オンライン専用支店にすることはできませんので、どちらかに統一する必要があります。
3.SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
この銘柄は、買付手数料、信託財産留保額、解約手数料がかかりませんので、コストは信託報酬 (税込)/年の0.0938%程度だけです。VOOの信託報酬が0.03%ですから、0.0638%高いので、10年保有すると0.638%コスト高になります。一方で、分配金を自動的に再投資することによって、毎年0.3%ほどの税金をを払うことをせずに再投資できます。どちらが有利かは前提の置き方によって多少変わりますが、どちらの商品を選ぶにしても、かなり有利であることには変わりないのであまり気にしなくて良いと思います。
それでは、ここからVOOの翻訳に移ります。
製品概要
- 米国最大の企業500社を代表するS&P500インデックスの株式に投資します。
- 目標は、インデックスのリターンを綿密に追跡することです。S&P500は、米国の株式リターン全体の指標と見なされます。
- 投資成長の可能性が高い。 株価は、債券を保有するファンドよりも急激に上下します。
- お金をどうしても増やしたいという長期的な目標により適しています。
ETFのデータ
- 資産クラス:国内在庫-一般
- カテゴリー:ラージブレンド
- IOVティッカーシンボル:VOO.IV
- 経費率:2021年4月29日現在 0.03%
- CUSIP:922908363
- ETFアドバイザー:バンガードエクイティインデックスグループ
価格と利回り
- 市場価格:2021年9月9日現在 $ 412.62 -$ 1.96 -0.47%
- NAV:2021年9月9日現在 $ 412.67 -$ 1.88 -0.45%
- 30日間のSEC利回り 2021年8月31日現在 1.23%B (注1)
- プレミアム/ディスカウント -0.05ドル (注2)
(注1)市場価格がETFの基準価額(NAV)と異なる場合がある理由
ETFの市場価格は、需要と供給によって部分的に左右されます。 これらの市場の力に応じて、市場価格はファンドのNAVを上回ったり下回ったりする場合があります。これは、プレミアムまたはディスカウントとして知られています。
(注2)通常,先物為替相場に関して,外貨の先物相場がその直物(じきもの)相場より価値が高い場合をプレミアムpremium(打歩)といい,その逆をディスカウントdiscount(割引)という。
リスクの可能性
リスクレベル4
中程度から積極的なファンド
中程度から積極的と分類されるバンガード ファンドは、幅広く分散されていますが、実質的にすべての資産を普通株で保有しているため、株価の大きな変動の影響を受けます。 これらのファンドは、長期的な投資期間 (10 年以上) を持つ投資家に適している可能性があります。
パフォーマンス 平均年間収益 2021年8月31日現在
1年間 | 3年間 | 5年間 | 10年間 | 2,010年9月7日設定以来 | |
VOO | 31.14% | 18.04% | 17.98% | 16.30% | 16.10% |
S&P 500 Index* (ベンチマーク) | 31.17% | 18.07% | 18.02% | 16.34% | 16.14% |
10,000ドルの仮想成長 2021年8月31日現在
⇒10年間で10,000ドルが45,269ドルに増えました。
ポートフォリオ構成 株式セクターの分散
セクター | S&P 500 ETF2021年7月31日現在 | S&P 500インデックス (ベンチマーク)2021年7月31日現在 |
コミュニケーション・サービス | 11.30% | 11.20% |
一般消費財・サービス | 12.10% | 12.10% |
生活必需品 | 5.90% | 5.90% |
エネルギー | 2.50% | 2.60% |
金融 | 10.90% | 10.90% |
ヘルスケア | 13.40% | 13.40% |
資本財・サービス | 8.40% | 8.40% |
情報技術 | 27.80% | 27.80% |
素材 | 2.60% | 2.60% |
不動産 | 2.60% | 2.60% |
公益事業 | 2.50% | 2.50% |
特徴 2021年7月31日現在
株式数: 507
純資産合計に資金を提供する: 7,773億ドル
上位10社の純資産: 28.6%
外国の持ち株:0.0%
月末の上位10社 2021年7月31日現在
順位 銘柄 パーセンテージ
1 Apple Inc. 6.10%
2 Microsoft Corp. 5.70%
3 Alphabet Inc. 4.20%
4 Amazon.com Inc. 3.80%
5 Facebook Inc. 2.30%
6 Tesla Inc. 1.40%
7 Berkshire Hathaway Inc. 1.40%
8 NVIDIA Corp. 1.30%
9 JPMorgan Chase&Co. 1.20%
10 ジョンソン・エンド・ジョンソン 1.20%
(純資産合計の28.60%)