財政危機6:夕張市の財政再建

◎今日のテーマ:財政危機6 夕張市の財政再建

財政危機になったら、どうなるのでしょうか。2007年に破綻した夕張市の例を見てみましょう。

歳入面の計画の概要

個人市民税の均等割 3,000円→3,500円
所得割の税率 6%→6.5%
固定資産税税率 1.4%→1.45%
軽自動車税 現行税率(標準税率)の1.5%
入湯税新設 宿泊客150円 日帰り客50円

歳出面の計画の概要

職員数 2006年4月 269人→2010年度 103人
一般職給与 給料月額 平均30%削減
特別職給与 平均60%以上削減
物件費 平均17年度決算額比  4割程度削減
扶助費 原則単独事業廃止
例外 敬老乗車証  自己負担 1回200円→300円
投資的経費 災害復旧以外実施しない
観光事業会計 2007年月末日閉鎖

行政サービスの縮小

その他に、私立病院は機能を縮小、小中学校なども削減させられました。ごみは有料化になり公共施設の使用料金も引き上げになりました。この中で、すさまじいと感じるのは、公務員の削減と給与引き下げです。

整理解雇、減給

269人のうち6割が退職しました。残った職員も給与が3割削減です。辞めた人達は年金生活になったのだろうか。他の土地に引っ越したのだろうか。住宅ローンはどうしたのだろうか。職員の人達が使っていた飲食業などはどうなったのだろうか。いろいろ考えてしまいます。

夕張市の財政再建時には国が健全

しかし、この夕張市の場合は、まだ国が健全なので変わっていない部分がたくさんあります。年金は国民年金も厚生年金も日本年金機構から支払われるので減額になりませんが、国が財政危機なら、年金も減額になります。所得税、法人税、消費税は全国と同じ税率ですが、国の財政危機なら税率は上がります。健康保険料も、国が財政危機なら上昇するでしょう。後期高齢者診療費の自己負担割合も1割のままでは済まず、2割、3割になるでしょう。つまり、夕張市の財政再建は厳しいのですが、国の財政破綻の場合はもっと厳しくなる可能性があります。そして、経済の悪化がひどくなると治安の悪化も懸念されます。

固定金利の借り換えを推奨

キャノングローバル戦略研究所研究主幹の松山幸弘氏は、診療費が大幅に引き下げられれば、ほぼすべての病院が赤字なり、多くの民間病院が倒産に追い込まれると予想しています。彼は、「低金利のうちに融資条件を固定金利に変更する交渉を銀行と行うべき」だと、医療・介護福祉事業体の経営者の方々にアドバイスしているそうです。将来国債が札割れしたとき、借り換えをしなくてはいけない契約では、高金利での借り換えで倒産する恐れがあるからです。私は住宅ローンを使わずに現金で住宅を購入しましたが、もし、これから住宅ローンで家を建てるとしたら、決して変動金利は使わず、固定金利にするでしょう。

国家破綻を題材にした真山 仁の小説オペレーションZ 」

国の借金は千兆円を超え、基礎的財政収支は赤字が続く。国債が市場で吸収されなくなった時、ヘッジファンドが国債を売り浴びせた時、国家破綻は現実となる。総理大臣は「オペレーションZ」の発動を決断し、密命を帯びたチームOZは「歳出半減」という不可能なミッションに挑む。・・・という小説です。財務省の廊下の描写などは妙にリアルですが、それは現場を取材したからでしょう。それ以外の部分については、読んだ人の受け止め方次第だと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です