小規模企業共済:インフレ対策 ETFやインデックスファンドが有力な選択肢

小規模企業共済という制度があります。

小規模企業共済制度は、個人事業の経営者等が退任したときなどのために、生活資金等をあらかじめ積み立てておくための共済制度です。

毎月の掛け金と税額控除

毎月の掛金は、1,000円から7万円までの範囲で自由に選べます。掛金については、全額を課税対象となる所得から控除できます。

予定利率

予定利率は1.0%となっています。1.0%という数字は生命保険会社の財形の予定利率(超大手は1.0%、それ以外は1.5%)に近い水準です。銀行の定期預金の金利よりは高いのですが、ETFやインデックスファンドの平均的利回りよりはかなり低い水準です。

今後のインフレ対策

今後、小規模共済の利率が0%を割り込まないとしても、インフレになったときにはどのようになるのでしょうか。インフレになったときに、年金はマクロスライドという制度によって、何割か目減りするとのことですが、そのようなときに、小規模企業共済や財形の予定利率がインフレをカバーする水準で予定利率を決めてくれるのでしょうか。現代の若い人たちは、バブルが崩壊した後に社会人となって、デフレが当たり前で、インフレをあまり経験してきませんでした。インフレ対策については、よく考えて対策を練っていかなければいけない状況に差し掛かってきているのではないでしょうか。しかし、一方でインフレが100%確実に、今にも来ると限ったわけではないので、どちらになっても立ち往生しないようにしなければならないのがつらいところです。人生と同じで、お金の価値も将来はどうなるかということは分かりません。

資産分散

小規模企業共済に入っているから大丈夫だとか、インフレになっても最高額の毎月7万円をかけているから心配ないと、決めつけて安穏としていられるのでしょうか。やはり、小規模企業共済に加入していても、それは一部に留め、他の資産を分散しなければならないだろうと思います。

ETFやインデックスファンドが有力な選択肢

その場合、やはり、資産を分散させるという観点から、ETFを定期的に購入したり、インデックスファンドで積み立てをするという対策は、普通のサラリーマンがiDecoやつみたてNISAで将来に備えているのと同様に、選択肢として検討すべき課題だろうと思います。