アメリカの金利とインフレ 2

<昨日からの続き>

財政の健全化

新型コロナウイルスの影響で世界的に低金利政策がとられています。この結果、余った資金が株式に流入しています。しかし、財政の健全性を考えれば、世界の中央銀行がいつまでも金融緩和政策を継続するとは考えられません。その中でも、経済が比較的好調で、回復も早いだろうと感がられているのはアメリカです。

アメリカの低金利

アメリカの低金利は、いつまでも続くのでしょうか。そうではないでしょう。この件に関してCNBC2021年1月27日の記事で論じているので、それを勉強してみましょう。以下は拙訳で、昨日の続きです。

「高金利の借金を借り換えるにはとても良いタイミングだ」と、オンライン借金市場であるレンディング・トゥリーでチーフ・クレディット・アナリストを務めるマット・シュルツは言います。

「特に信用状況が良好であれば、0%残高振替クレジットカードが手に入りる。個人の借金の実質年利は最近大幅に下がっていて、借り換えや借金一本化の有力な手法になりえる。」とシュルツは言います。

個人ローンの平均金利は、バンクレート社によると11.84%にまで下がっています。

他の借り入れコストはもっと低いです。ホーム・エクイティ・ローン・クレジットは、4.73%という低さですし、自動車を買おうという人は誰でも、5年新車ローンの平均金利は4.2%まで下がりました。

「最良の取引を見つけるために、FRBの行動から恩恵を十分に引き出すカギは、様々な貸し手のすべての借り入れ商品の金利を比較することだ。」とレンディング・トゥリーのチーフ・エコノミストであるテンダイ・カプフィツェが言います。

こうすることで利子コストを大きく節約することができ、経済の荒波を乗り越えるのに、大いに役立つでしょう。

大学生でさえ学生ローンの支払いを引き下げることが可能です。

10年国債の早期オークションに基づいて、2020-2021年度に取得された連邦学生ローンの金利は、史上最も低いものでした。

未払い残高に苦しんでいる人に対し、新政権は学生ローンの支払い猶予を少なくとも2021年9月までできる救済策を打ち出しました。

可能なら、返済を続け、金利支払いの一時救済策がある間に借金残高を減らすことを、マクブライドは借入者にアドバイスしています。「好機を逃すな」と彼は言います。

民間融資は、ロンドン銀行間貸出し手金利、プライム・レート、財務省短期証券金利に結びついて様々なレートがあり、それは、ローンの基準や条件によって、FRBがレートを抑えた時に借りても恩恵を被ることができる、ということを意味します。

このため、民間の学生ローンを借り換えたり、どのような選択肢があるかを借り手に聞く良いタイミングです。

経済が回復するときに、高コストの借金を返済し、緊急時用の貯蓄を作ることは消費者ができる重要なことだとマクブライドは言います。

バンクレートの最近の調査によると、現在4割未満の人しか予期せぬ1000ドルの支出に対して、現金で支払えるのに十分な貯蓄をしていません。

「やるべきことはたくさんあり、景気刺激策小切手やら税還付やらで、1年の中でこれをする良いタイミングだ。こうすることで、予備の貯蓄を作るために大いに前進することができる。」とマクブライドは言います。

普通の貯蓄口座から稼ぐものは何もないと考えましょう。

FRBは預金口座に直接影響することはありませんが、ターゲットFF金利の変化に関係した傾向があります。

結果として、平均の貯蓄口座金利は、連邦預金保険公社によると、たったの0.05%以下に下がっているリーテイル・バンクもあります。

デポジット・アカウンツ・ドットコムの創設者ケン・トゥミンによると、景気刺激小切手がもう一回あれば、これらのレートはさらに低くなる可能性があります。

「2020年の景気刺激策小切手は、銀行預金の記録的残高に貢献しました。もし新たな景気刺激策小切手が、銀行の預金残高に加算されると、預金の需要がさらに落ちて預金金利の下方圧力が増すことになる。」と彼は言います。

インフレ率が貯蓄口座の金利よりも高ければ、貯蓄したお金の購買力は、長い間に失われます。

以上が拙訳でした。

日本の金利

一方、日本の金利はどのような状況でしょうか。

このグラフは2015年から2020までの日本の27年国債利回りと、三井住友DSアセット芽根ジメントが予想した2021年のレンジです。0.05%と予想していますので、目標としている2%には程遠い水準です。同社の予想は以下のとおりです。

 実質GDPは、20年度が前年度比-5.2%、21年度は同+4.3%、22年度は同+1.9%を予想。

 日銀の緩和スタンスは長期にわたり維持され3月にはETFなどの柔軟な買い入れ方針が示されよう。
 長期金利はゼロ%近辺で推移継続、衆院解散は秋口とみるがコロナの感染動向が時期を左右。

日本もアメリカと同様に、当面は超低金利が維持される様子です。

黒田日銀総裁は、一緒に金融緩和を続けていた安部前首相が辞任して、一人ぼっちになってしまい、心細いかもしれません。一方で、異次元金融緩和政策の原因を、突如現れた新型コロナウイルスに肩代わりしてもらっている面もあって、ある程度ほっとしているかもしれません。

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