確定申告に行ってきました。今年も事件がありました。

外貨ETFは二重課税還付の申請が必要

今年も会場に行って確定申告をしてきました。私と連れ合いは、外貨ETFを所有しているので、アメリカと日本で所得税が二重課税され、それを還付してもらう必要があります。おととしは16万円、去年は20万円の還付がありました。今年はいくらになるか楽しみにしながら会場まで行きました。

外国国籍のETFはe-Taxでの申告不可

なお、日本国籍の投資信託については、還付金が自動計算されて還付されるので、e-Taxでの申告が可能ですが、私の持っている外貨ETFは外国籍なので、申告会場に出向かないと確定申告ができないと言われました。

2月末から3月の木金の午後3時過ぎ

今年の確定申告に当たっては、新型コロナウイルス感染を避けるために、すいている時間を調べてから行くことにしました。その結果、2月末から3月の木曜か金曜日の午後3時過ぎが最もすいていることが分かりました。その時間に行ったところ、本当にガラガラで、密を避けることができました。

余裕をもって会場へ

ただし注意点があります。受け付けは4時までなのであまり遅くなると、受付もしてもらえない可能性があります。また、この日はたまたま電車が緊急停止して、10分ほど遅れてしまったので、少しだけ余裕をもって、例えば3時ごろに会場に着くのが良いかも知れません。

さて、今年も事件が起きました。ことし『も』、と書いたのは、2年前にも事件が起きたからです。その顛末については、『還付までの変遷』をご覧ください。

還付金が12万円と計算

申告会場で必要な入力が終わると、還付金が12万円と計算されました。過去2年間よりも少ないので、がっかりしましたが、そういう年もあるのかなと思ってあきらめました。なお、この課税方式は、総合課税によるもので、申告分離課税による方法も、計算してもらいました。一般的に年収が900万円以下だと、総合課税の方が有利(つまり、税金が少ない)、で900万円を超えると申告分離課税の方が有利なのですが、念のために総合課税と、申告分離課税の両方を計算して、税金の少ない方を選ぶのが良いと、かつて税務署員にアドバイスを受けたことがありました。やはり、今年も総合課税の方が有利だという結果になりました。

外国税額控除の入力漏れ発覚

申告会場では、後ろについて指導してくれる人がいるのですが、今年の人はアルバイトで、しょっちゅう税務署員に質問しながら、私に指導していました。最後の方で、税務署員がもう一度全項目をチェックしたところ、「外国税額控除」18万円の入力漏れがありました。それを入力し直したところ、還付金は12万円から、なんと、30万円に跳ね上がりました。

税務署員でも間違いが多い

私たちは税の素人ですから、正しい申告方法を教えてくれないと困るのです。そして、上記の総合課税、申告分離課税両方のチェックをした方が良いという話も、私が他の件でした質問で、税務署員が気づき、税金を修正できたものでした。税務署員でも正確にすべてのことを知っている人は、あまりいないようなので、注意が必要です。

税理士も間違う

それでは税理士なら大丈夫かと言うと、これも危ない。私が以前勤めていた組織で依頼していた税理士は、認知症にかかり、交際費の計算が間違っていたことがありました。

気になることはしつこく質問すること

このようなミスを免れるためには、気になるところを、しつこく質問したほうが良いと思います。そのためにも、すいている日、時間帯に、申告会場に出向いて、いろいろ話を聞いたり、入力データを再確認してもらう必要があります。

外国税額控除

さて、外国税額控除とは何でしょうか。少し、難しいのですが、この機会に勉強したいと思います。

外国上場株式:株式の税金

外国株式の税金は、原則として国内株式と同じですが、外国で課税される額との調整や外貨の円換算といった外国証券特有の注意点もあります。

外国株式の売買で得た利益に対する税金は、日本国内に住んでいれば、国内株式と同様の取扱いとなりますが、為替の差損益も含めて計算されることや配当控除がないこと、外国税額控除※1の適用を受けることができるなど、国内株式と異なる場合もあります。

※1 外国で課税された税額につき、控除限度額までは国内の課税額から差引くことができる制度。確定申告が必要となります。

外国株式の売却益

国内株式と同様に、税率20%の申告分離課税です。
外国株式の売却益については、多くの場合は「租税条約」によって外国では課税されず、国内株式と同様に、申告分離課税の対象となり、20%※2(所得税15%、住民税5%)が適用され、特定口座も利用できます。

※2 外国未上場株式も20%(所得税15%、住民税5%)

外国株式の配当金

原則として、外国で源泉税が徴収され、その差引かれた金額に対して、再び国内で課税されます。
外国株式の配当金に対する課税は、国内での課税方法は国内株式と同様ですが、配当控除の適用はありません。なお、外国で源泉徴収された分は、一定の範囲内で所得税や住民税から控除することができる、外国税額控除制度があります

※ 外国上場株式の売却損失があれば、上場株式等や特定公社債の売却益、特定公社債等の利子と通算でき、残った損失は確定申告により最長3年間の繰越控除も適用が可能です。

外国税額控除制度とは…

国際的な二重課税を排除するために、外国での源泉徴収がある場合、外国で納付した税額を一定の限度額の中で、国内の所得税や住民税から差引く制度です。下記の算式により計算した控除額を限度として控除できます。控除しきれなかった分は翌年以降3年間の繰越しが認められています。

限度額の計算式 その年分の所得税の額 × (その年分の所得総額 / その年分の国外所得総額) = 外国税額控除の限度額

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