1年間の分配率2.15%
野村證券から外国証券分配金支払いのお知らせが届きました。単位当たり分配金は0.0684ドル、分配率は0.13% でした。分配(株式の配当)は年間4回ありますが、毎年、1回目の分配が最も少ないようです。直近1年間の分配率は2.15%で、2年前の3.14%に比べると約1%下落しています。新型コロナショックの影響もあるのでしょうが、それ以前から下落しているようです。さらに、今年に入ってから、株価が上昇しているので、相対的に分配率が小さくなることもありそうです。
交付日 | 株価 | 配当等の単価 | VWO分配率(%) |
2018/10/4 | 29.22 | 0.4746 | 1.62% |
2019/1/8 | 38.86 | 0.2591 | 0.67% |
2019/4/2 | 43.85 | 0.0816 | 0.19% |
2019/6/25 | 42.34 | 0.2792 | 0.66% |
2019/10/2 | 40.46 | 0.5186 | 1.28% |
2020/1/7 | 45.27 | 0.5591 | 1.24% |
2020/3/31 | 32.91 | 0.0581 | 0.18% |
2020/6/30 | 43.08 | 0.1700 | 0.39% |
2020/9/25 | 42.15 | 0.4256 | 1.01% |
2020/12/25 | 48.92 | 0.3009 | 0.62% |
2021/3/26 | 51.90 | 0.0684 | 0.13% |
VWOの株価チャート
2021年に入ってから株価が上昇して、リーマンショック以前の2007年の水準に戻りました。世界的な金余り傾向は、アメリカ、日本だけではなく、新興国の株式にも波及しているようです。リーマンショック以降10年間は、横ばいで推移していたので、新興国株式ETFを買おうか、買うまいか悩んでいるうちに、急上昇してしまいました。昨年は40ドル前後でしたが、直近では53ドル台ですから、今すぐ買おうという気にはなりません。
新興国はリスクが大きい?
私が初めてVWOを買おうとしたのは2017年で、野村証券に電話をして「買いたい」と言ったら、「新興国はリスクが大きいのでやめた方が良い。私のお客様で買った人は一人もいない」と言われて、いったんは思いとどまったのですが、しばらく勉強してから、やはり買うことに決めました。世界の株式に分散投資するETFとして有名なVT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)には、新興国の株式を11%含んでいるのですから、全体のポートフォリオの内、1割程度を新興国株式に投資するのは、分散を図り、バランスの取れた方法だと考えたのです。したがって、1割程度までVWOを増やしたいのですが、現在は4%どまりです。インドや東南アジアは今後経済発展するでしょうから、チャンスを見てVWOに投資したいと思います。
VWOの現状を確認します。
- 1年トータルリターン:55.42%
- 3年トータルリターン:8.19%
- 5年トータルリターン:11.62%
⇒ 1年トータルリターンが異常に高いのですが、昨年は新型コロナショックの底に近いところにありましたので、結果的に高い数値となっています。3年、5年のトータルリターンが10%前後ですが、最近の株高の影響を反映したものになっています。これが一時的なものなのか、あるいは定着するものなのかは、誰にも分らないでしょう。10年、20年という長期では、新興国の成長に期待したいものです。
基準価額 (NAV) ( 04/27/2021):53.36ドル
資産総額 (十億 USD) ( 04/27/2021):80.822
設定日:03/10/2005
乖離率(プレミアム / ディスカウント):0.19%
乖離率52週平均値:0.08%
ファンドマネージャ:Jeff Miller / Michael Perre
経費率:0.10%
⇒ 資産総額は808億ドルですから、約9兆円程度です。かなり大きなETFに成長してきました。経費率が0.10%ですから、十分に低いレベルです。
リスクの可能性:アグレッシブファンドリスクレベル5
リスクレベル5
アグレッシブに分類されたバンガードファンドは、株価が非常に大きく変動する可能性があります。 これらのファンドは、長期的な投資期間(10年以上)を持つ投資家に適している可能性があります。 これらのファンドに関連する異常に高いボラティリティは、いくつかの戦略に起因する可能性があります。
⇒ アメリカよりリスクが大きいですが、10年以上持ち続ける必要がありそうです。
製品概要
- CRSP US Total MarketIndexのパフォーマンスを追跡しようとします。
- 大型株、中型株、小型株のエクイティは、成長と価値のスタイル全体に分散しました。
- 受動的に管理されたインデックスサンプリング戦略を採用しています。
- ファンドはフルインベストメントです。
- 費用が少ないため、ネットのトラッキングエラーが最小限に抑えられます。
(注)トラッキングエラー
ファンドのリターン(期待収益率)とベンチマークとする指数のリターンの乖離のこと。トラッキングエラーが小さいほど優れた運用と評価されます。トラッキングエラーの発生原因は主に3つあると言われています。
①ファンドの売買コスト
インデックスファンドやETFはベンチマークに合わせるように株式を売買しますが、この売買に対して取引コストが発生します。株価指数などのベンチマークは、計算上の数値のため、取引コストには含まれていません。そのため、インデックスやETFの運用成績は、ベンチマークに対して取引コスト分がマイナスに働きます。
また、国内で取引しているインデックスファンドやETFの中には、海外を対象にした物もあります。海外の株式を購入すれば、取引コストの他に課税コストも発生するため、更にマイナス分が増える事になります。コストが増えるほど、実際の運用成績はベンチマークから離れていきます。
②ファンドの銘柄選定
インデックスファンドやETFがベンチマークに連動した運用成績を出す為には、市場と同じ構成の銘柄を選択する必要があります。しかし、株式によって売買単位が100株・1000株と違っていたり、他の保有者との兼ね合いもあってウェイトを揃えられない場合があります。そのため、ベンチマークと同じ銘柄を選定する事は難しく、ベンチマークとズレが生じやすくなります。
③ファンドの資金流出入
インデックスファンドやETFは、投資家が売買できる金融商品です。仮に保有しているETFを売却しようとしたら、ファンド側は投資家の為に解約資金を用意する必要があります。保有している株式を売却するのですが、タイミングや制約によって株式の売却がスムーズにいくとは限りません。
仮に、投資家が売却を希望した時点より、ファンドが株式を売却できた時に株価が下がっていればファンドは不足分を補う必要があります。そのために更に株式を売却する必要があるため、ファンドは余分に株式を保有しておく必要があります。市場のウェイトと違ったポートフォリオを組む事によって、ベンチマークからかい離しやすくなります。