財形について

◎今日のグラフ:財形実績

財形は「勤労者財産形成促進制度」のことで、勤労者財産形成促進法に基づいて、会社が社員の財産づくりを国と一緒に支援する制度です。昭和46年にスタートして、昭和57年に財形年金、昭和63年に住宅財形が創設されました。平成10年代から微減が続いています。その中で一般財形だけは微増が続いています。

財形にはメリットがあまり見いだせない

結論から言うと、iDeCoやつみたてNISAの制度が創設・拡大され、商品も信託報酬の低いインデックスファンドやETFが充実して、ネット証券会社も登場した現代社会において、財形にはあまりメリットがないと思います。ただし、iDeCoやつみたてNISAには限度額がありますし、インデックスファンドやETFは元本確保型の商品ではありませんから、もし、給与天引きの元本確保型の貯蓄を少しだけしたい場合には、検討する意味があるかもしれません。

◎今日のテーマ:財形について

なぜ、財形は最近脚光を浴びないのでしょうか。

貯蓄残高自体は平成27年度に16兆円ありますから、とても大きな額です。ETFやインデックスファンドに比べると、期待できる金利が低いのですが、元本確保型ですし、給与天引きは手間いらずで良い面もあります。一度は考えてみる意味があるかも知れません。

最近のマスメディアは財形をあまり取り上げません

最近の投資方法、ノウハウに関する記事を新聞、雑誌、Webpageで見ても、あまり財形(財産形成貯蓄)に関する記事出ていません。私自身は20歳代から、50歳代まで、約30年間にわたって、給与天引きで積み立てていました。サラリーマンの勤める職場には保険会社のおばさんが出入りしていて、私も若い頃、財形住宅財形、財形一般財形に入りました。住宅財形は550万円まで非課税で、その額まで達すると、一般財形に切り替えて50歳近くまで貯蓄し続けたのでした。

財形のメリット

この方法のメリットを挙げると、次の通りです。

①給与天引きで手間いらず

給与天引きなので、何かを買う前に自動的にたまってしまいます。資産運用の良い方法を探す前に、使わずにためることが最初の一歩ではないかと思います。これは、私が言うまでもなく昔からずっと言われてきたことです。

② 保険のおばさんが手続きしてくれるのでハードルが低く安心

難しいことを考えなくても、また複雑な手続きを踏むまでもなく、保険会社のおばさんが手続きの準備をしてくれて、会社の福利厚生部門にまで手続きをしてくれたので、難しいハードルが何もなかったのです。そして、一緒の職場にいる同僚も財形に入っているので、安心して財形に入れます。

③銀行預金や国債よりは、保険会社の財形の金利は少しだけ有利

昭和50年代から平成の初めにかけて、財形の予定利率は5%前後でした。その後t、4%を切ったときに、ずいぶん予定利率が低くなったと嘆いた記憶があります。今から見ると、昔は利率が高かったと思います。保険会社の利率は他の金融機関よりも高かったので、保険会社の財形が有利です。現在予定金利は、日本生命が1.0%、富国生命は1.5%です。銀行の財形の金利は定期預金と同じですから、やめた方が良いです。

④元本確保

保険会社の財形の場合、一定期間契約を続けることが必要ですが、その期間を過ぎれば解約しても元本を確保できます。従って、近い将来、支払金額・時期が決まっていて、リスク資産での運用が不都合な場合には、一考の余地があるかも知れません。

⑤自由気ままに引き出しにくいので、使わずに済む

引き出す時には、会社の担当課を通さなければいけないので、引出が気楽にできなく、その結果、着実にたまっていきます。いわば、貯めやすく、引き出しにくい制度です。

⑤ 税制の優遇措置

住宅財形、年金財形には税制の優遇措置がありますので、それを利用することができます。iDeCoやつみたてNISA、NISAにはもっと有利な優遇措置がありますが、限度額の縛りがあります。従って、iDeCo、つみたてNISAを利用して、まだ貯蓄できる余裕がある場合には、その余裕資金の一部を財形で貯蓄することもありうるかもしれません。その場合でも、金利が低いことを考えると、あまり大きな金額にしない方が良いと思います。

還暦過ぎの私は財形をフル活用

私は、住宅財形、年金財形、一般財形をフル活用しました。今住んでいる家は、住宅財形を使って建てた家ですし、土地は一般財形で貯めた資金で買ったものです。そして、今、年金財形を受け取っています。

現代はもっと有利な制度があります

それでは、仮に私が今、20歳代、30歳代、40歳代だとして、財形制度を利用するかと考えると、おそらくしないだろうと思います。理由は、1%の金利では、1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)、SPY(アメリカSPDRのS&P 500の ETF)などのETFやニッセイ外国株式インデックスファンドの利回り5~10%に比べて、あまりに低いからです。この金利差は、1年では数%に過ぎませんが、10年たてば、2倍にもなります。その差が大きすぎると思います。

金利差は金融機関の給与・経費に消える

この金利差はどこから発生するのでしょうか。おそらく保険会社が受取って、保険のおばさんの給与や経費に使われてしまうのだと思います。それなら、多少の変動リスクを引き受けて、自分で運用した方が得だと思います。短期運用の場合には変動リスクがありますが、10年、20年の長期運用なら、リスクは小さくなります。

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