新興国の分配金
私(江戸庄蔵)のポートフォリオは、株式ETFを中心にして、アメリカ、日本、ヨーロッパ、新興国、オーストラリアに分散させています。これらのうち、新興国(VWO)の分配金が支払われましたので、その内容を確認します。
年間合計では2.55%
分配金は年間4回支払われ、今回は3月25日で分配率0.29%でした。年間合計では2.55%です。昨年は2.15%、一昨年は3.35%でした。新興国の分配率は通常3%台ですから、2%台というのは少し低めです。新型コロナウイルスの影響と思われます。
VWOは、FTSEエマージング・マーケッツ・インデックスに連動 する投資成果を目指します。かつて21世紀初頭にBRICs(ブラジル、インド、中国、南アフリカ)と言われた国のうち、ウクライナ侵攻をしたロシアが外れました。
ロシアがFTSEエマージング・マーケッツ・インデックスから外れた影響について確認します。4月18日のヤフー・ニュースです。
指数算出会社とは文字通り、投資信託のベンチマークなどで採用されている各種のインデックスの算出元の会社で、冒頭で触れた米国のモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)社や、ロンドン証券取引所の子会社であるFTSE(フッツィー)社などが世界的に知られている。
指数算出会社は、社会経済情勢などを考慮しながら、各社が定めた基準にのっとって、定期的に指数の算出対象となる地域を入れ替えたり、指数の算出方法そのものを見直したりする。この度のロシア・ウクライナ問題を受け、世界の主要な指数算出会社は、ロシアを「新興国」の枠組みから外す形で、各指数からロシアを除外した。
「新興国から外す」とはどういうことか。ここからは、先述したMSCI社の市場区分を使って解説する。
MSCIでは、以下の図の通り、指数算出の基準となる市場区分を設けている。
つみたてNISAで人気の「全世界株式」インデックス型投資信託の多くは、左上の「MSCI オール・カントリー・ワールド指数(ACWI=アクウィー)」をベンチマークに掲げている。同指数は先進国と新興国の双方を広範囲にカバーしているが、この「新興国」に含まれるのは「MSCI エマージング・マーケット指数」の構成国24カ国である。
MSCI社ではさらに、「MSCI エマージング・マーケット指数」に採用されていない新興国のうち、成長の伸びしろがあり、かつ外国人投資家が投資可能な国々を「フロンティア・マーケット」と位置付けている。足元で「フロンティア」に位置付けられる国は21あり、市場規模・流動性と市場へのアクセス面において一定の基準を満たすことで「エマージング」への昇格が認められる。
今回、ロシアは「エマージング」から、「フロンティア」よりもさらに下に位置する、「スタンドアローン」への二段階降格を余儀なくされた。
「スタンドアローン」とは、資本移動に規制があり、流動性も極めて低い、いわば「孤立した」市場を指す。少々乱暴な表現にはなるが、「投資に値しない」市場と言えよう。今後、金融市場が正常化すれば、ふたたび「エマージング」へと昇格する可能性はあるが、ロシアという国に対する世界の見方が大きく変わった今、再度の昇格のハードルは極めて高いであろう。
●MSCI・FTSEら指数から「ロシア除外」、その影響とは
では、今回の除外により、実際にインデックスファンドが受ける影響はどの程度のものなのか。
幸い、指数算出会社各社は、3月の正式決定よりも前から段階的にロシアの組み入れ比率を引き下げていた。したがって、いわゆる新興国インデックスファンドが受ける直接的な影響はさほど大きくないと思われる。
英語版を日本語に翻訳
世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。
製品概要
中国、ブラジル、台湾、南アフリカなど、世界中の新興市場にある企業の株式に投資します。
目標は、FTSE新興市場オールキャップチャイナAインクルージョンインデックスのリターンを綿密に追跡することです。
成長の可能性は高いですが、リスクも高いです。 株価は、米国を含む先進国に投資する株式ファンドよりも上下に変動する可能性があります。
長期的な目標にのみ適しています。
ETFの事実
- 資産クラス:国際/グローバルストック
- カテゴリー:多様化した新興市場
- IOVティッカーシンボル:VWO.IV
- 経費率:2022年2月25日現在 0.08%
- CUSIP:922042858
- ETFアドバイザー:バンガードエクイティインデックスグループ
価格と利回り
- 市場価格:2022年4月21日現在 $43.94
- NAV:2022年4月21日現在 $44.03
- プレミアム/ディスカウント: -$ 0.05
リスク潜在性
アグレッシブファンド: リスクレベル5
アグレッシブに分類されたバンガードファンドは、株価が非常に大きく変動する可能性があります。 これらのファンドは、長期的な投資期間(10年以上)を持つ投資家に適している可能性があります。 これらのファンドに関連する異常に高いボラティリティは、いくつかの戦略に起因する可能性があります。
⇒リスク潜在性がヨーロッパのと同じランク5となっていますが、ヨーロッパと同じであるわけはなく、ランク7か8にした方が良いでしょう。
パフォーマンス 平均年間収益 2022年3月31日現在
⇒ 過去1年間は赤字です。
1年間 | 3年間 | 5年間 | 10年間 | 2005年3月4日設定以来 | |
バンガードFTSEエマージング・マーケッツETF | -8.60% | 5.68% | 5.88% | 3.35% | 6.21% |
Spliced Emerging Markets Index (ベンチマーク) | -6.96% | 6.25% | 6.25% | 3.54% | 6.40% |
10,000ドルの仮想成長 2022年3月31日現在
⇒ 10年前に1万ドル投資していたら1万4千ドルに増えていたことになります。
特徴 2022年3月31日現在
- 純資産総額:1,063億ドル
- 株式数:5438
- 上位10銘柄の割合:20.0%
月末の保有 2022年3月31日現在
1.台湾積体電路製造株式会社 6.50%
2.Tencent Holdings Ltd. 3.60%
3.アリババグループホールディング株式会社 2.60%
4.リライアンスインダストリーズリミテッド 1.50%
5.Infosys Ltd. 1.20%
6.ヴァーレSA 1.10%
7.美団 1.00%
8.中国建設銀行株式会社 0.90%
9. Brasileiro SA 0.90%
10.住宅開発金融株式会社 0.70%