進む円安
ドル円は最近1年で20円、円安になりました。その結果、インフレが進み、現金・預金の価値が大幅に下落しました。それに対して、個人はどう対応すべきかを、エミン・ユルマズは日経新聞で語っています。
(エミン・ユルマズは、エコノミスト、経済ジャーナリスト。トルコ・イスタンブール出身。16歳で国際生物学オリンピックで世界チャンピオンに。97年に日本に留学。日本語能力試験一級を受けて,1年後に東京大学理科一類に合格,その後同大学院で生命科学修士を取得。06年野村証券入社,投資銀行部門。機関投資家営業部門に携わった後,2016年に複眼経済塾の取締役・塾頭に就任。本人もかなり多額の蓄財をしていると言っています。)
外国為替市場で円安・ドル高が加速しています。足元では「ドル買い」以上に、「円売り」が広がっています。背景にあるのは日銀の金融緩和政策です。
ロシアによるウクライナ侵攻以降、世界的にインフレ圧力が高まりました。資産の価値が目減りする中、利回りが0%に近い10年物国債を持ち続ける投資家は少ないでしょう。国債を手放す動きが増えれば、当然利回りは上昇しますから、買い手はほぼ日銀しかいない状態になります。
ここで重要なのは、日銀の国債購入の資金が、新たに刷られた日本円であるという点です。これは円の価値を希薄化させる負のサイクルでしかありません。新たに日本円が刷られ、発行量が増えることで、結果的に円の価値は下がり、足元の急速な円安を引き起こしているからです。
多くの人が経験したことのないこのインフレショックに対応するには、株式や実物資産を保有したり、ETF(上場投資信託)などの積み立てをしたりして、資産の目減りを防ぐしかありません。「お金のために働く」のではなく、「お金を自分のために働かせる」やり方を身に付けるべきです。
VTデータの翻訳
世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。
製品概要
- 外国株と米国株の両方に投資します。
- FTSEグローバルオールキャップインデックスのパフォーマンスを追跡しようとします。これは、確立された市場とまだ発展途上の市場の両方をカバーしています。
- 成長の可能性は高いですが、リスクも高いです。 株価は、米国や国際的な株式ファンドよりも上下に変動する可能性があります。長期的な目標にのみ適しています。
ETFのデータ
- 資産クラス:際/グローバルストック
- カテゴリー:ワールドストック
- IOVティッカーシンボル:VT.IV
- 経費率:2022年2月25日現在 0.07%
- CUSIP:922042742
- ETFアドバイザー:バンガードエクイティインデックスグループ
価格と利回り
- 市場価格:2022年5月13日現在: $90.34
- NAV:2022年5月13日現在: $90.25
- プレミアム/ディスカウント: $ 0.02
リスクの可能
リスクレベル4
中程度から積極的なファンド
中程度から積極的と分類されるバンガード ファンドは、幅広く分散されていますが、実質的にすべての資産を普通株で保有しているため、株価の大きな変動の影響を受けます。 これらのファンドは、長期的な投資期間 (10 年以上) を持つ投資家に適している可能性があります。
パフォーマンス
平均年間収益 2022年3月31日現在
⇒1年間のリターンがマイナス6%になりました。
1年間 | 3年間 | 5年間 | 10年間 | 2008年6月24日設定以来 | |
トータルワールドストックETF | -6.21% | 9.37% | 9.41% | 9.43% | 6.89% |
Spliced Total World Stock Index(ベンチマーク) | -5.84% | 9.60% | 9.56% | 9.54% | 6.96% |
平均年間収益 2022年3月31日現在
⇒10年前に1万ドル投資していたら、24,629.80ドルに増えていたということになります。
ポートフォリオ構成:地域の割り当て 2022年3月31日現在
⇒ 私のポートフォリオは、VTの地域割り当てを参考にして作成しました。ただし、日本株が多めで、新興国株は少なめにしてあります。
特徴 2022年3月31日現在
- 純資産総額:347億ドル
- 株式数:9551
- 上位10銘柄の時価総額割合:15.7%
月末の保有 2022年3月31日現在
1.Apple Inc. 3.60%
2.Microsoft Corp. 3.10%
3.Alphabet Inc. 2.10%
4.Amazon.com Inc. 1.90%
5.Tesla Inc. 1.20%
6.NVIDIA Corp. 0.90%
7.Berkshire Hathaway Inc. 0.90%
8.Meta Platforms Inc. 0.70%
9.台湾積体電路株式会社0.70%
10.UnitedHealth Group Inc. 0.60%