純資産総額が小さいVT
VTは全世界に投資できるので、株式ETFとしては日本で人気のある銘柄です。しかし、SPYやIVVに比べると純資産総額があまり大きくありません。その理由は、この銘柄は全世界に投資するため、エリア的な分散としては完璧であり、アメリカのファイナンシャル・プランナーが顧客に勧めないからだそうです。この1銘柄を勧めると、ファイナンシャル・プランナーはやることが無くなり、おまんまの食い上げになってしまうからだそうです。しかし、分散ということであれば、ほかにも時間的な分散や、債券、リートなど他のカテゴリーとの分散もありますので、そちらも検討してみる価値はありそうです。
全世界分散型の投資信託
日本においては、このETF以外に全世界に分散できる投資信託があります。2022年5月末時点の流入額上位の銘柄は以下の通りです。低コストのインデックスファンドは赤で表示しました。それ以外は、購入時手数料と実質信託報酬が高コストなので、買わないようにしましょう。
順位 | ファンド名 | 資金流入(1カ月)(億円) | 購入時手数料(%) | 実質信託報酬(%) |
1位 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール) | 366 | 0 | 0.1144 |
2位 | ファンドスミス・グローバル・エクイティ・F | 154 | 3.3 | 1.8335 |
3位 | eMAXIS Slim 全世界株式(除日本) | 76 | 0 | 0.1144 |
4位 | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 73 | 0 | 0.2020 |
5位 | DCつみたてNISA全海外株インデF | 30 | 0 | 0.2750 |
6位 | SBI・全世界株式インデックス・ファンド | 30 | 0 | 0.1102 |
7位 | 世界バリュー株式ファンド B(年2・NH) | 29 | 3.3 | 1.6500 |
8位 | クライメート・ソリューション・ファンド | 25 | 3.3 | 1.8430 |
9位 | 世界バリュー株式ファンド D(毎・予・NH) | 21 | 3.3 | 1.6500 |
10位 | 野村つみたて外国株投信 | 18 | 0 | 0.2090 |
11位 | Gソーシャル・デベロップメント・F | 17 | 3.3 | 1.1000 |
12位 | SBI・V・全世界株式インデックス・F | 15 | 0 | 0.1438 |
13位 | ベイリー・ギフォード世界長期成長株F | 15 | 3.3 | 1.6445 |
14位 | 徹底分散グローバル・サステナビリティ株F | 9 | 3.3 | 0.8395 |
15位 | G・デジタルヘルスケア株F(年2・Hなし) | 7 | 3.3 | 1.8975 |
16位 | グローバル水素株式ファンド | 7 | 3.3 | 1.6885 |
17位 | 世界インパクト投資ファンド(資産成長型) | 7 | 3.3 | 1.9800 |
18位 | バロン・G・フューチャー戦略F(資産成長) | 6 | 3.3 | 1.9645 |
19位 | eMAXIS 全世界株式インデックス | 6 | 0 | 0.6600 |
20位 | グローバル仮想世界株式戦略ファンド | 6 | 3.3 | 1.9480 |
(注)19位の銘柄は「Slim」が付いておらず、高コストなので、間違って買わないようにしましょう。
VTデータの翻訳
世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。
商品概要
- 外国株式と米国株式の両方に投資します。
- FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスへの連動を目指します。
- 成長性が高い反面、リスクが高く、米国や海外の株式ファンドに比べ、株価の上下動が大きい。
- 長期的な目標にのみ適している。
ETFの概要
- アセットクラス:国際/グローバル株式
- カテゴリー:世界の株式
- IOVティッカーシンボル:VT.IV
- 経費率:2022年02月25日現在 0.07%
- CUSIP:922042742
- ETFアドバイザー:バンガード エクイティ インデックス グループ
価格と利回り
- 市場価格:2022年6月17日現在 $83.96
- 基準価額:2022年6月17日現在 $83.97
- プレミアム/ディスカウント: -$0.01
リスクポテンシャル
「中位」から「積極的」に分類されるバンガードのファンドは、幅広く分散投資されていますが、実質的にすべての資産を普通株式に保有しているため、株価が大きく変動する可能性があります。これらのファンドは、長期投資(10年以上)を考えている投資家に適していると思われます。
パフォーマンス
年間平均リターン 2022年5月31日現在
1年間 | 3年間 | 5年間 | 10年間 | 2008年6月24日設定以来 | |
トータルワールドストックETF | -7.21% | 11.84% | 9.09% | 10.51% | 6.88% |
Spliced Total World Stock Index(ベンチマーク) | -7.16% | 11.89% | 9.14% | 10.59% | 6.92% |
1万ドルの仮想的な成長 2022年5月31日現在
⇒ 10年前に1万ドル投資していたら、27,155.93ドルに増えていたことになります。VOOは38,242.57ドルでしたから、過去10年間はアメリカ株に投資しておいた方が良かったことになります。
ポートフォリオ構成 地域配分 2022年5月31日現在
10.20% 新興国市場
16.00% 欧州
11.00% 太平洋
0.20% 中東
62.60% 北米
特徴 2022年5月31日現在
- ファンドの純資産総額:332億ドル
- 銘柄数:9488
- 上位10銘柄の純資産額:14.1%
月末時点の保有状況 2022年5月31日現在
順位 銘柄 パーセンテージ
1.アップル 3.30%
2.マイクロソフト(株) 3.00%
3.アルファベット 1.90%
4.アマゾン・ドット・コム 1.50%
5.テスラ 0.90%
6.バークシャー・ハサウェイ 0.80%
7.ジョンソン・エンド・ジョンソン 0.70
8.ユナイテッドヘルス・グループ 0.70%
9.台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング Co. Ltd. 0.70%
10.エヌビディア(株) 0.60