2023年分の確定申告を済ませてきました。
事前相談で申告完了
令和5年分(2023年分)の所得税の申告、納税の期間・期限は令和6年(2024年)2月16日(金)から3月15日(金)ですが、管轄の税務署に行って、事前相談と言う形で入力すると、申告を完了できます。
税務署職員も間違える
税務署は、スマホによる e‐Tax を推奨していますが、外国株式ETF分配金の外国税額控除は難しく、税務署の職員に入力してもらっても、最近4年間で3回入力ミスをしたのです。
私が還付金額をチェック
外国税額控除の還付は、おおむね、外国で支払った所得税相当が還付されるはずですが、それに遠く及ばないので、私が「この金額では入力に誤りがあるはずです。上司の人に確認して下さい」と言うと、間違いが発見される次第です。
スマホで申告しない
したがって、私と連れ合いは、スマホによる e‐Tax では申告せずに、必ず、申告会場に出向いてパソコン入力をしています。
還付金は合計50万円以上
今年も、外国税額控除のデータ入力画面が分からずに多少手間取りましたが、予想していた還付金が出て来たので、おそらく正しい入力ができたと思います。還付金は私が30万円、連れ合いが20万円なので、結構な金額になります。
野村証券の資料で外国税額控除を確認します。
外国税額控除
外国証券投資によって生じる国際的二重課税を調整するため、外国で課された税額のうち一定の金額を、日本の所得税・住民税から控除することができます。
1 概要
外国証券投資に係る利子・配当等は、まず外国で課税(源泉徴収)されます。日本の投資家(居住者)の場合は、この利子・配当等に対して日本国内でも課税されます。このように外国と日本とで二重に課税されるケースでは、二重課税を調整するため「外国税額控除」の規定が設けられており、日本で確定申告することで、支払った外国税のうち一定額を日本の所得税・住民税から控除することができます。
2 税額控除できる金額
支払った外国税のうち控除できる金額は、次の計算式によって計算します。
外国税額控除限度額の計算
所得税の控除限度額 = その年分の所得税額 ×その年分の国外所得総額 ÷その年分の所得総額
道府県民税の控除限度額=所得税の控除限度額×12%(一定の指定都市の区域内に住所を有する方は6%)
市町村民税の控除限度額=所得税の控除限度額×18%(一定の指定都市の区域内に住所を有する方は24%)
・ 支払った外国税額が所得税の控除限度額よりも多い場合には、まず道府県民税の控除限度額から控除し、次に市町村民税の控除限度額から控除します。
・ 外国税額控除の適用を受けられるのは確定申告をした場合に限られます。したがって、源泉分離課税である一般公社債等の利子や、申告不要を選択した上場株式等の配当等、特定公社債等の利子等については、外国税額控除の適用はありません。
・ 外国税額が所得税等の控除限度額を下回った場合の差額を「控除余裕額」といい、逆に上回った場合の差額を「控除限度超過額」といいます。「控除余裕額」と「控除限度超過額」は、翌年以後、3年間繰越すことができます。
公募投資信託等の収益の分配金に対する外国税額控除(二重課税調整制度)
1 制度の趣旨
公募投資信託等が海外の資産に投資している場合、その投資から得た配当等に対して、まず外国で課税されます(外国所得税)。そして、証券会社等が、国内の投資家に対して、この公募投資信託等の収益の分配金を支払う際には、国内でも所得税が課税されることから、外国所得税との二重課税が生じていました。そこで、2018年度税制改正により、2020年1月1日以降、証券会社等が、外国所得税が課税された公募投資信託等の収益の分配金を支払う際に、二重課税調整計算を行うこととされました。
2 制度の内容
① 収益の分配金を支払う際に行われる二重課税調整
外国所得税が課税された公募投資信託等の収益の分配金を支払う証券会社等は、外国において課税されていないとみなされる分配金の額を算出(グロスアップ計算)し、所得税額を計算した後、そこから一定の外国所得税を控除することにより、二重課税調整後の分配金を投資家に対して支払うこととなります。
② 対象商品 2020年1月1日以降、二重課税調整制度の対象となっている商品は、以下のとおりです。
③証券会社等からの通知
二重課税調整を行った証券会社等は、個人の投資家に対して、収益の分配金のほか、源泉徴収される所得税の額、控除外国所得税相当額等を書面にて通知することとされています。なお、特定口座(源泉徴収あり)内で受け入れている時は、「特定口座年間取引報告書」の「上場株式配当等控除額」欄に、控除された一定の金額が記載されます。
④確定申告における分配時調整外国税相当額控除
①の調整後、支払いを受けた公募投資信託等の収益の分配金について、個人の投資家が確定申告をする場合、総合課税と申告分離課税のいずれを選んだ場合であっても、証券会社等が調整を行った外国所得税相当額を、一般の外国税額控除と区別して、その年分の所得税額から控除することになります(確定申告時の控除のことを「分配時調整外国税相当額控除」といいます)。分配時調整外国税相当額控除は、まず所得税額から控除し、所得税額から控除しきれないときは残額を復興特別所得税額から控除します。復興特別所得税額からも控除しきれないときは切り捨てとなり、その控除しきれない部分については還付されません。また、住民税については控除対象外となります。