超低金利時代の低金利資産5

超低金利の時代が続いています。

私は、金融資産全体の3分の2を外国ETFに、3割弱を1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)に投資しています。銀行預金、MRFなど超低金利の商品はほとんど持っていません。これらの商品を含め、個人向け国債(変動・10年)、MMF、定期金利などの現状をおさらいしたいと思います。

⑥ 国民年金基金

国民年金基金制度は、国民年金法の規定に基づく公的な年金であり、国民年金(老齢基礎年金)とセットで、自営業者など国民年金の第1号被保険者の老後の所得保障の役割を担うものです。会社員等の方との年金額の差を解消するために創設された公的な年金制度です。

この年金額の差を解消するための自営業者などの上乗せ年金を求める強い声があり、国会審議などを経て、厚生年金などに相当する国民年金基金制度が平成3年5月に創設されました。これにより、自営業などの方々の公的な年金は「二階建て」になりました。掛金は全額を所得控除できます。

自営業者とサラリーマンの年金制度の比較

予定利率は現在1.5%ですが、過去に比べるとかなり下がって来ました。91年の設立当初の予定利率は厚生年金基金などと同じ年5.5%でした。その後、低金利と株価の下落で運用に苦しみ、95年に4.75%、00年に4%、02年に3%、04年に1.75%、14年に1.5%と予定利率は引き下げられてきました。

予定利率は加入時期によって生涯に渡り適用される「固定金利」なのです。このため、1995年に加入した人は、超低金利の現在も5.5%という高金利を適用してもらえます。一方で、最近加入した人は1.5%ですから4%もの格差が生じています。

もし、仮に今後ひどいインフレになって、オイルショック時のように20%を超すインフレ率が現実のものとなったら、固定金利のままにするのでしょうか。

このような固定金利制度は、制度上の欠陥と言えるでしょう。当初の制度設計が間違っていたと考えられます。現在の利率は低く固定されていますから、あまり魅力のない商品です。

なお、国民年金基金の受取は65歳からです。

⑦ 小規模協共済

小規模企業の経営者や役員の方が、廃業や退職時の生活資金などのために積み立てる「小規模企業共済制度」です。掛金が全額所得控除できるなどの税制メリットに加え、事業資金の借入れもできる、小規模企業の経営者のための「退職金制度」です。

現在の「予定利率」は、1.0%です。過去の推移は以下の通りです。

【H8年4月改正】予定利率 6.6%→4.0%

【H12年4月改正】予定利率 4.0%→2.5%

【H16年4月改正】予定利率 2.5%→1.0%

予定利率が1.0%と低いのでは、魅力を感じません。

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