投資家等の推奨ポートフォリオ等

投資家はどのようなポートフォリオを推奨しているのでしょうか。また、自分自身の資産のポートフォリオはどうしているのでしょうか。

具体的ポートフォリオを説明する前に、ポートフォリオに組み込まれているETFとインデックスファンドの説明をします。

ETFとは

ETFとは、証券取引所に上場し、株価指数などに代表される指標への連動を目指す投資信託で、「Exchange Traded Funds」の頭文字をとりETFと呼ばれています。たとえば、ETFの代表的な商品として、「東証株価指数(TOPIX)」に連動するETFがあります。その具体的銘柄の一つが、後で出て来る「1308」です。
TOPIXとは、東京証券取引所によって発表される、東証第1部の全銘柄の動きを反映した株価指数のこと。このTOPIXに連動するETFは、TOPIXの値動きとほぼ同じ値動きをするように運用されます。つまりこのETFを保有することで、TOPIX全体に投資を行っているのとほぼ同じ効果が得られます。QQQ、SPYは、アメリカの証券取引所で購入しますが、東証でも証券コード1545、1557で購入できます。

インデックスファンド

あらかじめ定めた指数(インデックス)に連動することを目標に運用するファンドのこと。日経平均株価やTOPIX(日本)、S&P500(米国)のような平均株価指数(インデックス)とそのファンドの基準価格が同じ値動きをすることを目指す運用をするファンド。ETFとは異なり、証券取引所に上場していませんので、毎日決められる基準価格で購入することになります。一般にアクティブファンドより信託報酬が低いことが多いです。今回のポートフォリオの中では、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドが該当します。

この棒グラフはETFの10年間平均年率リターンです。

左の1308は日興アセットマネジメントが運用しているTOPIXのETFです。野村や大和もTOPIXのETFを出していますが、日興のコストが最も低いのです。2009年からの10年間の年率リターンは8.6%です。2009年はリーマンショックの翌年で株価が安かったときですから、この10年リターンは多少高めの数字になると考えてください。TOPIXのリターンは、他の市場に比べて低いことが分かります。

QQQ

インベスコQQQトラスト・シリーズ1(Invesco QQQ Trust Series 1)は、米国籍のETFです。ナスダックに上場している時価総額が最大規模の非金融企業100社を含 むナスダック100指数に連動した投資成果を目指します。指数はコンピューターハードウエア ・ソフトウエア、通信、小売り・卸売り、貿易、バイオテクノロジーなどの主要業界の企業を反映しています。最近10年間GAFAと言われるハイテク企業の成長が著しかったので、10年リターンは年率20.2%という驚異的な数字になりました。QQQは、アメリカの証券取引所で購入しますが、東証でも証券コード1545で購入できます。

SPY

SPDR® S&P 500® ETF (アメリカのティッカーはSPY、日本の証券コードは1557)
S&P500種指数に連動する投資成果を目指します。S&P500種指数の全構成銘柄を組み入れて、主に米国の大型株を保有しています。ユニット型投資信託であり、四半期ベースで配当を支払い、保有銘柄のウエートは時価総額ベースで算定します。純資産総額が30億円を上回っていて、世界最大のETFであり、26年の歴史があります。10年リターンはQQQほど高くはありませんが、15.2%です。S&P 500 指数はアメリカの株式市場全体を反映した指数であるので、この10年間、アメリカの株式市場が順調に上昇した結果です。

VT

バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(Vanguard Total World Stock ETF)は 、米国籍のETF(上場投資信託)です。FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連 動する投資成果を目指しています。同指数は、先進国と新興国市場の両方を対象とし、米国内外の株式で構成されます。時価総額加重の算出法を採用し、保有銘柄は四半期ごとにリバランスされています。具体的には、アメリカのみならず、ヨーロッパ・日本などの先進国、中国などの新興国にも分散しています。アメリカ以外の市場の株価はアメリカほど上昇しなかったため、SPYよりも年率リターンが低くなりました。なお、アメリカのフィナンシャル・アドバイザーは、この銘柄を顧客にあまり勧めません。その理由は、これを顧客に勧めると、この銘柄だけでポートフォリオが完全な形になるので、フィナンシャル・アドバイザーの仕事が無くなってしまうからだそうです。

信託報酬等

下の表は、もう少し詳しい情報を載せています。信託報酬、純資産総額、1年リターン、3年リターン、5年リターンの項目を加えました。また、インデックスファンドの銘柄として、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドを追加しました。この銘柄は2013年の設定なので10年リターンはありません。この銘柄の純資産総額は、1400億円で、他のETFに比べると規模が小さいのですが、日本のインデックスファンドの中では最大で、順調に成長しています。

コード 銘柄名 信託報酬 純資産総額 1年リターン% 3年リターン% 5年リターン% 10年リターン%
1308 上場インデックスファンド TOPIX 0.22% 4.8兆円 3.7 8.5 6.7 8.6
QQQ パワーシェアーズ QQQ 0.20% 9兆円 12.6 21.1 14.3 20.2
SPY SPDR S&P500 ETF 0.09% 30.4兆円 9.6 15.4 9.5 15.2
VT バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF 0.09% 1.4兆円 8.2 12.1 6.1 10.8
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 0.10% 0.1兆円 12.0 11.9 6.2

さてここからポートフォリオの紹介を始めます。

◎ ウォーレン・バフェット推奨ポートフォリオ

ウォーレン・エドワード・バフェットは、アメリカの投資家、経営者、資産家で、世界最大の投資持株会社バークシャー・ハサウェイの筆頭株主、会長兼CEOです。純資産は9兆円で、自分の死後、その99%をビル・ゲイツ財団に寄付することになっています。残りの1%、900億円を次の表のように運用することを推奨しています。S&P500に連動するインデックスファンドは、具体的ティッカーでいうと、SPY、IVV、VOOというETFです。そのうちコストの安いVOOが最も気に入っているようですが、他の2銘柄はVOOよりも純資産総額が大きいのです。

銘柄 ウォーレン・バフェット推奨ポートフォリオ
短期米国債 10%
S&P500に連動するインデックスファンド 90%

◎ 川田 重信

米国の代表的な投資週刊誌『Barron’s』の日本語版『バロンズ拾い読み』を制作し、米国株式に関連するコンサルティングなども行っています。自己資金は主に米国市場に投資してます。SPYとQQQの実績を見れば、このポートフォリオが魅力的に見えます。1557と1545は東証に上場しています。

銘柄 川田 重信氏推奨ポートフォリオ
SPDRS&P500ETF(1557) 50%
NEXTFUNDSNASDAQ-100 連動型上場投信(1545) 50%

◎ 山崎元

山崎 元は経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員、獨協大学経済学部特任教授、国家公務員共済組合連合会資産運用委員会委員などをつとめ、お金の運用、経済一般、転職と自己啓発といった分野で活動中です。

国内・国外のインデックスファンド・ETFに40:60の比率で投資することを薦めています。

<2008年発表>

銘柄 2008年山崎元氏推奨ポートフォリオ
1308 40%
SPY 60%

最近はSPYの代わりに、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドを推奨しています。このファンドは6年前に発売されましたが、コスト低減を積極的に行っています。また、SPYはアメリカ市場の株式だけですが、ニッセイは外国株式全体ですので、SPYよりも分散化を図ることができます。一方で、アメリカのような高リターンを狙えるかどうかは不明です。

<2019年発表>

銘柄 2019年山崎元氏推奨ポートフォリオ
1308 40%
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 60%

<山崎氏本人のポートフォリオ>

山崎氏は上記のようなポートフォリオを推奨していますが、本人は2016年にVTに600万円を投資しました。世界の株式に広く投資する(日本株は8%程度)VTであれば、これを持ったままであることが合理的な投資になりうるので、このポジションを売り買いする必要がない、ということが理由だそうです。山崎氏は楽天証券経済研究所客員研究員という身分なので、自らが金融資産を売買することには制約があります。

銘柄 2016年山崎元氏本人のポートフォリオ
VT 100%

横山光昭

お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生・貯金プログラムを用いた個別の指導で、これまで10,000人以上の赤字家計を貯蓄できる家計に再生してきました。このポートフォリオは本人のものですが、具体的な銘柄までは分かりませんでした。

銘柄 横山光昭本人のポートフォリオ
国内株式 15%
外国株式 45%
国内債券 20%
外国債券 20%

総括

全体としてポートフォリオに関しては、以下のことが言えるだろうと思います。

  1. アクティブファンドでなく、インデックスファンドまたはETFを保有する。
  2. 低コストの銘柄を選ぶ。
  3. 米国を中心とした外国株式のファンドに投資する。
  4. 純資産総額の大きな銘柄を選ぶ。
  5. 一旦買った後は売り買いせずに持ち続ける

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