個人投資家の金融リテラシー3

<昨日の続き>

金融リテラシークイズ

問1. 家計の行動に関する次の記述のうち、適切でないものはどれでしょうか。
① 家計簿などで、収支を管理する
② 本当に必要か、収入はあるかなどを考えたうえで、支出をするかどうかを判断する
③ 収入のうち、一定額を天引きにするなどの方法により、貯蓄を行う
④ 支払いを遅らせるため、クレジットカードの分割払いを多用する
⑤ わからない

問1.④を考えます。

④ 支払いを遅らせるため、クレジットカードの分割払いを多用する

この問題文の最初の部分「支払いを遅らせるため」の意味は何でしょうか。

  • 他の借金を抱えていて、そちらを最優先するためにクレジットカードの支払いを遅らせる
  • フラット35の金利が1%程度だからクレジットカードの金利も低いと考えている
  • 支払を遅らせば踏み倒せると、勘違いしている

65年前に300万円の借金

等の理由でしょうか。私は住宅ローン、マイカーローンも含めて借金をしたことがないので、よく分かりません。しかし私が幼少の頃、父親が事業で失敗し昭和30年頃300万円の借金をしました。現在の価値なら6000万円程度でしょう。父親が無職になり、母親がお針子さんを10名以上雇い、寝る間も惜しんで働いて借金を返していました。母親と父親は毎日喧嘩をしていました。私が「お母ちゃん、けんかしても男には負けるから、けんかしない方が良いよ。」と言ったところ、「ほんとにそうだ」と思って、、それ以来喧嘩するのは止めました。

クレジットカードの金利

それでは、問題文の後半を検討します。各クレジットカードの金利を確認します。

分割払いの金利

三菱UFJ銀行のMUFGカードを見ましょう。支払回数は1回から24回の中から選べます。

支払回数 支払期間 手数料率(実質年率)(%) 利用代金(現金価格)100円あたりの分割払手数料の額(円)
1回 1ヵ月 0 0
2回 2ヵ月 0 0
3回 3ヵ月 12.25 2.04
5回 5ヵ月 13.5 3.4
6回 6ヵ月 13.75 4.08
10回 10ヵ月 14.5 6.8
12回 12ヵ月 14.75 8.16
15回 15ヵ月 15 10.2
18回 18ヵ月 15 12.24
20回 20ヵ月 15 13.6
24回 24ヵ月 15 16.32

1回払い:

利用代金を支払日に一括で支払する方法です。お店にクレジットカードをご提示いただき、とくにお申し出をしない場合は1回払いとなります。利用代金は、支払日に指定の口座から自動引き落としします。手数料は不要です。

2回払い:

1回払い同様に金利手数料がかからない支払い方法です。

3回目からは暴利

手数料がかからないのは、1回と2回支払だけで、それ以外はとんでもない高利の手数料を支払わなければなりません。手数料率は12.25%~15%の間です。1年間12回で支払うと、100円の借金に対して8.16円の利子を払わなければなりません。国内株式の期待リターンは5%、そのうち20.315%割は所得税などで差し引かれますから、8.16円を稼ぐためには10.24%のリターンを獲得する必要があります。頭の発想を逆にして、「10.24%確実にもうかる元本確保型商品がありますが、これを買いますか。」と聞かれたら、ほとんどの人は買うと思います。ですから、分割払いはしてはいけないのです。

リボルビング払いはステルス暴利

もっと問題なのがリボルビング払いです。数十年前に富士銀行(現みずほ銀行)の担当者がリボルビング払いを説明してくれた時に、仕組みが複雑であまり理解ができませんでした。大体、複雑な仕組みの商品にろくなものはありません。

三菱UFJ銀行は、リボルビング払いについて次のように説明しています。

「『リボ払い』とは、ご利用金額(現金価格)や件数にかかわらず、毎月一定額の元金に手数料を加えた額を支払う方法です。あらかじめ設定した利用可能枠の範囲内で利用できます。

メリット1:毎月の支払いがほぼ一定なので支払いの管理がしやすい!

メリット2:都合に合わせて支払金額を変更できる!

メリット3:好きな時に繰り上げ返済できる!

顧客にとって良いことばかり説明していますが、もっと大事なことは、「金利が15%もあるので、銀行がとても儲かります」ということです。15%は、分割払いの表を見ると1年超の金利に該当します。リボ払いを使うような人間とは結婚してはいけない、という人もいるくらい高利でひどい制度なので、近づかないことが一番です。

以上は三菱UFJ銀行のカードで説明しましたが、他のカードも少し見ましょう。

みずほ銀行クレジットカードのリボ手数料:15.0%

セゾンカードのリボ手数料率:9.60%~15.00%

以上のことから、分割払い、リボ払いは使わないことが大事です。

一方、住宅ローン、事業ローンの金利はどうなっているのでしょうか。

フラット35S

民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する最長35年の全期間固定金利住宅ローンです。【フラット35】Sを利用することで借入金利が一定期間引き下げられます。どれほどの金利でしょうか。ほとんどが1%台です。上記のクレジットカードの分割払い、リボ払いの10分の1です。

返済期間 15年~20年 21年~35年
金利の範囲 年1.220%~年1.890% 年1.270%~年1.940%
最頻金利 年1.220% 年1.270%

事業借入金

事業については、日本政策金融公庫が低金利で融資してくれています。

1.担保を不要とする融資を希望される方:基準利率 2.16~2.45%

2.新創業融資制度(無担保・無保証人)を希望される方(税務申告を2期終えていない方):基準利率 2.56~2.85%

3.担保を提供する融資を希望される方:基準利率 1.21~2.10%

担保を提供すれば、住宅ローンと同様に2%以下で融資が受けられそうです。

学生や社会人になりたての若者は要注意

つまり、住宅ローン、事業ローンでは十分が利益が上げられない銀行等の金融機関は、知識が無く無防備な、個人、特に学生や社会人になりたての若者から暴利をむさぼっているのです。

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