AIの回答を見てみましょう。
臓器別のがん検診の目安
胃がん検診
内視鏡検査: 医療機関によっては84歳までが対象となることがあります。
判断のポイント:
- 国立がん研究センターによる費用対効果の観点からの研究では、50歳開始、75歳または80歳終了という目安が示唆されています。
- 個々の健康状態や既往歴、医師との相談によって判断することが重要です。
大腸がん検診
推奨年齢: 国によっては75歳までを強く推奨している例もありますが、75歳以上でも利益があるとする研究報告もあります。
判断のポイント:
- 年齢が上がるにつれて合併症のリスクも高まるため、検査のリスクとメリットを総合的に判断する必要があります。
- 過去の検診歴や持病の有無を医師と相談して決めましょう。
乳がん検診
- 乳房を意識する習慣(ブレスト・アウェアネス):全ての年齢の女性に推奨される、乳房の状態を意識する習慣です。
- マンモグラフィ: 40歳以上の女性は、2年に1回のマンモグラフィ検診が基本です。
- 判断のポイント: 検診の終了時期は、これまでの受診歴や個人の健康状態などを考慮して判断します。
子宮頸がん検診
別のAIの結果を見てみましょう。
がん検診を受けるべき年齢の上限は、一律に決まっているわけではなく、がんの種類や個人の健康状態によって異なります。厚生労働省が特に推奨する年齢の上限は69歳ですが、70歳以上でも受診するかどうかは、体調や検査による利益と不利益を総合的に考慮して判断することが重要です。
がんの種類別の年齢の目安
大腸がん検診
- ~75歳まで: 米国では、75歳まで強く推奨されています。
- 76~85歳: 検査のリスクと利益について医師と相談して判断します。
胃がん検診(内視鏡検査)
- ~84歳まで: 原則として84歳まで実施している医療機関があります。
- 75歳~80歳: 費用対効果を考慮した場合、このあたりで終了するのが最適との研究もあります。
肺がん検診
- ~80歳: 米国では、喫煙歴のある50~80歳の人が毎年受けることが推奨されています。
乳がん検診
~70歳: 米国では、専門家が70歳まで毎年マンモグラフィ検査を続けることを推奨しています。
子宮頸がん検診
~65歳: 米国では、過去10年間に定期的な検査で異常がなければ、65歳以降は不要とされています。
前立腺がん検診(PSA検査)
年齢より健康状態: 80歳以上でも検査可能ですが、持病の有無などを考慮して医師と相談のうえ、継続するかを決定します。
高齢者が検診継続を判断する際のポイント
- 体力・体調: 検査そのものが体に負担をかけないかを検討します。
- 期待余命: がん検診は、早期発見・治療により長期的な生存率を高めることを目的としています。期待余命が短い場合、検診の効果が十分に得られない可能性があります。
- 検査のリスクと利益: 高齢になるにつれて、検査に伴う合併症のリスクが高まることがあります。ご自身の健康状態を医師と相談し、リスクと利益を天秤にかけて判断しましょう。
- 自覚症状の有無: 何らかの気になる症状がある場合は、検診を待たずに医療機関を受診しましょう。
判断に迷う場合は
過去の検診歴や家族歴、現在の健康状態なども考慮して判断する必要があるため、かかりつけ医に相談して個別に検討することが最も重要です。
一方で、米国では、高齢者は不必要ながん検診を受けているという報告があります。
海外がん医療情報 2020年9月25日
多くの高齢者が不必要ながん検診を受けている【全米調査】
高齢者の半数以上が過去数年間に1回以上不要ながん検診を受けていたということが全米調査により判明した。
米国予防医学専門委員会(USPSTF)は、一般的ながんリスクの人は、大腸がん検診は75歳まで、乳がん検診は74歳まで、子宮頸がん検診は65歳まで受けることを推奨している。
一般的に、この年齢以上の人々は、検診の恩恵よりも検診による弊害を受ける可能性の方が高いと、研究に関与していないNCIがん対策・人口統計学部門のBarry Kramer医師は説明した。
「過剰検査」という用語は、過剰な検査が純利益をもたらすであろう時点を超えて行われていることを指す用語である。
がん検診に弊害がある可能性を認識していない人が多いと、ペンシルバニア州立大学のJennifer Moss博士は説明した。Moss博士は、一部NCIの資金提供を受け、7月27日のJAMA Network Open誌で発表された新しい研究を主導している。これらの弊害には、不必要なフォローアップ検査治療につながる偽陽性の検査結果も含まれる。
「高齢者にとって特に心配なのは、検査自体の弊害です。これらの検査はすべて医療行為であり、副作用の可能性があります」とMoss博士は述べている。大腸内視鏡検査のような侵襲的な検査では、このような弊害が起こるリスクが最も高い。
これまでの研究で、青壮年では治療が比較的容易な、がんの早期発見といったがん検診の総合的な利益が有害性を上回ることが示されている。しかし、検査の有害性は加齢とともに増加する。
通常、がん検診は成長の遅いがんを検出する。「検査によっては、その利益が明らかになるまでに10年から15年、あるいはそれ以上かかるものもあります。年齢が高くなればなるほど、その恩恵を受けられる可能性は低くなります」とKramer医師は述べた。高齢になればなるほど、がん検診で早期に発見されたがんが症状を引き起こすであろう前に、別の原因で死亡する可能性が高くなる。
「しかし、検査自体の弊害はそれより前、つまり検査時や検査後すぐに発生することが多いのです。だからこそ、検査を受けた人が恩恵を受け、リスクや弊害の可能性をできるだけ最小限にするために、このような推奨事項があるのです」とMoss博士は付け加えた。
健康に関係なく検査が広まっている
様々な病院からの報告では、多くの高齢者が過剰な検査を受けていることが示唆されている。Moss博士らは、全国のこうした傾向を把握するために、米国疾病予防管理センターが毎年実施している全米調査「習慣リスク要因調査システム(Behavioral Risk Factor Surveillance System)」が2018年に収集したデータを用いた。
本研究では、17万5,000人以上の高齢女性および男性(平均年齢75歳)からの調査回答を再検討し、参加者が最後にがん検診を受けたと報告した年齢を記録した。また、がん検診へのアクセスは都市部と農村部で異なる場合があるため、参加者が大都市圏に住んでいるかどうかについても調べた。
また研究者らは、調査で得られた自己申告の健康情報を用いて、参加者が今後10年以内に何らかの原因で死亡するリスクを推定した。
調査対象者の80%以上が大都市圏に住んでおり、約4分の3が健康状態が良い、非常に良い、または優れていると回答していた。
「ほとんどの対象者が、定期的ながん検診で推奨される範囲の年齢を超えた後に、1種類以上のがん検診を受けていました」とMoss博士は述べた。「過剰検査が驚くほど一般的であることがわかりました。全体では、高齢者の45〜75%が推奨年齢を超えてこれらの検査を受けていました」。
大腸がん検診を受けていると報告した男性の59%が、その効果が期待できる年齢以降に受けていた。また、ほとんどの女性は1種類以上のがんについて過剰に検査を受けており、乳がんは74%、大腸がんは56%、子宮頸がんは46%であった。
大都市圏に住む女性は、農村部に住む女性よりも、それぞれのがん種において過剰検査を受ける傾向があったが、男性では同様の傾向は認められなかった。
病院やその他の医療施設の利用が限られているため、農村部に住む人々でがん検診を受けるのに苦労している人は多い。これは過剰な検査を減らすことができる一方で、必要なときに適切な検査を受けることができなくなる可能性があると、著者らは説明している。本研究では、男性の大腸がん検診において、このような傾向が見られなかった理由は明らかでない。
予測した平均寿命は、がん検診を受けるかどうかには影響しないようであった。
「死亡のリスクが高くなり平均寿命が短くなるため、過剰な検査を受ける人はそんなに多くないと予想していました」とMoss博士は述べた。「しかし、それを証明するエビデンスは認められませんでした。全体的な健康状態が実際に検診を受けるかどうか決めるのに影響するようにはみえません…驚きました」。
「肺がん検診と前立腺がん検診については、実践から学べることがたくさんあります」と彼女は述べた。「これらのがん検診は、来院するすべての人に推奨されるものではありません。がん検診があなたにとって適切かどうか、あなたのリスクは何であるか、そして検査自体のリスクは何であるかについて、医療提供者と相談することが必要です」。
「高齢者を対象とした話し合いの場をいくつか設けて、がん検診の中止について医療者とどのように話したいかについて伺いました。そこでは多くの高齢者が、心からこのような会話をすることを望んでいることがわかりました。彼らは、自分自身の健康リスクに焦点を当てた情報を望んでいます」と説明した。