インデックス運用を考える3

インデックス運用に関して考えるべき問題点を挙げてみようと思います。

日本においてインデックス運用は今後さらに発展するか。

長期的に日本のETFは見劣り

私自身は日本のETFに関して、現在保有している1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)以外に買いたいと考えている商品はありません。逆に、日本のETFは今後資産全体の中でのウェイトを下げていき、現在の28%から将来的には1~2割程度にしたいと思っていますから、新商品を開発することを期待していません。

経費引き下げを期待

投資信託業界に期待するのは、経費(信託報酬)の引き下げです。アメリカでETFの信託報酬が下がってきているのに対し、日本ETFはその兆しが一向にありません。また、日本においてもネット証券のインデックスファンドは信託報酬の引き下げ競争が行われていますが、ETFは以前の水準のままです。日本の証券取引所においては、ETFの流動性を高めるためにマーケットメーカー制度を導入していますが、コストが下がらないと、日本のETFの魅力が相対的になくなり、ネット証券のインデックスファンドなどに個人投資家の資金が逃げて行ってしまうのではないでしょうか。

インデックスファンドの使いやすさ・コスト

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド、eMAXIS Slim 先進国株式インデックスなど、日本のインデックスファンドにも低コストの素晴らしい商品が登場し、育ちつつあります。しかし、これらの商品はネット証券でしか購入することができず、メガバンクや野村証券などでは取り扱っていません。将来的には、三菱UFJ、三井住友、みずほ等の銀行、野村、大和などの証券会社も取り扱うかもしれませんが、まだまだ時間がかかりそうです。そのため、私の子供のように野村證券の口座を閉ざしてSBI証券に口座開設する人間は今後急速に増えていくと思います。私自身も、今後何らかのきっかけがあれば、ネット証券に口座開設して資産を野村からネット証券に移管したいと考えています。野村證券で1億円のETFを売却すると、販売手数料が1%の100万円かかりますが、ネット証券なら10万円かかりません。その差90万円という金額は小さい額では有りません。

つみたてNISAの制度改善

つみたてNISAの非課税投資枠は、現在、新規投資額で毎年40万円が上限、非課税期間は最長20年間です(非課税投資枠は20年間で最大800万円)。年間の積み立て上限額が40万円なので野村證券では毎月の積立額が最大33,000円という中途半端な額になります。年間では396,000円なので限度枠を全額使うことができません。年間上限額を60万円にして毎月5万円というきりの良い積立額にしてほしい。また積立期間の20年間を撤廃して無期限にしてもらえれば、安心して投資できると思います。

シンプルが良い

制度をシンプルで分かりやすくすれば、投資初心者もまごまごせずに済むので、更に良い商品も生まれ、業界も活気づくと思います。