インデックスファンドとETFの比較4

◎今日のグラフ:100万円の資金をそれぞれの商品に投資し、3年間保有したときのコスト

このグラフは、バンガード社のFTSEエマージングとeMAXIS新興国株式インデックスに投資したときの、コストの比較です。

ETFとインデックスファンドの比較

データは2014年なので少し古いのですが、このETFの信託報酬が当時の0.18%から0.14%に減少しています。また、インデックスファンドは、先進国や米国の場合には、信託報酬のもっと安い商品も発売されています。従って、具体的に購入を考える場合には、個々の商品で比較した方が良いと思います。ここでは、一般論だけ述べたいと思います。

インデックスファンドは信託報酬が高い

インデックスファンドの信託報酬は、最近数年間で急激かつ大幅に減少しました。しかし、1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)やSPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)、VOOなどの代表的なETFにくらべると2倍以上の水準にあります。

ETFには売買手数料等がかかる

一方で、国内のETFには売買手数料がかかります。加えて、外国のETFには為替手数料がかかります。ETFにかかる売買手数料と為替手数料は固定費ですから、長期保有すれば、ゼロに近づきます。一方でインデックスファンドは、手数料のかからない、所謂ノーロードの商品が増えてきました。

短期保有ならインデックスファンド、長期ならETF

つまり、短期間の保有なら、インデックスファンドの方が有利で、数年、10年以上の長期ならETFの方が有利です。私の場合には、10年、20年の長期保有を考えていますので、金融資産のほとんどがETFとなっています。

国内ETFは買いやすい

コスト以外に考えるべき要素があります。その一つが、買いやすさです。国内のETFは、インターネットで、即時に、あるいは前日に予約して購入できるので、買いやすいと思います。

海外ETFの購入は少し手間

一方でSPY、VOOなどの外国のETFは、指値の場合には、買えないこともあり、あるいは外国為替の確認の手続きが必要です。

外貨ETFは所得税の二重課税を確定申告で還付

また、外貨ETFに関しては、所得税が二重課税されていますので、翌年確定申告で還付する必要があります。外国株式のインデックスファンドなら、そのような手続きは必要ありませんから、仕事の忙しい人、慣れていないない人の場合には、外国株式については、ETFよりインデックスファンドの方が楽かもしれません。

資産が数千万円になったら外貨ETFにも資産分散化

資産の分散化は、株式やETFの国際分散だけでなく、資産の種類に関しても必要だと思います。日本国債、国内インデックス、国内ETF、米国債、外国株式インデックスファンド、外国ETF、米国ETFなどの中で、何が安全でしょうか。初心者のうちは、国内のETFと外国のインデックスファンドで、良いかも知れませんが、数千万円に達したころから、米国ETFなども勉強を始めた方が良いかも知れません。

日本国債も米国債も絶対に安全ではない

日本国債も太平洋戦争直後には紙切れになったしまいました。米国債でも、絶対に安全とは思っていません。ほかの資産より少しマシという程度かも知れません。経済、金融などの勉強をしながら数年単位、十数年単位で資産を分散化すべきと思います。