2010年4月の私の運用実績3:生命保険、保険会社との付き合い方

 2010年4月の私のポートフォリオ

2010年4月の私の運用実績1の表を円グラフで表しました。

多額の保険料を長年支払う

生命保険会社とは財形年金以外に生命医療保険、こども保険にも加入していて、約30年間にわたって毎年数十万円も保険料を払っていました。それ以外にも、勤めていた会社の団体定期保険の掛け捨て保険や、所得補償保険にも付き合いで加入していました。その後、保険に関する業務に携わったことがあって、保険の評論家などのコラムを勉強する機会がありました。その結果、なんと無駄なことを長年にわたってしてきたのだろうと思いましたが、このことを知ったのはすべて解約した後でしたので、まさしく後の祭りでした。

どんな保険に入るべきか

もし40年前に遡って保険に入るとすれば、会社で契約している団体定期保険に入るだけで、他の保険には入らないだろうと思います。その理由は、生命保険、医療保険に入れば、当然ながら、保険会社の社員の高い給料や経費を負担しなければならないからです。その割合は保険の商品によって異なりますが、おおざっぱに言って3割ほどだと思います。つまり、保険会社に払った全員の加入者の保険料が100億円だとすると、70億円しか加入者には戻って来ず、残りの30億円は保険会社社員の高い給料などに消えてしまうわけです。しかし、この保険会社社員の給料などに消えてしまう手数料という名のコストは、開示されていないようです。証券会社等の扱う投資信託の信託報酬が開示されて、その率によって利用者の選択が進むようになっていることと比較すると、非常に不透明な感じがします。話を元に戻して、もし手数料率が30%だとすると、競馬の還元率と同じ割合になります。私自身は競馬をやりませんが、競馬は趣味の要素が大きいので、還元率が70%でも、競馬が好きな人にとっては納得感があるのだろうと思います。

高額療養費制度と団体定期保険をよく知るべき

それに対して、生命保険と医療保険はどれほどの必要性と還元率なのでしょうか。先ず医療保険の必要性については、政府の高額療養費制度の仕組みを知れば、加入する必要性のあまりないことがわかりますし、経費の観点から生命保険については、団体定期保険が間違いなく有利でありません。しかも、幸運なのだろうと思いますが、生命保険、医療保険のどちらも保険金を受け取ったことがありませんので、完全に掛け捨てということになりました。従いまして、私は無駄な保険に長年入ったことによって数百万円も損をしたのではないかと反省しています。

生命保険会社との付き合いで少し得をしたこと

しかしながら、生命保険と付き合うことによって得をしたなと思うこともあります。それは、一つには30年ほど前に流行った、一時払養老保険に20口近く加入できたことでした。一時払い養老保険は50万円までの一時所得が課税されないので、非課税枠いっぱいまで利用し、しかも利回りも5%以上でしたので、ずいぶんと利用しました。二つ目は、財形保険の利率が他の金融機関より高かったことでした。おそらくこの二つを利用できたことで、高い保険料のかなりの部分を回収できたことはラッキーでした。表面の利率だけでなく、金融商品に関する情報や、自分以外の異なる視点を学ぶということも重要だと思います。ただし、良い情報をかぎ分ける能力、リテラシーも必要ですが・・・。

(続く)