外国株式ETF等6割、国内株式ETF4割
連れ合いのポートフォリオは右上から順に以下の通りです。
- 1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))特定口座
- 1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))(NISA)
- つみたてNISA(外国株式)
- SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)
- VOO(バンガード社のS&P500のETF)
- USMMF
- USドル預り金
このうち1306の特定口座とNISAが合計で44%、ETFのVOOとSPY、そしてつみたてNISAの合計が54%です。USMMFとUSドル預り金を加えると外貨合計が57%になります。
株はギャンブル?外国株は危ない?
人によっては株式と聞いただけで、それはギャンブルだとか危険だと思う人がいるようです。また、そこに外貨が絡んでくれば、為替リスクもあるために、余計にリスキーだと思うのも、ある程度分かります。
連れ合いの基本は銀行預金だけ
連れ合いも2006年まで、従業員持ち株会の株式を除いて全額を銀行預金で保管していました。それ以前に、日本興業銀行のワリコーや生命保険の一時払い養老保険を購入したこともありましたが、それらは元本保証だったので、高利率の銀行預金と同じようなもので、安心してお金を預けることができました。
株式ETF中心のポートフォリオ
そのように基本的に銀行預金にしか預けなかった連れ合いが、今はこれほど株式ETFに主力を置いたポートフォリオにしているのですから、不思議なものです。
昭和50年代は銀行預金と財形貯蓄
私も連れ合いも、社会人になりたての頃は銀行預金や財形貯蓄でお金を貯めました。これは元本が保証されていますから安心です。
アクティブファンドだけはやるな!
私は30歳を過ぎて、少しは株式も勉強した方が良いと思い、サンフランシスコに出張で行く飛行機で隣に座った山一証券の社員の方に、「株式を勉強するなら、何が良いか」と尋ねました。その方は「投資信託だけはやらない方が良い。あれは証券会社だけ儲かって、お客さんは損をするから。勉強するなら転換社債が良い。転換社債は株価が上がる時は一緒に上がるし、下がっても5年後には元金が戻ってくるから。」と言われました。この当時の投資信託は、現在のアクティブファンドのことで、売買に1%の手数料がかかり、信託報酬も2~3%ずつ毎年払わなければなりません。そのうえ、証券会社の営業員が、他の商品への乗り換えを勧めますから、本当に顧客はひどい目に遭っていたのです。今でもアクティブファンドで同様の目に遭っている人もいるでしょう。
勉強のための転換社債
そんな具合で、私も株式はおっかなびっくり始めたのが実情です。勉強のために100万円で買った転換社債は東海銀行のもので1980年代の後半でしたから、バブル景気に乗って一時は100万円が150万円まで上昇しました。その後バブルがはじけて60万円まで下落しましたが、満期には100万円に戻りました。飛行機で隣に座った山一證券の人の言ったとおりになりました。その間配当は受け取りましたから、多少の利益が出ました。
2001年に登場したETF
バブルがはじけた1990年代は山一證券、北海道拓殖銀行などの倒産が相次ぎ、金融業界は厳しい時代でした。2001年に1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))が発売された時には、資産を分散する良い商品が出たと思いました。しかし、その時私は、自宅を購入する年齢になっていましたので、1306を買わずにひたすら財形貯蓄を続けました。
連れ合いに日米のETFを勧める
自宅を購入したのは2005年でしたが、それからしばらくは、手元に現金がないので、連れ合いに1306とSPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)の購入を強く勧めたのでした。そのタイミングが悪く、2007年初め、つまり、サブプライムローンが問題化する直前でした。翌年にはリーマン・ショックとなり、連れ合いの買った両銘柄合計の1000万円は、1年半後には500万円以下に暴落しました。その購入を勧めたのは私ですから、毎日毎日、私が家に帰ると、怒鳴られたり、嫌みを言われたり、散々な目に遭いました。しかも、その損失が解消されたのは2014年ですから、実に7年間も、家に帰るのがつらい状態が続いたのでした。
5年間の分散投資を勧める
この経験から、投資を人に勧める場合には、1回で全額を投資するのではなく、5年に分け、毎年1回、5分の1ずつ分割して買うのが良いとしています。5回に分けると、全体平均で2年分の機会損失が発生しますがある程度安全です。一方、初年度に全額を一括投資しても、数学上は利益が出ますが、実際にバブルのピークで買う人は悲惨なことになる人もいるというのが、私の実体験です。その悲惨な人が同じ家の中にいて、しかもそれを勧めたのが自分だとしたら、とんでもないことになるのです。2年分の機会損失は、必要経費、あるいは、入会金だと割り切るべきです。投資に慣れてきた人は、5回に分けずに一回で全額を買っても良いのですが、それは本人が、自分の判断で行うという前提です。初心者に勧める場合には、多少のコストがかかっても分割購入が無難です。
このため、投資の初心者にはドルコスト平均法というものがあるのです。
ドルコスト平均法
定期的に、継続して、一定金額ずつ金融商品を購入する投資手法のこと。 毎回定額投資をすることで、価格が安いときには多く、高いときには少ない量を自動的に購入することになり、一定量ずつ買い付けたときに比べて平均買い付けコストを低く抑えられる効果を期待できる。
今振り返ると、赤字の7年間は良い勉強だった
2007年から2014年まで、7年間のつらい時期を経験し、現在はある程度の評価益も出て、しかも、株価が下落した場合の胆力も付いたので、その7年間は貴重な時期だったと思います。