VWO分配金支払いのお知らせが来ましたので内容を確認します。
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単位当たり分配金:1.3829ドル
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分配率:0.62%
新興国は年4回の配当にばらつき
S&P500のETFのVOOは、年間4回の分配率が比較的均等ですが、VWOは世界の新興国なので、配当にばらつきがあります。しかし、昨年1年間の分配率は4回とも2019年より低くなっていて、新型コロナウイルスの影響が出ているようです。
年間分配率は3.36%から2.2%に下落
1年間の4回合計では2.2%で、その前年の3.36%よりかなり低くなりました。
株価チャートは上昇
株価チャートは、2020年10月ごろまではあまり高くなかったのですが、最近は50ドルを超えています。VWOは中国、インド、東南アジアの経済成長を取り込めるので、魅力的なのですが、最近の中米関係に基づく不安材料もあり、購入を躊躇していました。やはり、そういう時こそ買い時なのかもしれません。
インドの時代
中国は人口統計学という歴史的観点からすると、間もなくピークを迎え、その後は、インド、東南アジアの時代がやってくるだろうと思いますので、ある程度のウェイトをポートフォリオの中でインド等に置くことは必要だと思います。
インドへの投資
過去2000年の世界経済の歴史の中で、世界第1位の期間が最も長かったのは、インド、続いて、中国、イギリス、アメリカなどと言われていますので、面積も広く、人口の大きいインドの潜在能力を、早めに投資にも反映させたいと思います。
VWOの現状を確認しておきます。
バンガードFTSEエマージング・マーケッツETF(Vanguard FTSE Emerging Markets ETF) は米国籍のETF(上場投資信託)。FTSEエマージング・マーケッツ・インデックスに連動 する投資成果を目指す。ブラジル、ロシア、インド、台湾、中国、南アフリカなど、世界中の新興国市場で大型・中型株を保有する。時価総額加重型。
- ファンド名 :バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF
- 商品分類 :新興国株式(複数国)
- TICKER: VWO
- 国籍: 米国
- 通貨: 米ドル
- 分配: 四半期毎
- インデックス名: FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ
- 含む中国A株)インデックス
- 設定日: 2005/03/04
- 運用方針 FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)インデックスのパフォーマンスに連動する投資結果を提供。
- 市場 NYSE Arca
- 資産総額 (十億 USD) ( 03/12/2021) 783億㌦(1ドル109円で、8.54兆円)
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管理報酬(信託報酬):年率0.08%
⇒ 日本の「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」の信託報酬は(税抜) 年率0.17%ですから、それより大幅に安くなっています。ただし、購入手数料と為替手数料も加えると、短期ではVWOの方が不利です。
- 管理(運用)会社: ザ・バンガード・グループ・インク
- 主な販売会社: 野村証券、SBI証券、マネックス証券、楽天証券
トータルリターンを確認します。
- 1年トータルリターン:61.10%
- 3年トータルリターン:5.72%
- 5年トータルリターン:12.41%
新型コロナショック
1年トータルリターンは、61.10%という異常値を示していますが、その理由は、昨年の3月に新型コロナショックで、世界の株式市場が暴落したため、分母が小さかったのです。
3年トータルリターンは5・72%となっていますが、そのうちの約3%は、分配金(株式の配当金にあたるもの)で、キャピタル・ゲインは3%弱です。
チャイナショック
5年トータルリターンも12.41%と、比較的高い水準になっていますが、5年前の2015~2016年は、チャイナショックで特に中国の株価が低かった時期です。したがって、これも分母が小さかったので、あまり鵜呑みにできません。
そろそろ決断
今年に入って株価が急上昇しているので、もしこれが急落すると、このキャピタルゲインは消滅して過去10年間と同じく、分配金の3%しか残らない可能性もあります。しかし、今後10年、20年、30年を考えれば、インド、東南アジアが成長するでしょうから、買い増しておきたい気もします。いつもこう考えているのですが、最近3年間は、結局買わずにいます。そろそろ決断しなくてはいけません。
投資信託組入れ上位銘柄
新興国といっても、香港3、アメリカ3、台湾2、インド1、南ア1です。
名称 | ファンドの割合(%) |
騰訊控股[テンセント・ホールディングス]:香港 |
6.32 |
アリババ・グループ・ホールディング:アメリカ |
5.30 |
台湾積体電路製造 [TSMC/台湾セ:台湾 |
4.74 |
台湾積体電路製造 [TSMC/台湾セ:台湾 |
2.19 |
Meituan:香港 |
2.04 |
ナスパーズ:南アフリカ |
1.26 |
リライアンス・インダストリーズ:インド |
1.12 |
JDドットコム:アメリカ |
1.02 |
百度[バイドゥ]:アメリカ |
0.96 |
中国建設銀行 [チャイナ・コンストラクション:香港 |
0.93 |
新興国はリスクが大きい?
6年前に、野村證券でこのVWOを買おうと電話で申し込んだら、その時対応した人間が、「新興国はリスクが大きいのでやめた方が良い。私のお客様でVWOを買った人は、一人もいません。」と言われたので、その時は購入を取りやめました。しかし、その後冷静に検討しなおした結果、やはり買うべきだという結論に至り、現在は約1000万円保有しています。
一方、野村はインドのアクティブファンドをどんどん販売しているので、矛盾しているような気がします。