確定拠出年金2021年10月:2000万円達成

最高値更新

私の企業型確定拠出年金は、再び最高値を更新し、15年前の3.33倍になりました。元本600万円が2000万円に増えたということです。昨年の10月までは指数200前後で推移していましたが、この1年間で一気に1.5倍以上になりました。その理由は何でしょうか。

外国株式インデックスファンド

私の確定拠出年金は、その全額を外国株式インデックスファンドで運用しています。私の確定拠出年金は2001年以前の適年(適格退職年金。適格年金。税制適格年金)から数年かけて移換したものです。

適年廃止

適年とは企業年金制度の一つで、税制上の適格要件を満たしいれば事業主負担の掛け金は損金算入できるなど、税法上の優遇措置を受けています。平成14年(2002)に施行された確定給付企業年金法によって新規に設立することができなくなり、平成24年(2012)3月末に廃止となったため、確定給付型企業年金などの他の企業年金に移行しています。

長期でリターンの高い外国株式

確定拠出年金は、原則として60歳まで引き出して受給できませんから、短期的には下落が大きくても20年、30年の長期では最も期待リターンの高い外国株式で運用するのが最も有利だと考えています。

老後資産全体の中の位置づけ

そして、確定拠出年金の投資先を考える時に、それだけを考えるのではなく、自分の老後の資産全体を俯瞰して、その中で確定拠出年金をどのように位置づけるかが重要です。

老後の主な資産は以下の通りです。

  1. 住宅の土地、家屋
  2. 厚生年金
  3. 確定給付年金
  4. 確定拠出年金
  5. その他の金融資産

1.住宅の土地、家屋

自分の住む不動産は重要な資産ですが、この資産は高額であれば売却してもっとコンパクトで低価格なものに変えかえることが可能な場合がありますが、一方で、修繕・建て替えのために大きな支出が必要な場合もあります。例えば50歳代で新築を立てた場合には、100歳まで生きても補修しながら住み続けることができるでしょうが、30代で建てた家は100歳までの70年間は持たないかもしれません。したがって、不動産は財産にもなるし、ならないかもしれません。

2.厚生年金

会社員、公務員は65歳ごろから厚生年金を受け取るようになります。毎月20万円(実際には2か月一回40万円)ずつ受け取ると年間で240万円になります。25年間受け取り続けると6000万円になります。この年金は、ほぼ確定利回りの安全資産です。しかも、マクロ経済スライドによって、インフレになってもある程度対応することができます。これだけ大きな安全資産があるのですから、他の年金は多少リスクをとっても高いリターンを狙えるものに投資することができますし、そうすべきです。

3.確定給付年金

確定給付年金とは、2002年4月から施行された確定給付企業年金法に基づく企業年金のことで、確定給付というのは、給付(将来受け取る年金額)が確定しているという意味で、企業が掛け金を拠出し、運用会社に委託して資産運用して、将来必要となる年金原資(積立金)を準備する制度です。不足分を拠出しなければいけないような株価の下落局面は、総じて景気が悪く、企業の経営環境も厳しい場合が多いため、DBを安定的に運営できるのは、ある程度、規模の大きな企業に限られます。このため、大企業であっても、企業年金をDBから、従業員が資産運用のリスクを負うなど、企業負担の小さい確定拠出年金(DC)に移行する動きが強まっています。

確定給付年金も厚生年金と同じように、基本的に確定利回りの安全資産ですから、他の金融資産でリスクを取ってハイリターンを狙える余地があります。

4.確定拠出年金

私の場合、厚生年金と確定給付年金で、ほぼ確定利回りの安全資産をある程度確保していますから、確定拠出年金とその他の金融資産では、かなりハイリスク・ハイリターンを狙うことができます。特に確定拠出年金の元本は600万円ですから全額を、低コストインデックスファンドに投資することにしました。当時私の勤めていた会社では、社員の9割が銀行預金で運用したそうですから、その人たちの現在評価額は当時と同じ金額のままです。また、債券などにも投資するバランス型を選択した人たちも、確定拠出年金だけ見て老後の資産全体を見ない、つまり、木を見て森を見ないタイプです。

私は自分の子供達に、確定拠出年金は、企業型、個人型(イデコ)にかかわらず、外国株式インデックス(パッシブ)ファンドに全額投資するよう勧めています。

5.その他の金融資産

その他の金融資産は、銀行預金、国債、債券、国内株、外国株、リート、金等様々なものが考えられます。株式などは、個別株式、投資信託、ETF等様々な形で保有できます。それぞれの割合も、人により、投資環境によりさまざまですが、私はそのほとんどを株式ETFで運用しています。現在の日本市場は超低金利の時代だから余計にそうなのですが、過去においても株式、特にアメリカの株式に分散投資するのが、良さそうだからです。

ジェレミー・シーゲル(ペンシルベニア大学ウォートン・スクール教授(金融学))が調べた各資産の200年間の推移です。縦軸は対数目盛ですから、株式の成長度合いがすさまじいことが分かります。ウォーレンバフェットも、投資はS&P500のファンドを推奨しているので、投資の中心はアメリカの株式ファンドが良さそうです。

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