低コストの外国株式インデックスファンド比較 2022年1月

低コストのインデックスファンドが急成長

2021年12月に三菱UFJ国際投信が運用するノーロード・インデックスファンド「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズの純資産総額が、2兆0194億円に到達しました。三菱のeMAXIS Slimとニッセイの<購入・換金手数料なし>インデックスファンドのシリーズはコスト面では同等ですが、販売網に違いがあります。ニッセイの銘柄は主にネット証券でしか購入できませんが、三菱の銘柄は、三菱UFJ銀行の口座にネット口座を紐づけすればインターネットで購入できますから、購入のハードルが少し低いのです。

SBI銘柄

SBI証券のランキングでは、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドがトップになっています。この銘柄のマザーファンドはバンガード社が運用を行う「バンガードⓇ・S&P500 ETF」を主要投資対象とします。バンガード社は低コスト運用で有名な会社ですから、この銘柄も低コストになっています。低コストを狙うのであれば、三菱やニッセイよりSBIの方が有利だと思います。

誕生間もない銘柄が多い

この表の中で、1年リターン、3年リターン、あるいは5年リターンが空白の銘柄がありますが、それは発売されてから時間が経っていないので、結果が出ていないことを意味しています。低コスト銘柄の草分け的存在である2番目のニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは、発売から8年が経過しているので5年リターンまで表示されています。

個人投資家は低コストインデックスファンドとETF

従って、低コストインデックスファンドのマーケットは、歴史が浅く、これからさらに成長する分野だと思います。この分野は株式ETF市場と並んで、個人投資家にとって資産形成の有力な武器になるはずです。私(江戸庄蔵)は株式ETFを中心に運用していますが、子供達には<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドなどを勧めています。

           銘     柄 信託報酬 純資産額(百万円) 1年リターン 3年リターン 5年リターン
1 SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 0.0938% 442,386 44.23%
2 ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 0.1023% 348,936 38.23% 24.76% 15.41%
3 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 0.1144% 392,622 32.71% 22.40%
4 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 0.0968% 918,248 44.52% 27.66%
5 SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド 0.0938%    49,352
6 三菱UFJ国際-eMAXIS NASDAQ100インデックス 0.4400% 33,462
7 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 0.1023% 280,671 38.35% 24.80%
8 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 0.1540% 128 15.97% 10.86%
9 ニッセイ-ニッセイ日経225インデックスファンド 0.2750% 190,990 6.26% 14.72% 10.33%
10 楽天-楽天・全米株式インデックス・ファンド 0.1620% 44,700 40.90% 27.30%
11 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) 0.1144% 109,965 34.10% 23.06%
12 野村つみたて外国株投信 0.2090% 47,734 34.01% 23.02%

概要

銘柄 運用方針 ベンチマーク
1 SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 「バンガード・S&P500ETF」を通して、米国の代表的な株価指数であるS&P500指数(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。 S&P500株価指数(円換算ベース)
2 ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 日本を除く主要先進国の株式に投資することにより、MSCI コクサイ インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。購入時および換金時の手数料は無料です。 MSCI コクサイ インデックス(配当込み、円換算ベース)
3 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 日本を含む先進国ならびに新興国の株式に投資し、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざして運用を行います。 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)
4 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 米国の株式に投資し、S&P500指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざして運用を行います。原則として為替ヘッジは行いません。 S&P500(税引き前配当金込/円換算ベース)
5 SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド 「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」を通じてCRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指します。 CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)
6 三菱UFJ国際-eMAXIS NASDAQ100インデックス 米国の株式市場(NASDAQ100指数(配当込み、円換算ベース))の値動きに連動する投資成果をめざします NASDAQ100指数(配当込み、円換算ベース)
7 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)と連動する投資成果をめざして運用を行います。原則として、為替ヘッジは行いません。 MSCIコクサイ・インデックス(円換算ベース)
8 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 各投資対象資産の指数を均等比率で組み合わせた合成ベンチマークに連動する成果をめざして運用を行います。各マザーファンド等を通じて、日本を含む世界各国の株式(DR(預託証書)を含む)、公社債および不動産投資信託証券(リート)に実質的な投資を行います。原則として、為替ヘッジは行いません。 合成指数
9 ニッセイ-ニッセイ日経225インデックスファンド 「ニッセイ日経225インデックスマザーファンド」を通じて、実質的に国内の証券取引所上場株式に投資することにより、日経平均株価(225種・東証)の動きに連動する成果を目標に運用を行います。 日経225
10 楽天-楽天・全米株式インデックス・ファンド 米国株式市場の動きをとらえることを目指して、CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目標として運用を行います。 CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)
11 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) 日本を除く先進国ならびに新興国の株式に投資し、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本、配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざして運用を行います。原則として為替ヘッジは行いません。 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本、円換算ベース)
12 野村つみたて外国株投信 先進国と新興国の株式に投資し、MSCI ACWI(除く日本、配当込み、円換算ベース)の中長期的な動きを概ね捉える投資成果を目指して運用を行います。 MSCI ACWI(除く日本、配当込み、円換算ベース)

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