株の割合が減って確定給付が増える
今月もつみたてNISAを33,000円買った以外は売り買いをしていないので、私のポートフォリオはほとんど変化がありません。ただし、SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)の株価が下落したために、割合を1%落とし、株価に左右されない定額のDB(確定給付年金)の割合が1%増えました。
投資の2タイプ
私は2013年に、1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))を購入し、2015年以降外国株式ETFを購入した結果、現在のポートフォリオになりました。しかし、もし今から投資を始めるとしたらどうするでしょうか。大きく分けると、2パターンあると思います。それは、現在ある程度の貯蓄がある場合と、今は貯蓄がないけどこれからの収入が期待できる場合です。
1.現在ある程度の貯蓄がある場合
もし、銀行の普通預金・定期預金、証券会社で個別株式・アクティブファンドを持っていたら、かなりの割合を、低コストインデックスファンドとETFに移換します。
① どの程度移換するか
精神的に不安にならない程度です。具体的には、生活費の3か月分から6か月分の間でしょう。職場の安定しているサラリーマンなら、3か月で十分かもしれません。私は年金暮らしで、厚生年金、確定給付年金、株式ETFの分配金が確実に振り込まれますので、3か月分あれば十分です。また、低コストインデックスファンドなら、売買の際のコストがかかりませんから、たとえ多少株価が変動しても、必要に応じて売却すればよいのですから、あまりたくさんの預金を持っている必要はありません。
② どの金融機関に移換するか
銀行では株式ETFを買うことができません、一部を除いて低コストインデックスファンドを買えません。また、対面証券会社では、低コストインデックスファンドを買えませんし、株式ETFを買うにはネット証券よりも割高な手数料を支払わなければいけません。
SBI証券
商品の品揃えと低コストという観点から、最も良い金融機関はSBI証券や楽天証券のようなネット証券です。したがって、私(江戸庄蔵)の子供達にはSBI証券に口座を作らせて、低コストインデックスファンドで投資を始めています。
年配者の取ってハードルの高いネット証券
しかし、ネット証券は、特に年配者にとっては野村證券や大和証券のような対面証券より信頼性が低い上に、インターネットで口座を開設するのは、結構高いハードルがあります。必須項目の入力がなされていなかったり、環境文字を使っただけで、先に進めなくなります。また、口座を開設した後も資金の移換をしなければならないので、数千万円の移換となると、かなりの不安を伴います。
ネット証券以外で投資する
そこで、現在取引している銀行、対面証券のままで、低コストの銘柄に移換する方法を探してみるのも有力です。以下の具体例を述べます。
〇 野村證券:株式ETF、つみたてNISA専用銘柄、DC専用銘柄
株式ETFに関してはかなりの品揃えがあるので、普通の投資家であれば不満はないでしょう。一方、売買手数料と為替手数料が高いという問題点がありますが、私のように、一度買ったら10年、20年持ち続けると言う人にとっては、大きな問題にはなりません。人気のある低コストインデックスファンドはありませんが、つみたてNISA専用やDC(確定拠出年金)専用のものはあるので、部分的に最低限の品揃えはあります。しかし、投資家からすれば、つみたてNISAやDCに投資する金額より、それ以外の投資信託に投資する金額の方が多いでしょうから、汎用性のある投資信託(課税される低コストインデックスファンド)の品揃えがない点では、かなりの問題です。
〇 大和証券:株式ETF
野村證券に比べ、株式ETFの品揃えがかなり少ないので、不自由を強いられます。
〇 三菱UFJ銀行:低コストインデックスファンド
現在、銀行口座を持っていれば、そこにインターネット口座を紐づけできる(インターネット以外に窓口においてペーパーで申請できる)ので、三菱UFJ国際のeMAXIS Slimシリーズに投資できます。
〇 株式会社三十三銀行、水戸証券株式会社など:
銘柄は絞られますが、低コストインデックスファンドのeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を購入できます。ネット証券の口座開設のハードルが高い高齢者にとっては検討の価値があります。
〇 上記以外の金融機関
各投資信託の月次レポートの最後の方に販売会社の一覧表が載っていますから、それで確認できます。
2.現在まとまった貯蓄はないが今後の収入から投資する場合
自動積立を利用するのが良いと思いますので、ETFよりも低コストインデックスファンドの方が使い勝手良いでしょう。そうすると、それを扱っていない対面証券などは、ほとんど不合格になり、ネット証券だけが残ると思います。なお、三菱UFJ銀行についてはeMAXIS Slimシリーズに投資できそうですが、私は利用したことがないので、どのような制約、障害があるか分かりませんから、もし利用する場合には確認が必要です。
私は、子供たちにSBI証券の口座を開設し、
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
- 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
の低コストインデックスファンドで、貯蓄していくことを勧めています。
売らないで持ち続ける
そして大事なことは、これらの商品の評価額が下がっても、決して売らずに、5年、10年と持ち続けることです。