S&P 500派と全米派
米国ETFに投資するときに、S&P 500派と全米派に分かれるようです。その違いを見てみましょう。
アメリカのETF純資産総額ランキング
⇒上位３銘柄はS&P 500に投資しています。全米に投資しているのは４位のVTIだけです。一日平均出来高は、SPYとナスダックのQQQが群を抜いています。
| ティッカー | Name | AUM(千ドル) | 一日平均出来高 |
| SPY | SPDR S&P 500 ETF Trust | $343,350,000 | 99,303,102 |
| IVV | iShares Core S&P 500 ETF | $281,030,000 | 6,594,697 |
| VOO | Vanguard S&P 500 ETF | $247,434,000 | 6,015,924 |
| VTI | Vanguard Total Stock Market ETF | $246,923,000 | 4,904,950 |
| QQQ | Invesco QQQ Trust | $157,716,000 | 77,107,391 |
両銘柄の最近５年間のチャートを見てみましょう。
VOO
VTI
両方とも同じ形をしています。
5年トータルリターンは、VOOが11.38%、VTIが10.66%で、VOOの方がわずかに好成績でしたが、大差はありません。VOOは上位５００社の大企業だけで、VTIは中小企業も含んでいるので、成長性を重視するのであれば、VTI、安定性を求めるのであればVOOといわれます。私は、ETFの特性だけでは判断できないので、ウォーレン・バフェットが勧めるVOOを購入しています。
VTIデータの翻訳
世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。
商品概要
- CRSP US Total Market インデックスへの連動を目指します。
- 大型株、中型株、小型株で構成され、グロースとバリューのスタイルに分散されています。
- パッシブ運用、インデックス・サンプリング戦略を採用。
- ファンドは完全に投資されたままです。
- 低コストのため、正味のトラッキング・エラーは最小限に抑えられます。
ETFの概要
- アセットクラス：国内株式 – 一般
- カテゴリー：ラージブレンド
- IOVティッカーシンボル：VTI.IV
- 経費率：2022年04月29日現在 0.03%
- CUSIP：922908769
- ETFアドバイザー：バンガード エクイティ インデックス グループ
価格と利回り
- 市場価格：2022年7月15日現在 $92.57
- 基準価額：2022年7月15日現在 $192.55ドル
- 30日SEC利回り：2022年6月30日現在 1.56%B
- プレミアム/ディスカウント：$0.02
リスクポテンシャル
「中位」から「積極的」に分類されるバンガードのファンドは、幅広く分散投資されていますが、実質的にすべての資産を普通株式に保有しているため、株価が大きく変動する可能性があります。これらのファンドは、長期投資（10年以上）を考えている投資家に適していると思われます。
パフォーマンス
年間平均リターン 2022年6月30日現在
| 1年間 | 3年間 | 5年間 | 10年間 | 2001年5月24日設定以来 | |
| トータル・ストック・マーケット ETF | -14.24% | 9.62% | 10.52% | 12.52% | 7.58% |
| Spliced Total Stock Market Index (ベンチマーク) | -14.22% | 9.65% | 10.53% | 12.53% | 7.60% |
１万ドルの仮想的な成長 2022年6月30日現在
⇒１０年前に１万ドル投資していたら、３２，５１８ドルに増えていたことになります。アメリカ株の投資は、通常１０年に２倍程度が期待できるので、３．２倍ということはかなり高く、最近１０年間は好調だったと言えるでしょう。
ポートフォリオ構成 株式セクターの分散
| セクター | トータル・ストック・マーケット ETF 2022年6月30日現在 | CRSP US Total Market Index (ベンチマーク)2022年6月30日現在 |
| 素材 | 2.10% | 2.10% |
| 一般消費財・サービス | 13.80% | 13.80% |
| 生活必需品 | 5.80% | 5.80% |
| エネルギー | 4.50% | 4.50% |
| 金融 | 11.20% | 11.20% |
| ヘルスケア | 14.30% | 14.30% |
| 資本財・サービス | 12.70% | 12.70% |
| 不動産 | 3.70% | 3.70% |
| 情報技術 | 25.80% | 25.80% |
| コミュニケーション・サービス | 2.70% | 2.70% |
| 公益事業 | 3.40% | 3.40% |
特徴 2022年6月30日現在
- 銘柄数：4098
- ファンドの純資産総額：1兆1,000億ドル
- 上位10銘柄の純資産額：23.8%
- 海外保有分：0.1%
月末時点の保有状況 2022年6月30日現在
順位 銘柄 割合
１．アップル社 5.60%
２．マイクロソフト株式会社 5.10
３．アルファベット 3.30
４．アマゾン・ドット・コム 2.40
５．テスラ 1.60
６．ユナイテッドヘルス・グループ 1.30
７．バークシャー・ハサウェイ 1.30
８．ジョンソン・エンド・ジョンソン 1.20
９．メタ・プラットフォームズ 1.00
１０．エクソン モービル コーポレーション 1.00