つみたてNISA200万円は20年後に800万円
今月もつみたてNISA枠で野村つみたて外国株投信を、33,000円を自動積立した以外は、売買がありません。つみたてNISAは、毎年40万円ずつ5年間積み立てていますから、投資金額は200万円です。これを外国株投信で20年間運用するわけですから、4倍の800万円になるだろうと期待しています。2024年から始まる統合NISAは、毎年360万円ずつ積み立ていると5年間で1800万円の生涯枠いっぱいになるので、現在のつみたてNISA800万円は投資できません。したがって、この800万円は将来課税口座に入れることになるでしょう。
統合NISAの原資は1306
来年から始まる統合NISAに投資するには、上記の通り5年間で1800万円が必要ですが、現在のところ銀行預金はほとんどありませんから、その原資は1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))を解約して作ることになるでしょう。おそらく1306の半分くらい解約する必要がありそうです。そうすると日本株の割合が現在の38%から20%程度まで縮小するでしょうから、日本株の割合を減らせるので好都合です。
連れ合いのポートフォリオの特徴は以下の通りです。
- 現金、銀行預金はほとんど持たず、日米の株式ETFに絞っている
- ETFは最もオーソドックスなインデックスファンドである
- 1306は日本最大のETF、SPYはアメリカ最大のETF、VOOはウォーレン・バフェット推奨のETF
- 外国株の割合が高く6割を占めている
- つみたてNISAをフルに活用
- イデコは年齢が高くて利用できない
- 15年前に投資を始めて以来、買うだけで一度も売ったことがない
- 利益は数千万円単位で出ている
インデックスファンドを選んだ理由
なぜ、連れ合いはインデックスファンドを選んだのでしょうか。その理由は、リターンがアクティブより良いからです。下の表は、日本、アメリカ、新興国の期間ごとに、インデックスファンドがアクティブファンドに勝てなかった割合です。日本の中小型株ファンドの3年、5年以外はすべてインデックスファンドが勝ちました。その理由は信託報酬が安いことです。
インデックス型に勝てないアクティブ型の割合 マネックス証券調べ(単位%)
区分 | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 |
日本の大型株ファンド | 70.3% | 64.4 | 69.9 | 80.2 |
日本の中小型株ファンド | 52.2 | 24.8 | 27.0 | 57.4 |
米国株式ファンド | 64.4 | 83.3 | 80.6 | 82.8 |
新興国株式ファンド | 64.9 | 87.8 | 98.8 | 100.0 |
アクティブファンドは信託報酬をカバーできない
インデックスファンドの信託報酬は0.2%以下ですが、アクティブファンドの信託報酬は1~3%です。情報、理論、コンピュータが発達した現在においては、高い信託報酬をカバーできるほどの優れたファンドを維持することはできないのです。たとえ、ある時に好成績を収めたとしても、それを5年、10年と継続させることは至難の業です。アクティブファンドよりもインデックスファンドの方が良い結果を出せるということは、ほとんど常識となっており、それと反対のことを言っているのは、アクティブファンドを売っている会社だけでしょう。
儲けたい金融機関と知識を持たない顧客
では、なぜアクティブファンドが売れるのでしょうか。信託報酬の高いアクティブファンドを売って儲けたい金融機関と、知識を持たない顧客がいるからです。
S&P500のインデックスファンドの圧勝
バークシャー・ハサウェイ社のCEOで、9兆円の資産家ウォーレン・バフェットは2007年12月19日に10年間の賭けをしました。S&P500インデックス・ファンドの10年間のパフォーマンスが、ヘッジファンド(手数料控除後ベース)を上回れば、バフェット氏の勝ちというものです。ファンド・オブ・ヘッジファンズのプロテジェ・パートナーズ社が挑戦者になりました。そして、その結果がバークシャー・ハサウェイ社の株主への手紙の中で発表されました。結果は一番右側のS&P500のインデックスファンドの圧勝でした。
ファンド | ヘッジファンドとインデックスファンドの年平均リターン |
A | 2.0% |
B | 3.6% |
C | 6.5% |
D | 0.3% |
E | 2.4% |
S&P500インデックスファンド | 8.5% |
バフェットは低コストのS&P500インデックスファンドを推奨
バークシャー・ハサウェイ社の株主への手紙の中で、こう書いてあります。「長年にわたって、私は投資のアドバイスに関する質問を受けてきました。その質問に答える中で、私は人間の行動について多くのことを学びました。私はいつも低コストのS&P500インデックスファンドを勧めてきました。あまり巨額の資産を持っていない私の友人たちの立派なところは、たいていは私のアドバイスに従ってくれたことです。ところが、個人の超金持ち、資産運用機関、年金基金で、私が与えた同じアドバイスに従ったものは全くいなかったと思います。こうした投資家は、私の考えに恭しくお礼を言って私と別れた後、高いフィーを取るファンドマネージャーの誘惑の言葉に耳を傾けるのです。もしくは、多くの資産運用機関の場合には、誇大宣伝するタイプのコンサルタントの話を聴きます。」
ポートフォリオは、実際に投資した記録です。実際に投資すれば、10年後、20年後に資産が増加しますが、投資しなければ増加しません。私は、SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)を買うと良いという話を兄弟や友人にしますが、誰も買いません。
ゲーテの言葉があります
知っているだけでは十分ではない。活用せよ。
願っているだけでは十分ではない。実行せよ。