投資を始める前にすべきこと

経済財政諮問会議の読売新聞の記事です。


政府が今月中旬にとりまとめる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の原案が判明した。資産所得の倍増に向け、投資信託などを作る資産運用会社がより適切な金融商品を開発するよう、年内に抜本的な改革プランを策定する。

原案では、日本を取り巻く内外情勢の変化に対応し、「新時代にふさわしい経済社会を創造」するとうたった。岸田政権が重視する資産所得倍増に関しては、「2000兆円の家計金融資産を開放し、資産運用立国を目指す」と掲げた。昨年のNISA(少額投資非課税制度)拡充に続き、今回は資産運用会社の改革を柱とする。

日本の資産運用会社は銀行や証券会社など金融大手のグループ会社が多い。人工知能(AI)やロボット関連など流行に関連したテーマ型投信など、親会社が売りやすい商品設計に傾きがちだと指摘される。

改革プランでは、中長期的な資産形成に適した金融商品が生まれるように、新規参入や商品開発力の強化を促す。


政府資料の関係部分を見てみます。


令和5年第8回経済財政諮問会議

経済財政運営と改革の基本方針2023(仮称) (原案)

第2章 新しい資本主義の加速

1.三位一体の労働市場改革による構造的賃上げの実現と「人への投資」の強化、分厚い中間層の形成

(家計所得の増大と分厚い中間層の形成) 今年の春季労使交渉の賃上げ率は約30年ぶりの高い伸びとなった。この賃上げの流れの維持・拡大を図り、特に我が国の雇用の7割を占める中小企業が賃上げできる環境の整備に取り組むほか、最低賃金の引上げや同一労働・同一賃金制の施行の徹底と必要な制度見直しの検討等を通じて非正規雇用労働者の処遇改善を促し、我が国全体の賃金の底上げ等による家計所得の増大に取り組む。

2,000兆円の家計金融資産を開放し、持続的成長に貢献する「資産運用立国」を実現する。そのためには、家計の賃金所得とともに、金融資産所得を拡大することが重要であり、iDeCo(個人型確定拠出年金)の拠出限度額及び受給開始年齢の上限引上げについて2024年中に結論を得るとともに、NISA(少額投資非課税制度)の抜本的な拡充・恒久化、 6 金融経済教育推進機構の設立、顧客本位の業務運営の推進等、「資産所得倍増プラン」3を実行する。加えて、資産運用業等の抜本的な改革に関する政策プランを年内に策定する。


iDeCo、新NISAは政府が検討を進めているようですが、それを利用する私たちも検討すべきことがあるでしょう。投資をする前にやるべきことをCNBCmake it 2023年6月7日の記事で確認しておきます。以下は拙訳です。


ファイナンシャルアドバイザーに聞く、投資を始める前にすべき3つのステップ

キーポイント

  • 市場に投資することで、多くの人が最大の目標を達成することができます。
  • あなたの投資のタイムラインは、あなたのお金をどのように配分するかに大きな影響を及ぼします。
  • 市場に資金を投入し、一貫して貯蓄を続ける投資家が最も報われるという調査結果が出ています。住宅購入、子供の大学進学、リタイアなど、多くの人が最大の目標を達成できるのは、市場への投資によるものです。

しかし、準備が整わないうちに株に資金を投入してしまう人がいると、公認ファイナンシャルプランナーのダグラス・ボーンパースは警告する。

長期投資のメリットを享受するためには、まずこの3つのステップを踏むべきだとBoneparthは言います。

ニューヨークのBone Fide Wealthの社長で、CNBCのAdvisor CouncilのメンバーでもあるBoneparth氏は、「これらのことがすべてできれば、お金を投資してリスクを取るのに最適な場所にいることになります」と語った。

1. 目標を設定する

市場に資金を投入する前に、何を達成しようとしているのかを明確にすることが重要だと、ボーンパース氏は言う。

それは主に、目標によって時間軸が異なるからです。例えば、定年退職のずっと前に家を買いたいと思うかもしれません。

投資のタイムラインは、お金の配分に大きな影響を与えます。

「時間があれば、より多くのリスクを取ることができます」とBoneparthは言います。

例えば、老後のために80%以上の資金を株式に投資することに抵抗がない人もいれば、7年後の住宅購入のために株式と債券に均等に貯蓄を分けたいと思う人もいますよね。

4年以内に達成したい目標がある場合は、「現金がおすすめです」とボーンパースは言います。短期的な目標のためのお金は、市場に出すべきではありません。

「すぐに必要になるお金を失うリスクは、通常、割に合いません」と彼は言う。

もちろん、なぜ投資をするのかを明確にすることは、どれくらいの資金を準備する必要があるのかを知ることにもつながります。例えば、学校への復学は、退職金よりも小さな出費である可能性が高いでしょう。

2. 自分の予算と行動を理解する

研究によると、市場に資金を維持し、一貫して貯蓄している投資家が最も報われることが分かっています。

そのためには、自分の収入、支出、経費をきちんと把握することだとボーンパースは言います。

そうすれば、現実的に定期的に投資できる額を知ることができる、と彼は言う。

長期的な投資ができるようにしたいものですが、途中で失敗して、一時的に投資を中断したり、縮小したりする必要があるのは当然です、とボーンパース氏は言います。

「人生は気まぐれで、物事は常に変化するものです。「自分に余裕を持たせてあげましょう」。

“1年かけて、これらのことに取り組む”

3. 緊急資金を作る

十分な緊急資金を確保する前に市場に資金を投入すると、失業や予期せぬ出費に見舞われたときに、投資が中断するリスクがあるとBoneparth氏は指摘する。

多くの専門家は、出費の3~6カ月分を蓄えておきたいと考えていますが、Boneparth氏はさらに大きな余裕を持つことを好みます。

「私はトラウマを抱えた、老齢のミレニアル世代です」と彼は言う。「6カ月から9カ月は欲しいですね」。

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