◎今日のグラフ:東京証券取引所におけるETFの売買代金
雑誌は売買代金の小さい銘柄を推奨すべきか?
本屋でETFに関する本があったので、手に取ってみました。そこで推奨している銘柄として、上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI) と上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング) がありました。銘柄コードは、1680 と1681です。2018年9月28日の売買代金は、8,872 千円と9,197円でした。
TOPIX連動型上場投資信託 | 上場インデックスファンドTOPIX | 上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI) | 上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング) | |
東証銘柄コード | 1306 | 1308 | 1680 | 1681 |
売買代金 (千円) | 4,673,726 | 457,823 | 8,872 | 9,197 |
1680、1681の売買代金は、1日1000万円以下
これらの銘柄を、TOPIXに連動する上場投資信託 と比較した棒グラフです。銘柄コード1306と1308は棒グラフが分かりますが、1680と1681は、ほとんど白紙状態です。大きな差があるだけでなく、あまりに売買金額が小さいと、現金などが必要な時に売ることができないのではないでしょうか。
私は最近1306を50万円売却
私は先日、生活費に充てるため、1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)を50万円売却しました。
1306の売買高は1日50億円
1306はこの棒グラフの通り、1日の売買高が50億円程度ありますから、そのうちの0.1%を売るのに苦労はしませんし、すぐに売れるかどうかを心配することはありません。
まとまったお金は、いつになったら売れるのか
しかし、1日の売買金額が1000万円しかないと、いつ売れるのか、安くしか売れないのではないかと心配してしまします。
小口売買では手数料がかかる
また、あまりに口数が少ない売却では、手数料が割高になってしまいます。そのような銘柄を、ETFの初心者に推奨してよいものでしょうか。
外国株式のETFはニューヨーク市場で買う
私は、東京証券取引所で売買するETFは1306だけです。先進国や新興国の外国ETFは、1日の売買金額が小さいので東京証券取引所ではなく、ニューヨーク市場で購入しています。SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)は純資産残高30兆円ですし、VOO、VWO、VGKなどはどれも1兆円以上ですから、売買について、1680や1681のような心配はいりません。
外貨ETFは多少の手間が必要
為替手数料や配当金の二重課税の還付手続きなど、少し煩わしい面もありますが、様々な外貨ETFを購入できるので、それほど苦にはなりません。
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
外貨ETFに必要な手間が煩わしくていやと思うのであれば、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドなどの購入する方法もあります。この投資信託は純資産総額が1000億円を超えたので、安心感がありますし、運用管理費用(信託報酬)も1680 や1681よりも安くなりました。
ニッセイ外国株式インデックスファンドが外貨ETF
手軽さを優先して、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドにするか、より広い世界を求めて外貨ETFにするか、選択の問題だと思います。どちらも、数十年前には存在しなかった素晴らしい商品なので、入門者、初心者にとってあるいは専門家にとっても、良い時代になったと思います。