アメリカ株式ETFの来年の狙い目5

株式やETFに関して来年のねらい目は何でしょうか、という記事が雑誌を賑わす季節になりました。フォーチュン(Fortune)誌の記事を参考にして考えてみたいと思います。以下はこの記事の拙訳です。昨日の続きです。

消費財銘柄

たとえ景気が悪化しても、消費財の会社は業績が順調のはずです。今年は製造業が停滞したために、米国経済拡大の障害となりました。例えば購買マネージャーの活動を計測する重要指標のPMIは、9月に2009年以来の水準に落ち込みました。しかし米国消費支出は、過去数十年に比べて製造業との連動性がずっと低くなっています。―――そして順調に上昇し続けています。

2020年は消費者が世界経済をけん引

ヌビーンのマリクなどは、低失業率、上昇する賃金、貯蓄率などの指標が強いことから見て、2020年は世界の経済成長を消費者がけん引し続けると考えています。しかし、もし経済成長が一層冷えるといけないので、支出から利益に戦略を再設定する投資家もいます。―――かれらは、消費者が節約を始めてもびくともしないような会社に注目しています。

トレード・オフ効果

景気後退の時に、消費者はよく「トレード・オフ効果」を示すとパーナサスのロリ・キースは説明します。「今日メイシーズで買うかもしれない顧客が、安売りの小売店に行って、より安いものを買う。」とキースは言います。

TJXカンパニーズ

そういうわけで、T.J. マックスとマーシャルの親会社TJXカンパニーズに多くの投資家が注目するのです。ジェンセン投資マネジメントのシェーンスタインは、TJXを「経済的にしぶとい」と呼びます。価格競争力があり、店内で宝物探しができる面もあるので、景気後退だけでなく、eーコマースとの競争でも影響を受けにくくなっていると言うのです。

ゼネラルミルズ

ショーエンスタインは、チリオスとラッキー・チャームを製造する、食品とシリアルの巨大企業、ゼネラルミルズも推奨しています。「優れた製品、強力な市場ポジション、歴史的にキャッシュフローを生む力が強い」にもかかわらず、この株式の評価が低いとショーエンスタインは言います。PERは17倍です。しかも、ゼネラル・ミルズは最近ペットフードの会社ブルーバッファローを買収し、4つ足のペットに消費支出を拡大して、より広い市場への扉を開けました。

クロロックス

キースはクロロックスも推奨しています。この会社には会社名と同じ名前の漂白剤がありますが、それとは全くかけ離れた分野の幅広い生活必需品を扱っています。クロロックスは、バーツビーズ、ヒドゥンバレーなどのプレミアムブランドで価格決定力を常に行使しています。

訳者注:Cloroxはブリーチ(漂白剤)、リップクリームのBurt’s Bees(バーツビーズ)、サラダドレッシングのHidden Valley。他にも、Pine-Sol(パインソル:パインオイル(松の精油)に植物性の石鹸を配合した天然の植物性マルチクリーナー)、PLUMR(キッチンシンクやトイレのパイプの詰まり用洗剤)、ゴミ袋(米国では紐で結ぶタイプ)とキッチンラップのGLAD、Kingsford(バーベキュー大好きな米国で定番の炭)、猫砂のFleshStep、浄水器のBRITAがあります。

革新的新製品

革新的な新製品を発売すれば、会社の年間売上高を平均して3%押し上げることができ、強力なブランド認知力と高いマーケットシェアがあるので、クロロックスは特別な競争力を有しています。

ホームデポ

ウィリアム・オニールのストラテジストであるワッツは、平均より高い配当率(現在2.3%)と力強い売上高成長に基づき、ホームデポを選びました。同社は家の修繕のための小売店で、高齢化し豊かな世代のDIY製品に対する需要は揺るぎない見ています。どんな景気後退があっても大丈夫なトレンドだと多くの投資家は信じています。ホーム・デポは過去5年間配当を増やし、過去12か月間で売り上げを6%近く増加させました。

ターゲット

もう一つの大型小売店ターゲットは、e-コマース全盛の世界でも繁盛できるということを証明し続けてきました。ターゲットは来年3%の売上高増加をする態勢です。―――わずかな数字ですが、小売店にとっては好調な飛躍です。

大胆な賭け

例え米国の経済成長が停滞することがあっても、中国、ブラジル、インドネシアなどの国々において急激に増加している富裕層が、ぜいたく品の支出を減らすことはありません。シュローダー社のゴートリーは、英国の小売業で「方向転換を果たした」バーバリーの業績が良くなると考えています。このブランドは、最高級のトレンチコートと無数のアクセサリーで知られ、新たなデザイナーを採用して新製品によって売り上げを伸ばそうとしています。高級消費財を扱う同社の株は、現在割安銘柄のひとつです。もしバーバリーの株価が5割以上跳ね上がっても驚きはしません、とゴートリーは言います。「うまくいけば、12か月以内にそうなることもあるでしょう。」

狙い目

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