確定給付年金 お支払通知書

利回りがあらかじめ決められている

確定給付年金(DB制度:Defined Benefit Plan)は、60歳以上になって受け取る給付額が、その資産の結果利回りで決まるのではなく、あらかじめ決められた金額であるので、確定給付といわれます。その額は、加入者の勤務期間や給与などの要素に基づく計算式によって決定されます。

リスクプレミアム

私の場合、確定利回り2.5%で運用され2か月に一回13万円が支払われます。支払期間は60歳から20年間です。現在の日本では金利がゼロ%ですから、2.5%という数字は、確定利回りとしては魅力があります。昨年の日本、アメリカなどの株式のETF利回りは15%以上でしたが、リスクを伴っています。年によってはマイナスになるリスクがあるということです。2.5%の確定利回りは、リスクプレミアムを6%とすると8.5%のトータルリターンに匹敵します。

基金型、規約型

確定給付企業年金には、基金型と規約型があります。その制度数は基金型754件、規約型11,964件ですから、規約型が圧倒的に多い状態です。規約型は、事業主が従業員の同意を得て、制度内容を定めた年金規約に基づき、掛金を外部に拠出することにより、その年金資産を管理・運用し、年金給付を行うものをいいます。また、基金型は、事業主が従業員の同意を得て、別法人として設立された企業年金基金が、制度内容を定めた年金規約に基づき、年金資産を管理運用するものをいいます。

期待リターンの低い確定給付年金

私は、アメリカ、日本、ヨーロッパ、新興国などの株式ETFを中心にしたポートフォリオで、金融資産を運用していますが、その中で確定給付年金だけは、期待リターンが低いのです。大事なことは、様々な種類の年金や資産を保有することで、リスクを減らすことができるということだと思います。例えば、アメリカの株式ETFのトータルリターンが高いからと言って、全額をアメリカ株式に投資するのはリスクが大きすぎるのではないかと考えています。

厚生年金は長生きリスクに耐えられる

そういう意味では、厚生年金が最もリスクの低い収入源だと考えています。所得代替率が6割から5割に減るとしても、確実に5割を当てにできるということは心強いことです。しかも厚生年金は長生きし過ぎた場合のリスクにも対応してくれます。しかし、それだけでは平均リターンが低すぎますから、自分が保有する金融資産を株式ETFで運用するのです。日本よりも外国株式のウェイトを大きくすることによって、全体の期待リターンを高くすることが可能です。

税制適格退職年金から確定給付年金制度へ

ところで確定給付年金制度が始まるまでは、税制適格退職年金が主流でした。この制度は退職年金または退職一時金の支給を目的とした積立保険のうち、生命保険会社、信託銀行等が、税制適格の承認を受けたもののことです。

損金算入

この制度を導入すれば、企業が拠出する掛金の全額が損金算入できるという税制優遇措置を受けられるため、昭和37年の税制改正後、中小企業を中心に普及してきました。

積み立て不足

ところが、1990年前後のバブルの崩壊を受け、適格退職年金の積立不足が問題になり、平成14年4月以降、新企業年金としての確定給付企業年金法が施行されたことに伴い、適格退職年金の新規契約はできなくなりました。

確定拠出年金で会社負担軽減

確定給付年金は、従業員の老後の生活安定のために役立つのですが、現在のような超低金利の中でも、会社が一定の利回りを保証しなくてはなりません。そのような状況で、年金の全額を会社負担で保証するのは、たとえ以前の5.5%利回りから2.5%利回りまで下げても、なかなか厳しいものがあります。そこで、確定給付年金制度だけでなく確定拠出年金制度も併せて導入する企業が多いのです。

確定拠出年金の利回りは年率5.3%

私が以前勤めていた会社は、2.5%の確定給付制度を導入していましたが、それとともに、確定拠出年金制度も導入していました。確定拠出年金は社員が自分で運用するのですが、私の場合、100%外国株式インデックスファンドで運用し、会社の拠出額600万円が15年後の現在1300万円に増えました。これは年率では5.3%になるので、一応及第点の成績だと思います。

確定拠出年金は外国株式インデックスファンド

しかし、私の様に100%外国株式インデックスファンドで運用した人は極めて稀でした。現在は、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」などで、100%外国株式インデックスファンドを選ぶことが常識のようになりましたが、2000年当時はそれほど思い切った投資をする人はいなかったように思います。それどころか、9割の社員が銀行預金を選んでしまったのです。その人たちは、15年経った今でもリターンはほとんどなく、拠出金のままです。これは大きな問題ですが、その理由は、会社側と労働組合側の勉強不足、責任逃れと社員の勉強不足です。

責任逃れと勉強不足

会社側も労働組合側も、元金を下回るリスクを回避したいという気持ちが強く働いたので、デフォルト(初期設定)を銀行預金にしてしまったのです。元本割れしたときに、受給し始めると損をしたという感情が強くなり、人事部と労働組合を責める恐れがあります。それを恐れた結果が、現在の低リスク選択となって現れました。しかし、確定拠出年金は自己責任で運用する方針ですから、最終的に責任をとるのは社員自身です。少しでも勉強していれば銀行預金を選択することは無かったであろうと思います。

資産全体、年金全体の中で考える

この投資についても、確定拠出年金という狭い範囲内だけで考えるのではなく、全体の投資の中で確定拠出年金の役割を考えるべきです。将来受取可能な金融資産には次のようなものがあります。

  1. 厚生年金
  2. 企業型確定拠出年金
  3. 個人型確定拠出年金
  4. 確定給付年金
  5. 財形年金
  6. つみたてNISA
  7. 証券会社に保有しているETF・インデックスファンド

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