傷病手当金、業務災害、通勤災害

現在、新型コロナウイルス関連の休業補償が問題になっていますが、それはこの表の自営業、フリーランスに該当します。

休業手当 傷病手当
正社員、パート、契約社員(勤務時間週30時間以上) 〇、✖
勤務時間週30時間未満 〇、✖
自営業、フリーランス

入院費と治療費は原則として全額公費負担

今回は普通のけがや病気ではなく感染症ですから、入院費と治療費は原則として全額公費で賄われます。軽症者はホテルに滞在することになりますが、ホテル代、食費ともに自己負担は無いようです。東京都内では、東横INN東京駅新大橋前と東京虎ノ門東急REIホテルが受け入れを発表しました。

傷病手当

傷病手当は、健康保険では支払われますが、国民健康保険では支払われません。健康保険と、国民健康保険は、似たような名前ですが、健康保険の方が手厚いのです。

健康保険

健康保険は、被保険者(会社員)とその被扶養者(会社員の家族)に対して、労災保険の給付対象とならない病気や、怪我、死亡、出産について保険給付を行う(保険金を支払う)制度です。

130万円の壁

ここで扶養家族の問題があります。被保険者の扶養家族は一般的に年収130万円未満で、かつ、被保険者の年収の2分の1未満である人となっています。従って、例えばサラリーマンの奥さんがパート収入で130万円を超えると、健康保険料を自分で払わなければならなくなります。いわゆる130万円の壁と言われるものです。

国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)、組合管掌健康保険(組合健保)

健康保険は、全国国民健康保険協会が保険者となる全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)と、健康保険組合が保険者となる組合管掌健康保険(組合健保)があります。

保険者 被保険者
協会けんぽ 全国保険協会 主に中小企業の会社員
組合健保 健康保険組合 主に大企業の会社員

組合健保は大企業

「組合健保」は、大企業または、そのグループ会社や子会社が中心です。1社で700人以上の従業員が働いている企業が、自前で健保組合を設立したものです。複数の会社が共同で設立することもできますが、その場合は、合計で常時3千人以上が必要となります。2018年4月現在で、1,389の健保組合があり、約10万社が加入しています。

協会けんぽは中小企業

協会けんぽは、中小企業を中心に一般企業が加入していて、2017年10月現在で、約207万社が加入しています。

保険料

保険料は、被保険者(会社員)の標準報酬月額と標準賞与額に保険料率をかけて計算し、その金額を会社と被保険者(会社員)で半分ずつ負担(労使折半)します。協会けんぽの保険料率は都道府県ごとに異なります。また、組合健保の保険料率は一定の範囲内で組合が決めることができます。協会けんぽの場合、保険料率は39歳以下で9.87%、40歳以上で11.66%です。

健康保険の給付内容

  1. 療養の給付、家族療養費
  2. 高額療養費
  3. 出産育児一時金、家族出産育児一時金
  4. 出産手当金
  5. 傷病手当金
  6. 埋葬料、家族埋葬料

1.療養の給付

日常生活(業務外)の病気やけがについて、診察や投薬等の医療行為を受けることができます。被保険者(会社員)の他、被扶養者(家族)も同様の給付を受けることができます。なお、医療行為を受ける際は、医療機関の窓口で一定の自己負担があります。

  • 小学校入学まで:2割
  • 小学校から70歳まで:3割
  • 70から75歳未満:一般所得者は2割、現役並み所得者は3割

2.高額療養費

月間の医療費の自己負担額が一定額を超えた場合、その超過額について請求をすれば、後で返金を受けることができます。なお、同一月・同一医療機関の窓口における支払額は、自己負担限度額までです。

70歳未満の自己負担限度額の計算は次の通りです。

所得区分 自己負担限度額
標準報酬月額 83万円以上 252,600円+(総医療費-842,000円)×1%
標準報酬月額 53~79万円 167,400円+(総医療費-558,000円)×2%
標準報酬月額 28~50万円 80,100円+(総医療費-267,000円)×3%
標準報酬月額 26万円以下 57,600円
住民税非課税世帯(低所得者) 34,500円

高額療養費制度で十分

このブログで繰り返し行っていることですが、この高額療養費制度があるので、民間の医療保険に入る必要はないのです。これだけ手厚い制度を支えるために、私たちは収入の10%にも及ぶ高い保険料を既に払っているのです。

なお、住民税非課税世帯は、会社員、専業主婦、子ども2人世帯では年収250万円程度と言われています。

3.出産育児一時金、家族出産育児一時金

被保険者(会社員)まてゃ被扶養者(会社員の妻)が出産した場合、1児につき42万円(産科医療保障制度に加入している病院等で出産した場合)が支給されます。

4.出産手当金

被保険者(会社員)が、出産のため仕事を休み、給与が支給されない場合に、出産前の42日間、出産後の56日間のうちで仕事を休んだ日数分の金額が支給されます。この場合の支給額は次の通りです。

1日あたりの支給額=支給開始日以前12か月間の各月の標準報酬月額を平均した額 ÷ 30日 ✖ 2 ÷ 3

5.傷病手当金

被保険者(会社員)が病気やけがを理由に会社を3日以上続けて休み、給料が支給されない場合に、4日目から最長1年6か月間支給されます。この場合の支給額は次の通りです。

1日あたりの支給額=支給開始日以前12か月間の各月の標準報酬月額を平均した額 ÷ 30日 ✖ 2 ÷ 3

6.埋葬料、家族埋葬料

被保険者(会社員)が死亡した時、葬儀をした家族に対し、5万円が支給されます。また、被扶養者(家族)が死亡した時は、被保険者(会社員)に5万円が支給されます。

国民健康保険と健康保険の違い

国民健康保険の給付内容は健康保険とほぼ同じですが、国民健康保険には出産手当金や傷病手当金はありません。

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