老後資産形成の相談相手 2

<昨日の続き>

家族の中に貯蓄、資産運用のコーチ役を果たせる人がいない場合はどうすればよいのでしょうか。昨日に引き続き、アメリカの新聞記事をもとに考えてみましょう。以下は拙訳です。

自分のお金を管理し、いくらかを貯蓄することを覚えてきた働き手は、同僚や友人に教えています。

友達を助けることは、ニクフェイディンさんにとって信念だと感じています。9歳の時、ニクフェイディンさんは一人親の母親が苦労したのを見ていました。それは、母娘が衣服のスーツケースひとつとテディ・ベアの入ったスーツケースだけ持って、アイルランドから移民しロリダで新生活を始めた後でした。不あんていな収入しかないため二人が苦労したことや、僅かな給料しかないので、地元のスーパーマーケットが捨てた食品を食べていたことを、ニクフェイディンさんは覚えています。

お金で不安になるような経験は二度としたくないとニクフェイディンさんは言います。彼女は14歳の時、ウィン・ディキシーで食料品店の袋詰め作業者の仕事に、初めてありついた後、倹約することによって、今、収入の65%を貯蓄しています。

「給与小切手をもらうと、子供ならほとんどの場合『ショッピング・モールに行こう』とか『これをしよう』みたいに思うわね。そして給与小切手を全部現金にして、封筒に入れるから二度と見ることは無いわ。その後、もしストレスがたまるようなことがあれば、お金を数えて、『ああ、少し増えたわ』と思うの。だからそれが、安心できるようになる方法なの。」と彼女は言います。

ニクフェイディンさんは貯蓄と投資に熱心だが、ジュリエット・スワンソンさんもぜひそうしたいのです。スワンソンさんは20代半ばで、バージニア州フォールズ・チャーチの造園設計家であり、自分のお金が回復するようにニクフェイディンさんに手助けしてもらっていると話します。

二人が会ったのは2018年だったが、スワンソンのルームメイトが彼女から家賃を受け取ったのに、それを家主に払わなかったので、二人とも結局立ち退きさせられた、とスワンソンさんは言います。ニクフェイディンさんはスワンソンさんを泊めてあげただけでなく、スワンソンさんのお金の書類を綿密に調べ上げ、自分のお金についても、教えて上げました。

「私はニクフェイディンさんにお金をどう扱っているかを話すと、彼女は『分かった、これは私の経験に過ぎないけど、会ってお茶を飲んで、ちょっとおしゃべりしない?』というようなことを言ってたわ。ニクフェイディンさんは素敵なアイルランド訛りで言って、私は『もちろんよ』と言ったわ。ニクフェイディンさんは、お金の書類をチェックして、いいプランを提示してくれたわ。」と、スワンソンさんは話した。

自分と同じゴールのロール・モデルを同僚の中から選ぶことは重要だと、ニューコウム博士は言います。まず、見込みのある指導者が知識、技術、そして自分と同じ価値観を持っていることを確認することです。社会的生物として人間は、他の人、特に、自分を友達や家族と比較する傾向があると、彼女は言います。彼女はある発見をしました。うまくいっている他人と比較する人は、貯蓄を少なくして、支出を多くする傾向があるというのです。しかしお金のロール・モデルと自分を比較する人は、悪いパターンには陥らず、貯蓄を増やす傾向にあります。

「収入にかかわらず、ある意味で、自分が比較する人が、実は、健全な精神状態に強い影響を与えるのかも知れない。」とニューコウム博士は言います。

30歳のマーガレット・コット博士は、医科大学の研究に没頭し、ジョンズ・ホプキンス病院で長時間研修医として過ごしている間、老後について心配する時間はほとんどなかった。一緒に研修医だった友人から、貯蓄を始めたか?と質問された時に、初めて、自分は取り残されてると気がついたのでした。

「30歳の時、貯蓄がどれ程少ないかを知り、うろたえた感じだったわ。」とコット博士は言います。友人に急き立てられて、最初のRoth IRA口座を開き、最近1年で老後ファンドの積み立てを開始しました。彼女は今提唱者になり、友人や同僚の手助けをしています。

「同僚の研修医の間に、この知識が広まるよう、できることをしているの。彼らは、学生ローン返済で頭がいっぱいなので、老後の口座のことはほとんど知らないし、老後のための支払い方法について、普通はよく考えていないわ。」とコット博士は言います。「学校で、このことを全く教えてもらわなかったことは信じられない。」

ジョンズ・ホプキンスの部門でチーフ研修医として、コット博士は最近1年間講義を設定し、ファイナンシャル・アドバイザーに講演を依頼したが、パンデミックの際には時々ズームの会もあった。

コット博士は、できるだけ学生ローンをしないようにしてきたので、ほとんどの研修医とは立場が違うということを知ったと言う。まず、彼女は大学生時代の学位に対して全額支給奨学金をもらえる大学を選んだのです。次に、夫とともに、医科大学の借金を払うことに注力しました。彼女は最近、マサチューセッツ・ジェネラル病院の鎮痛薬の研究生として新たな任務に就くため、ボストンに移動しました。

同じ部門で働く、経験のある友人や同僚にもっとたくさん聞けば、もっと有意義なファイナンシャル・プランを作ることができます。

同じ状況にある人から話を聞ければ、より効果的な話を聞けるのです。

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