連れ合いの運用実績:評価益はコンパクトカー8台分に相当します

中期的上昇幅はわずかだった

緑の線の運用益が元金の40%近くまで上昇してきました。最近数か月の動きだけを見ると急上昇しているようですが、2015年から5年間ほぼ横ばいだったことを考えると、5年程度の中期ではあまり大きな上昇は無いようように思います。それにしても2009年には元金の50%以下まで資産が減少したのですから、この十数年は激動の時代でした。

14年で4割増

焦らず、欲張り過ぎず、無関心のようで遠目で見ていると、いつの間にか投資資金は増えるのかもしれません。十数年間で40%の評価益というのは、多いとみるか、少ないと見るかは、人によってさまざまでしょう。

連れ合いの投資の特徴は以下のとおり

  1. 投資銘柄は、株式のETF(TOPIXとS&P500)に絞る
  2. 買った銘柄は売らない
  3. 株価が下がった時は追加購入しない、上がった時は追加購入する

1.と2.はとても良い特徴ですが、3.は良くない特徴です。

株式リスクは大きいのか?

1.の投資銘柄については、平均期待リターンは年率8%程度でしょうから十分高水準です。株式はリスクが大きいと言われ、事実その通りかもしれませんが、一つほとんどの人の気が付いていないことがあります。それは、数値で示されるリスクは、1年ごとに計算されるリスクだということです。

機関投資家は1年のリスクを重視

投資家には大きく分けて、機関投資家と個人投資家の2種類がいます。機関投資家は1年ごとの業績に重点を置きます、それどころか4半期ごとの業績に神経をすり減らしています。数年前に、ウォーレン・バフェットが4半期ごとの業績をやめるべきだという趣旨の発言をしましたが、それは短期の業績に振り回されるべきではなく、長期的視点で運用すべきだと受け取りました。機関投資家は1年で良い成果が得られないとクビになってしまうので、データもそれに合わせたものが開発されています。

マス・メディア・証券会社も短期変動を重視

また、もう一つの問題は、マス・メディアが短期的視点で騒がないと、商売にならないということです。例えば、ETFやインデックスファンドのような商品ばかりが主流になってしまうと、記事や話題にするネタがなくなってしまうので、入れ替わりの激しいアクティブファンドを取り上げることで、目先を変えています。このことは証券会社にとっても好都合で、アクティブファンドを入れ替えるということは、売買してもらうことになりますから、販売手数料収入が増えることになります。

個人投資家は10年以上の長期投資

一方で、個人投資家は、短期的視点に立つべきでしょうか?当然、長期的視点に立つべきです。20代、30代から投資を始めた人は20年、30年の運用期間があるでしょうし、50代で投資した資金を使うのは10年以上先の場合が多いでしょう。そうするとプロの使う1年ごとのリスクのデータにはあまり意味がないのです。

株式バブルと大恐慌

過去のおいて株価回復までの期間が10年以上あった時期は、日本では1990年の株式バブル崩壊時と、アメリカでは1929年の大恐慌の時です。

終値38,915円87銭を超えていない?

日本における1989年の年内最後の取引日「大納会」を迎えた東京証券取引所で、日経平均が史上最高値を付けました。 終値は38,915円87銭でした。この数値は現在でも超えていませんが、実はその後、配当金や株式分割があったことを考慮に入れると、十数年後の2000年代の半ばにはすでに回復したという計算になります。

大恐慌も十数年で回復

アメリカの大恐慌においては、株価が回復するまでに26年の期間を要しましたが、この場合にも配当などを考えれば、十数年後の資産は元金を回復していたと思われます。

個人投資家は通常数回に分けて購入

更に、投資をする場合に、全額を一回で行うことは通常考えられませんから、数回に分けて数年の間に投資する場合がほとんどでしょう。そうすると10年後に元金を下回る確率というのは、ほぼゼロではないかと思います。

10年リスクという見方ならほぼゼロ

したがって、機関投資家の使うリスクという概念は1年間で計算されたもので良いのでしょうが、個人投資家の使うリスクは10年間にすべきではないかと思います。10年間にすればリスクはほぼゼロになりますから、銀行預金と同様に、元本保証で投資できることになります。

感覚は財形貯蓄と同じ

実際、私は金融資産のほぼ全額を内外の株式ETFに投資していますが、気持ちとしては、財形貯蓄にお金を預けているような感覚です。

10年リスクという概念を普及へ

したがって、金融庁も証券会社も、株式投資の促進を図りたいのであれば、10年リスクという概念を積極的に普及させてはいかがでしょうか。

大規模ETF、低信託報酬がカギ

10年リスクの前提として、以下の二つのことが重要です。

  • 個別株式ではなく、規模の大きい株式ETFにする

  • 信託報酬の安いものにする

個別の株式は、倒産したり上場廃止によって価値がゼロになることもありますから、当然リスクは高まります。一方で、数兆円規模の株式ETFであれば、銘柄の入れ替えはありますが、ETF自体が消滅してしまうことは、まず考えられません。数学的可能性がゼロとは言いませんが、巨大な隕石が地球に衝突して、人類のかなりの人が消滅しても存続するのではないかと思います。

信託報酬の安いことは、長期投資の場合特に重要です。その点では、連れ合いの保有している

  • 1306(TOPIX連動型上場投資信託(ETF))

  • SPY(アメリカSPDRのS&P500のETF)

  • VOO(アメリカS&P500のETF)

はどれも信託報酬が0.1%以下ですから、問題ありません。また、すべて純資産総額が10兆円以上です。