インデックスファンドとETFの比較1

◎今日のグラフ:インデックスファンドとETFではどちらが良いか。

信託報酬率(税込)2018年6月
ニッセイ TOPIXインデックスF 0.17%
ニッセイ 外国株式インデックスファンド 0.20%
野村 TOPIX上場 0.11%
バンガード・トータル・ワールド・ストック 0.10%

ETFは投資信託

最近は、投資信託に関する雑誌の特集などがありますが、ETFについてはあまり脚光を浴びていないようです。しかし、ETFとは、東証株価指数(TOPIX)等の動きに連動することをめざして上場している投資信託のことですので、投資信託の一種であります。つまりETFは、広義では投資信託なのですが、分類の都合上、通常の投資信託とは別の区分にしている場合が多いようです。

ETFはインデックスファンド

また、インデックスファンドとは、東証株価指数(TOPIX)等の動きに連動することをめざしている投資信託のこと、です。広義のインデックスファンドにはETFも含まれますが、実際の区分では、上場されていないものだけをさすことが多いようです。

ETFは上場投信

つまり、インデックスファンドとETFの違いは上場しているかどうかということになります。上場しているかどうかで、個人投資家にとっての一番大きな違いは、毎月自動的に積み立てることができるかどうかです。最近では、積立の可能なETFも登場してきましたが、まだメジャーになったとは言えないようです。

インデックスファンドのコストは急激に低下

最近数年間、インデックスファンドの信託報酬がかなり安くなってきたため、個人投資家にとって、どちらの方が良いのかを考えたいと思います。

iDeCo、つみたてNISAが低コスト化を加速

今から5年以上前には、インデックスファンドの信託報酬が十分に安くなかったのですが、最近はiDeCo(イデコ)やつみたてNISAの制度開始に伴って、低コストのインデックスファンドがどんどん登場してきました。5年前、10年前までは、日本、アメリカとも、信託報酬の安いETFに圧倒的なメリットがありました。しかし、現在では、コスト的にもインデックスファンドの方が有利な場合が出てきました。このことについて、いくつかの視点から検討したいと思います。

信託報酬はETFが低い

最初にコストについてです。グラフを見ると、左2本のインデックスファンドより、右側2本のETFの方がコスト的に有利であるように見えます。しかし、右から2本目の野村TOPIX上場、つまり、1306(TOPIX連動型上場投資信託のETF)には売買手数料がかかります。また、一番右のバーガード・トータル・ワールド・ストック(VT)は売買手数料に加えて、為替手数料もかかります。

インデックスファンドはノーロード

一方で、左側2本のインデックスファンドは、いわゆるノーロードですから、購入時も売却時も手数料はかかりません。従って、10年などの長期で保有する場合には右側の2本のETFがコスト的に有利ですが、中期で保有する場合にはインデックスファンドの方が有利な場合が多そうです。