ウォーレン・バフェットとハーバードと言う名前が出てくると、つい読みたくなるのは日本人投資家だけではなさそうです。
2024年5月14日のCNBC makeitの記事を読んで見ましょう。以下は拙訳です。
Harvard expert shares the No. 1 lesson to learn from Warren Buffett’s career: ‘You can’t be really successful’ without it
ハーバードの専門家、ウォーレン・バフェットのキャリアから学ぶべきNo.1の教訓を語る。
ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイは、三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事の持ち株比率を7.4%に引き上げた。
ウォーレン・バフェットは、世界中の投資家の心の中でユニークな位置を占めている。
ハーバード大学のリーダーシップの専門家、ビル・ジョージによれば、彼がこのような名声に到達したのは、ある重要な特徴があったからだという。持ち株会社バークシャー・ハサウェイのCEOを長年務めてきたバフェットは、得意なことと実際に楽しめることの「スイートスポット」を見つけたのだ。
ハーバード・ビジネス・スクールのエグゼクティブ・フェローであり、医療機器メーカー、メドトロニックの元CEOであるジョージは、このバランスを取ることで、自分の強みに傾注し、長期にわたってモチベーションを維持することが容易になると言う。
「本当に成功するため、偉大なことをするためには、自分の強みを生かす必要がある。弱点を直すだけではだめです」とジョージはCNBC Make Itに語る。やる気も同じように重要だ。仕事にワクワク感がなければ、ただのタイムアタックになってしまいます。
「本当に成功するためには、両方が必要だと思います。どちらか片方だけでもやっていけますが、両方がなければ本当の成功はないのです」。
ジョージは、2022年の共著「トゥルー・ノース:エマージング・リーダー編」 を書く前に、バフェットのリーダーシップとバークシャー・ハサウェイの株主総会を研究した。何が自分を駆り立てるのか、そして自分が世の中に何を提供できるのかを見極めることが、バフェット並みの自己認識を得るための第一歩だと、ジョージと共著者のザック・クレイトンは書いている。
しかし、それは「言うは易く行うは難し」であるとジョージは言う。
自分のモチベーションを高めるものを見つける
モチベーションには2種類ある、とジョージは言う。快適な給料のような外発的モチベーションと、毎日人の役に立つ仕事を楽しむような内発的モチベーションだ。
どちらもキャリアを長く続ける上で重要な役割を果たす。「お金をたくさん稼ぐことだけにモチベーションを感じていると、そのモチベーションはなくなってしまいます。物事は非常に空虚で、自分が持っていると思っていた喜びを実際には持っていないことに気づくでしょう」とジョージは指摘する。
バフェットは、外発的な動機付けをカバーしているようだ: フォーブス誌によれば、彼は93歳で、推定純資産1,356億ドルを持つ世界で7番目に裕福な人物である。
しかし、彼の内発的動機、つまり、投資戦略の詳細な説明や、財産の99%を慈善事業に寄付するという約束など、自分の知識や富を他者と分かち合うことこそが、彼を真に突き動かしているのかもしれない、とジョージは言う。
バフェット氏は、CNBC Make Itがコメントを求めたところ、すぐに返答は得られなかった。
より成功するためには、自分自身の内発的・外発的動機を把握することから始められる、とジョージは言う。ひとつの出発点になる可能性がある: 数分かけて、自分が楽しんでいる活動や情熱、そして自分自身の目標を観察し、書き出してみることだ。
「自分にとって何が重要なのか、なぜそのような行動を取るのか、自問してみてください。生計を立てるため、学問分野や業界の発展に貢献するためなど、動機は様々です。自分がなぜ何かを成し遂げたいのかを理解すれば、それをモチベーションにすることができる。」
自分の強みを生かす
自分が満足する仕事を見つけるだけでは限界がある。また、自分の最大の強みをその仕事に生かし、卓越した能力を発揮する方法を考えなければならない。
2015年のギャラップ社の分析によると、自分の強みを毎日発揮しているプロフェッショナルは、職場でエンゲージしている可能性が6倍高く、QOLが優れていると回答する可能性が3倍高く、生産性が8%高いことがわかった。
ジョージとクレイトンは、バフェットの強みとして、自律性、ミスの回避、楽観性を挙げている。バフェット氏はまた、実践的な経営では「ずさん」であり、従業員を手放したり、他人に指示したりすることを好まない、と億万長者は2014年のバークシャー・ハサウェイの株主総会で述べている。
自分の弱点を知ることで、バフェットはその分野を助けてくれる幹部チームを作り、自分の最も得意とすることに集中できるようになった、とジョージは言う。ベストセラー作家のジョセフ・グレニーは2017年、『ハーバード・ビジネス・レビュー』にこう寄稿している。
同様に、上司にフィードバックを求めたり、自分が最も生産的なときに注意を払うことで、自分の強みを知ることができる。学べば学ぶほど、より自分の能力に合った機会やプロジェクトに挑戦できるようになる。