DC 確定拠出年金 2021年5月 : 評価額は元金の3倍

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江戸庄蔵さん(投信ブロガー)のシニア運用、ETFで資産2億円超に倍増

<以下は通常のブログです>

私の確定拠出年金評価額は元金を100とした場合の指数で296になりました。

日本版401k

私のDC(Defined Contribution Plan確定拠出年金)は企業型で、掛け金は勤めていた会社が拠出し、運用は私が行います。その運用結果で将来の年金額が決まります。2001年10月1​日から掛け金の運用が始められ、当時は「日本版401k」とも言われました。

適格退職年金の問題

それまでは多くの企業が適格退職年金を利用していましたが、それは、企業が生命保険会社や信託銀行等、外部機関と契約し、年金原資を外部機関に積み立てるなどの法人税法で定める一定の条件を満たし、国税庁長官に承認を受けることで、事業主が負担する掛金は全額損金として扱われるなどの税制上の優遇措置を受けられました。退職金の原資を社外積立によって平準化できることや、厚生年金基金に比べ少人数で設立できるメリットがありました。しかし、積み立て不足などの問題があり、確定拠出年金法や、確定給付企業年金法の成立により、税制上の優遇措置が受けられなくなりました。

適年 ⇒ DC + DB

私の勤めていた会社も、適格退職年金を廃止して、DC(確定拠出年金)とDB(確定給付年金)を導入しました。この結果、老後の資金として会社の用意する仕組みは、退職金、DC、DBの3種類になりました。それまでは、会社が資金を運用して最大20年間、年金を支給してくれたのが、DCは自己責任で運用し、DBは利率が2.5%に引き下げになるのですから、冷たい会社だと思いました。

9割が元本確保型を選択

2002年と言うと、1990年の株式バブル崩壊、1997年の山一証券の自主廃業など、バブル崩壊後の金融危機の余韻が色濃かった時期でした。このため、従業員の9割は運用商品として銀行預金を選びました。この9割という数字は、私の勤めていた会社だけでなく、どこの会社も同じ数字だと、幹事金融機関の担当者が話していました。2021年現在でも、約半分は預金・保険という元本確保型の商品を選択しています。

100%外国株式インデックスファンド

私は100%外国株式インデックスファンドを選択しました。現在の投信ブロガーから見れば常識ともいえる選択ですが、当時はかなり変わった選択でした。外国株式はリスクが最も大きいので選ぶ人が少なかったのでしょう。しかし、私は30代のころから自己資産のポートフォリオに関心があり、内外の株式、内外の債券にバランスよく投資するのが良いと考えていたので、外国株式を組み込ませたいと思っていました。

リスクは危険でなく変動

リスクが大きいという意味は、損をするということではなく、変動が大きいという意味で、実際にDCを始めた2008年にはリーマンショックによって、私のDC評価額は3分の2に減りました。変動が大きいということは値上がりも激しいということで、現在は指数が296に上昇しました。元金600万円がその3倍の約1800万円に増えたということです。

運営管理機関をみずほ銀行から野村証券に移換

10年ほど前に当時勤めていた会社を退職して、その後は運用だけを行っています。DCは60歳から受け取ることができますが、このまま運用を続け、できるだけ受け取り開始を遅らせる予定です。数年前に、運営管理機関をみずほ銀行から野村証券に移換しました。その理由は、外国株式インデックスファンドについて、みずほ銀行より野村証券の方が信託報酬(コスト)が安かったからです。移換に際して野村證券とSBI証券を比較したのですが、SBI証券の方が低コストの商品をそろえている一方で、紙の報告書が少ないという話を聞いたので、野村證券を選びました。ただし、私の聞き間違いかもしれないので、これから選ぶ人は、確認してください。

受取開始を75歳にして3000万円を皮算用

どちらにしても、今後10年以上運用するのであれば、期待リターンの高い外国株式インデックスファンドが良い選択だと思います。私は受け取り開始を75歳からにして、できるだけ長期間運用するつもりですので、現在の指数296は500、つまり3000万円に増えると皮算用しています。

ここで、運用商品の「野村DC外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAI」(パッシブ)の現状を確認します。

ファンドの概要

  • 信託設定日  2007年9月27日
  • 決算日  3月31日
  • 受託銀行  野村信託銀行
  • 買付時手数料  なし
  • 解約時手数料  なし
  • 信託報酬 純資産総額に対して年0.154%(税抜0.14%)⇒0.1%程度が望ましいですが、このレベルであれば問題ありません。
  • 信託財産留保額 ー

ファンドの特色

  • 主な投資対象: 「外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンド」受益証券を主要投資対象とします
  • ベンチマーク: MSCI-KOKUSAI指数(円ベース・為替ヘッジなし)
  • 目標とする運用成果 ・・・・ MSCI-KOKUSAI指数(円ベース・為替ヘッジなし)の中長期的な動きを概ね捉える投資成果を目指します

基準価額・純資産総額

  • 基準価額 24,108円
  • 純資産総額 1,112.5億円

◆基準価額の推移グラフ ⇒ 純資産総額も1000億円を超え、順調に伸びています。

ファンド(分配金再投資)とベンチマークの収益率とリスク(標準偏差)⇒1年間のリターンが45%と高いのは、2020年の新型コロナショックの影響です。

1年間 3年間 5年間 10年間 設定月末来
ファンド収益率(分配金再投 45.21% 15.42% 14.40% 14.19% 6.62%
資) ベンチマーク収益率 45.84% 15.97% 14.98% 14.81% 7.19%
ファンドリスク(分配金再投資) 14.62% 19.49% 17.19% 17.94% 20.69%
ベンチマークリスク 14.66% 19.47% 17.17% 17.92% 20.69%

株式国別配分上位5か国

  1. アメリカ 69.00% ⇒ アメリカが7割
  2. イギリス   4.56%
  3. カナダ       3.73%
  4. フランス   3.56%
  5. スイス       3.41%

株式※組入上位10銘柄

  1. APPLE INC                               3.86%
  2. MICROSOFT CORP                 3.30
  3. AMAZON.COM INC                  2.55
  4. FACEBOOK INC-A                   1.46
  5. ALPHABET INC-CL C              1.31
  6. ALPHABET INC-CL A               1.31
  7. JPMORGAN CHASE & CO      0.92
  8. TESLA INC                               0.89
  9. JOHNSON & JOHNSON          0.82
  10. NVIDIA CORP                           0.74