まさかの時のための備え 2

<昨日の続き>

貯蓄額は自分で判断

加入者は、セーバーライフの制度を自分の貯蓄勘定に適用して、どの程度貯蓄したいかを選択する、とアロリカ社の従業員能力担当役員のレティーシャ・ラムは言います。この制度は、税金支払いの貯蓄払い戻しやクリスマスプレゼントのための貯蓄など、季節ごとの目標を勧めています。

ファーストフードをやめる

アロリカで顧客サービスを担当するベッキー・ディロンは、貯蓄するのは大変だったけど、セイバーライフがその習慣を付けさせてくれた、と言います。「貯金することが必要だってわかったの」と彼女は言い、ファースト・フードの食事を止めて、その代わりに貯金しました。

以前より300ドル多く貯蓄

セイバーライフは貯蓄額を選択させてくれる(通常は一月50ドル)、一月貯金できなくなってもペナルティの無いことが気にいっています。パンデミックが流行する前は、300ドルより多く貯蓄していました。その資金は、9歳の娘が家で授業を受けられるように、高速のインターネット・サービスの費用など、活動停止中に突然生じた余計な出費を補ってくれました。

「自分のペースで、自分の目標でできる。」とディロンさんは言います。

職場貯蓄に関する質問と回答は以下の通りです。

緊急時用としてどれ程貯蓄すべきでしょうか?

250ドルの蓄え

最近の調査によると、低所得あるいは少なめの所得の労働者にとっては、手取りで、3か月~6か月分給与という余りにびっくりするような多額の額よりは、例えば500ドル又は数週間分の手取り給与の方が現実的だということが分かっています。アーバン・インスティテュートの最近の調査によると、250ドルの蓄えがあれば、高利の借金や住居立ち退きを、家族が避けることができるかも知れません。

利用と補充を繰り返す

そして、この考えは貯蓄してそのままにするということではありません。むしろ目標は、必要に応じて予備資金を利用し、補充することを長期にわたって繰り返すことです。自動車を修理する必要が起こるかもしれませんが、その修理のためにお金を使うことができ、徐々に戻していくのです。

「緊急用貯蓄の目的は必要な時にそれを使うことだ。そうするとキャッシュフローが均一になる。」とセイバーライフの最高責任者レイ・フィリップスは言います。

大きな支出でなく小さな支出を乗り越える

緊急用貯蓄は、グラスが壊れて残高が流れ出るような危機の際に使うと考えがちだと、フラッキさんは言います。しかし、このお金は、もっと小さく、繰り返し起きる金銭面の問題を労働者が乗り越えるられるようにするためのものであることが多い。

「それは衝撃吸収材のようなものだ。」と彼は言います。

緊急用貯蓄制度に加入するには銀行口座を持つ必要があるか?

ペイロール・カード

多くの社内貯蓄制度には旧来の銀行口座が使われますが、ペイロール・カード(しばしば小売店で使ったり時間給の労働者に支払うカード)も有望だと、AARPパブリック・ポリシーの上級政策アドバイザーであるキャサリンSハービーが言います。

必要な時に容易に利用できる緊急用貯蓄

貯えられた貯蓄はカードに貯められ、予期せぬ支出が必要になった時には簡単に支払うことができます。(貯蓄のために別のカードを使うことが可能で、労働者にカードで支払わない経営者でも貯蓄用カードを発行することができます。)多くの労働者は、必要な時に容易に利用できる緊急用貯蓄を持ちたいと言っており、このカードはその基準に合致するものだとハービーさんは言います。

もし経営者が正式の貯蓄制度を提供しない場合、どうしたら自動貯蓄をすることができますか。

当座預金口座と貯蓄口座

もし経営者が給与天引き制度を提供しているなら、当座預金口座と貯蓄口座に分けて預金できるかどうかを、給与管理者に尋ねることた、とバラニ―さんは言います。そうすれば、給料をもらうたびに、いくら貯金すべきかを決める必要が無くなります。

加えて、「クリスマス・クラブ」口座を提供する銀行や信用組合もあり、それは長い期間、少額の貯蓄をしてクリマス・プレゼントのための貯蓄をするのです。

以上が拙訳でした。

貯蓄のハードルを下げるような工夫は是非とも必要です。

バブル以前は財形貯蓄

1990年頃のバブル崩壊前は、数パーセントの利回りのある金融商品を使って財形貯蓄ができました。しかも、国も、金融機関も、勤務している会社も、その加入に積極的だったので、貯蓄したいと思えば、例えば、保険のおばちゃんが懇切丁寧に書き方を指導してくれました。しかしその後、金利が低くなったために、魅力的な金融商品が無くなりました。その結果、日本では、銀行預金しか利用しないサラリーマンが増えたようです。

行動経済学

しかし、アメリカでは、行動経済学を利用した資産形成が積極的に進められ、しかもコンピュータ、インターネット、スマホなどのハイテク産業が急成長したために、国民の資産形成が進みました。そして、2017年にはリチャード・セイラ―(シカゴ大学教授)が行動経済学への貢献が認められ、ノーベル経済学賞を受賞しました。

DC、一般NISA、つみたてNISA

日本においても、2001年の確定拠出年金法(DC)を初めとして資産運用に関する制度的な整備も始められました。さらに、2014年にスタートしたNISA(一般NISA)に加え、2018年1月からはつみたてNISAも新たに創設され、少額からの長期・積立・分散投資に適した制度となるような設計がなされている。こうした金融当局による一連の対応で、日本の制度整備は大きく進展し、諸外国対比で資産形成に対するラインアップは遜色のないものになりました。

優良な金融商品

法整備だけでなく、その制度で利用できる金融商品も充実してきましたので、個人にとって、現在は非常に恵まれた環境になっています。これらの、制度、商品を利用して20代、30代から貯蓄を始めれば、住宅、教育、老後の資金だけでなく、今回の新型コロナウイルスなど、不測の事態が起きても乗り越える資金を貯めることができるでしょう。

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