VWO:バンガードFTSEエマージング・マーケッツETF2021年9月

中国包囲網とETF株価

VWOは新興国のETFですが、中国包囲網が築かれつつある中で、あまり積極的に投資金額を増やしたいという気にはなれません。著名投資家のジム・ロジャースは、中国や北朝鮮に将来の発展性を期待しているようですが、私のような素人には、そこまでリスクを冒すことまでしなくても、アメリカ、ヨーロッパ、日本を中心に投資すれば、そこそこのリターンを期待できると思って満足しています。そこそこの期待リターンとはいっても7%程度ですから、かなり満足しています。そういえば、5年前に野村證券でVWOを買いたいと言ったら、営業担当者が「VWOはリスクが大きいのでやめた方が良い。私のお客さんでVWOを買った人は一人もいません。」と言っていました。それでも2017年に600万円購入して現在は1000万円を超えました。

国の成長とETF株価

新興国株は、中国、インドなど、新興国の成長と同様に成長するような印象を受けますが、実際には日本やヨーロッパと同じ程度しか成長しません。つまり、国の成長と株式会社の成長とは一致しないということです。このことの反対の現象は日本の小売業にも言えます。日本は、総人口が減り、購買欲旺盛の若者が減少している中で、日本の小売業全体としてはあまり元気はありませんが、コンビニの会社は成長を続けています。それは、個人営業の小さな小売店が衰退消滅して、その売り上げを株式会社が吸収しているからです。

ファンドの信託報酬、純資産総額

VWOへの追加投資を今後どうするかを判断するためにも、現状を把握します。myINDEXで、新興国を投資対象としたファンドのランキングを確認します。順位は信託報酬順です。信託報酬、純資産総額とも、VWOがトップですが、3位のIEMGも純資産総額は、同程度です。新興国に投資するなら、VWOが良さそうです。

(2021年8月末 最新データ)

順位 種類 銘柄  信託報酬 純資産総額 運用期間 5年 年率平均リターン (%、円ベース) 10年 年率平均リターン (%、円ベース)
1 海外ETF バンガード・エマージング・マーケット ETF (VWO) 0.10% 9.1兆円 16.5年 11.2 8.3
2 海外ETF SPDR S&P ポートフォリオ新興国株式 ETF (SPEM) 0.11% 6580億円 14.5年
3 海外ETF iシェアーズ・コア MSCI エマージング・マーケット ETF (IEMG) 0.14% 8.9兆円 8.9年 11.7
4 投資信託 SBI・新興国株式インデックス・ファンド 0.18% 110億円 3.8年
5 投資信託 eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 0.19% 710億円 4.1年
6 投資信託 <購入・換金手数料なし> ニッセイ新興国株式インデックスファンド 0.19% 30億円 3.9年
7 国内ETF NEXT FUNDS 新興国株式・MSCIエマージング・マーケット・インデックス(為替ヘッジなし)連動型上場投信 (2520) 0.19% 13億円 3.2年
8 国内ETF iシェアーズ・コア MSCI 新興国株 ETF (1658) 0.23% 49億円 4年
9 投資信託 EXE-i 新興国株式ファンド 0.23% 140億円 8.3年 10.2
10 国内ETF 上場インデックスファンド 海外新興国株式 (MSCIエマージング) (1681) 0.24% 75億円 11.6年 9.3 6.6
11 投資信託 楽天・新興国株式インデックス・ファンド 0.25% 20億円 3.8年
12 投資信託 ステート・ストリート 新興国株式インデックス・オープン 0.29% 22億円 5.3年 10.7
13 海外ETF ウィズダムツリー 新興国株クオリティ配当成長ファンド (DGRE) 0.32% 110億円 8.1年
14 海外ETF ウィズダムツリー 新興国株ニューエコノミーファンド (XSOE) 0.32% 5040億円 6.8年
15 投資信託 i-SMT 新興国株式インデックス(ノーロード) 0.33% 1.2億円 3.7年
16 投資信託 つみたて新興国株式 0.34% 130億円 4.1年
17 投資信託 iFree 新興国株式インデックス 0.34% 68億円 5年
18 投資信託 Smart-i 新興国株式インデックス 0.34% 24億円 4年
19 投資信託 三井住友DS・新興国株式インデックス・ファンド 0.43%
20 投資信託 iシェアーズ 新興国株式インデックス・ファンド 0.44% 12億円 8年 10.6

世界最大級の資産運用会社であるバンガード社の日本法人(バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社)が2021年2月28日をもって廃業しました。その結果、日本語版のETFの商品説明をやめてしまったので、英語版を日本語に翻訳してその内容を確認します。

製品概要

  • 中国、ブラジル、台湾、南アフリカなど、世界中の新興市場にある企業の株式に投資します。
  • 目標は、FTSE新興市場オールキャップチャイナAインクルージョンインデックスのリターンの綿密な連動を目指すことです。
  • 成長の可能性は高いですが、リスクも高いです。 株価は、米国を含む先進国に投資する株式ファンドよりも上下に変動する可能性があります。
  • 長期的な目標にのみ適しています。

ETFのデータ

  • 資産クラス:国際/グローバルストック
  • カテゴリー:新興市場への分散投資
  • IOVティッカーシンボル:VWO.IV
  • 経費率:  2021年2月26日現在   0.10% ⇒新興国なのに、かなり低い
  • CUSIP:922042858
  • ETFアドバイザー:バンガードエクイティインデックスグループ

価格とリターン

  • 市場価格:2021年9月16日現在  $ 51.6    -$ 0.51   -0.98%
  • NAV:  2021年9月16日現在  $ 51.50  -$ 0.48   -0.92%
  • プレミアム/ディスカウント:0.19ドル

リスク潜在性

アグレッシブファンド: リスクレベル5 ⇒ 新興国ですから、リスクが高いようです。アメリカの投資家から見ると、資金があれば、まずはアメリカ国内に投資し、余裕があれば、ヨーロッパ、日本、新興国の順に投資するのでしょう。

アグレッシブに分類されたバンガードファンドは、株価が非常に大きく変動する可能性があります。 これらのファンドは、長期的な投資期間(10年以上)を持つ投資家に適している可能性があります。 これらのファンドに関連する異常に高いボラティリティは、いくつかの戦略に起因する可能性があります。

パフォーマンス 平均年間収益 2021年8月31日現在

10年間の返金年間収益は5%未満ですから、16%台のVOO(S&P500)の3分の1以下です。

1年間 3年間 5年間 10年間 2005年3月4日設定以来
FTSE Emerging Markets ETF 20.53% 10.42% 9.73% 4.55% 7.10%
Spliced Emerging Markets Index (ベンチマーク) 21.29% 10.71% 9.88% 4.70% 7.25%

10,000ドルの仮想成長 2021年8月31日現在

⇒VOOが45,000ドルだったので、その3分の1しか成長していません。アメリカに完敗です。

特徴 2021年8月31日現在

  • 純資産合計に資金を提供する:1,136億ドル
  • 株式数:5235
  • 上位10社の純資産の割合:21.5%

月末の持ち株 2021年8月31日現在

順位 銘柄                      パーセンテージ

1.台湾セミコンダクターマニュファクチャリング株式会社 6.60%
2.Tencent Holdings Ltd.                 4.50%
3.アリババグループホールディング株式会社       3.60%
4.美団                        1.50%
5.リライアンスインダストリーズリミテッド       1.20%
6.Infosys Ltd.                       1.00%
7.ヴァーレSA                       0.90%
8.中国建設銀行                     0.80%
9.住宅開発金融株式会社                 0.80%
10.タタコンサルタンシーサービス株式会社          0.60%

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